第25回参議院通常議員選挙が4日に公示され、21日投開票に向け、17日間の選挙戦に突入した。和歌山選挙区(改選1)は、無所属新人で元和歌山弁護士会長の藤井幹雄氏(58)=立憲民主・国民民主・社民推薦、かつらぎ町=と、自民現職で5選をめざす経済産業大臣の世耕弘成氏(56)=公明推薦、新宮市=の一騎打ち。初の得票率全国一をめざす世耕氏に、野党統一候補の藤井氏がどこまで迫れるか。3日現在の県内有権者数は82万1858人(男38万4710・女43万7148)。
安倍政治の暴走止める
藤井幹雄候補
和歌山市山吹丁の事務所で出陣式を行い、支持者ら約200人が集まった。
はじめに合同選対本部長の池田祐輔・連合和歌山会長は「安倍一強の独裁政治、暴走政治にストップをかけ、議論できる政治の場を取り戻す。そのために皆さんの力強いご支援をお願いします」とあいさつ。このあと、趣味のトライアスロン用パンツにグリーンのポロシャツ姿の藤井候補が力強く第一声。「嘘、ごまかし、隠蔽、くさい物にはふた、逃げるという安倍政治を続けさせていいのか。私たち弱い者、生活者から税金を取っても、大もうけしている大企業や大金持ちに対して増税するのはばかげた政策と断言する安倍政治。〝弱気を助け強きをくじく〟という本来の政治、日本の美徳の精神に逆行している」と痛烈に批判。「そんな安倍政治にレッドカード、暴走を止めるため、美しい日本を取り戻すために戦い抜かねばならない」と決意を述べた。年金2000万円問題にふれ「まともに議論しようとはせず逃げの一手だ」ととがめ、最後に「安倍政治は日本の明日を切り売りしているが、私たちの先輩が気付きあげたこの日本の財産、良さを次の世代に大きくして引き継ぐ責任がある。17日間の選挙戦、正々堂々と戦います」と力を込めた。
藤井候補はこの日、和歌山市と海南市をスポーツバイク(自転車)にまたがり巡回。6カ所で街頭演説で訴えた。
得票率全国1位で上めざす
世耕弘成候補
午前9時からJR和歌山駅前で出陣式を行い、選対本部長の鶴保庸介参議院議員ら県選出国会議員、仁坂吉伸知事、公明党県本部代表の多田純一県議、自民党県連幹事長の吉井和視県議、市町村長をはじめ支持者1千人が参集した。
世耕候補は「今回の選挙戦は政治の安定を続けるのか、混乱の時代に戻すのかが問われる。12年前の参院選で大敗し、政治は混乱のうずにのみ込まれ、ついにはあの政権となり、日本は力を失ったが、安倍政権で経済、内政、外交を立て直した。G20でも内容のある首脳宣言をまとめ、今や日本は世界の中心にいる」と安倍政権の実績を強調。
その上で自らの選挙戦には「今一度初心に戻り、皆さんの期待にしっかり応えるため、ひたすら仕事をし続けたい。経産大臣の立場をフルに生かし、未来志向で前向きに全力で県民、国民のための政策に取り組んでいく。私にとって今回の選挙戦は次へのステップ、さらに上をめざすための重要な選挙。全国1位の得票率を取り、次につなげたい。力をつけ、私を育てていただいた和歌山の皆さんに大きな恩返しをすることをお約束します」と決意を述べた。
鶴保議員は「世耕大臣は自民党参議院を引っ張っていく存在」、仁坂知事は「世耕先生に恩返しするという総意を結集しよう」、吉井幹事長は「圧倒的な大勝を」と訴え、頑張ろう三唱で気勢を上げた。
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