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下川沿線5町内会が振興局に下川浸水対策を要望 〈2019年7月27日〉

2019年07月27日 08時30分00秒 | 記事

下川を視察しながら対策を要望


 御坊市島、下川沿線の御坊第六地区5町内会が26日、下川の浸水対策や河川環境美化対策について松原光宏・日高振興局建設部長や担当課長を現場に招き、視察しながら護岸改修など抜本的対策、河床のしゅんせつや護岸補強など応急対策、清掃ボランティア作業への支援などを要望。松原部長は「抜本的対策は難しい」との見解を示したが、応急対策や作業支援については「何ができるか検討したい」と前向きに応じた。
 要望したのは学園前、東春日会、第一春日会、春和会、東正会の5町内会で、対象の下川は東春日会の3063号橋(通称・あかね橋)から東正会の戎橋までの約1キロ区間。学園前会長で市自治連合会長を務める柴本勝治氏、御坊第六地区代表理事で春和会長の片山富雄氏、東春日会長の二階俊樹氏ら関係者10人が参加し、松原部長や担当課長に現状を説明した。
 各町内会、沿線河川愛護会では毎年、川に入り、ゴミを拾い集めたり、水草を除去するなど清掃ボランティア作業を行い、河川の環境美化に協力しているが、近年は地域住民の高齢化が進み、作業の継続が困難になってきている。町内会によっては「平均年齢68歳」だといい、川の中に入り、水草を切り、岸に引き上げるのは重労働で「手に負えない。何とかしてほしい」と実状を訴えた。
 対策として重機や軽トラを用意するなど技術的支援や振興局職員が作業に参加するなど人的支援を要望したのに対し、松原部長らは「重機は事前に言ってもらえれば手配できる」と応じた。また、応急対策で水草の除去を含めたしゅんせつについて、徳大夫橋から下流で試験的に実施している川の中央部分を50センチ程度掘り下げ、土砂を両サイドに寄せて護岸を補強する工法を島地区でも検討する考えを示した。
 河川両岸の護岸、石垣の中が空洞化し、場所によっては目に見えて地盤沈下している現状も訴え「崩れたら大変なことになる。護岸改修など抜本的な対策も考えてほしい」と要望。日高川水系河川整備計画で下川は「天理教湯川分教会前の県道交差点から日高川堤防まで約1・5キロの通称18メートル道路の地中に3・6メートル四方の放水路を設置し、大雨時に放水路から日高川に放流する」計画のため「抜本的な対策は難しい」との見解を示した。
 視察を終えた地元関係者は「とにかく現状を見て認識し、知恵を出していただきたい」と対策を求め、松原部長は「地域の皆さんの要望はお聞きしたので、水の流れを良くするために具体的に何ができるか、検討したい」と話した。


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