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和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

日高川町・鳴滝オートキャンプ場が完成、早ければ年内にもオープン 〈2022年11月18日〉

2022年11月18日 08時30分00秒 | 記事


第2鳴滝キャンプ場前に完成したオートキャンプ場


 日高川町が新たな行楽施設として、高津尾の第2鳴滝キャンプ場前に整備していたオートキャンプ場の工事が完了し、早ければ年内にもオープンする。町内唯一の施設となる同キャンプ場は、日高川沿いの風光明媚な景観に位置し、上流の吊り橋を渡った対岸に温泉施設「あやめの湯鳴滝」もあり、大自然の中でオートキャンプを楽しめる施設として利用者らに人気を集めそうだ。

 オートキャンプ場が整備されたのは、高津尾の「きのくに中津荘」上流にある第2鳴滝キャンプ場バンガロー前にあった約1600平方メートルの芝生広場。同所は、旧中津村時代にまちづくり総合支援事業で開発に着手し、日高川町誕生後も5カ年計画で「あやめの里ふれあい地区」として、アヤメ園や駐車場などとともに行楽エリアの一部として整備された場所。
 同芝生を有効活用して行楽客の誘致につなげようとオートキャンプ場の整備を計画。芝生広場内にある池などを埋め、砕石で車両が進入できるような区画整備を施し、1区画約150平方メートルのサイトを8区画確保。うち半分の4区画に電源設備が設けられた。芝生公園にあるトイレ棟をそのまま使用し、炊事場棟は、道を挟んだ第2鳴滝キャンプ場を共同利用する。
 新しいオートキャンプ場も隣接する第2鳴滝キャンプ場を管理する(株)フラット・フィールド・オペレーションズが管理運営。バンガローなどと同様にインターネットだけで予約を受け付ける。利用料金は、繁忙期と閑散期で変動性を取り入れ、4000円から1万1000円程度に設定する。
 施工は、地元の(株)清水=清水達成代表=。事業費は719万4000円(税込み)。


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県学校美術展日高地方審査会

2022年11月17日 08時30分00秒 | 記事

かめいわたいが君の作品「にじいろのさかなのぼうけん」

大やぶ佳ひろ君の作品「トマトでまんぱいだ!」

垣内太志君の作品「雨の日」

杉田結奈さんの作品「私の好きなこと」


 日高地方図工美術教育研究会(会長・佐々木恵里白崎小教頭)主催の県学校美術展の日高地方審査会が15日、日高町農村環境改善センターで行われ、県特選80点、郡特選120点、準特選347点、入選541点を選んだ。例年開いていた県下8地区の県特選作品を展示する県学校美術特選展は、新型コロナウイルス感染予防のため今年度も中止するが、県特選と郡特選を合わせて200点を並べる日高地方特選作品展は来年1月28日、29日に印南町公民館で開く。

 審査会では、図工・美術教諭らが主題性や造形性、創造性を基に、幼・保園児から中学3年生までの応募作品5467点のうち、各地区の第1次審査を通過した1088点から県特選、郡特選、準特選、入選を決めた。
 県特選は次のみなさん。
【県特選】幼・保3歳児=まつばなるあ(上南部こども園)弓倉世奈(いなみこども園)狩谷司紗(御坊幼)▼同4歳児=たなかあこ(上南部こども園)山根千尋(いなみこども園)▼同5歳児=くすたにはな(高城保)古川茜(清川保)▼小学1年=しおざきこもも(湯川)にったこうた(名田)たくみあつと(清流)津村芽依(和田)かめいわたいが(山野)くぼあかり(同)吉岡咲歩(志賀)山田湊斗(同)▼同2年=山本かんた(川辺西)玉いにな(山野)原ひなた(中津)石田奏帆(湯川)前田はやて(志賀)田中いつき(寒川第一)和田瑛立(中津)大やぶ佳ひろ(野口)▼同3年=山名結衣(白崎)山本雅也(志賀)青山愛実(中津)寒川晴惺(寒川第一)藪前咲希(川辺西)野田凜花(同)井上ると(清流)古くぼいち夏(南部)▼同4年=垣内太志(志賀)松下恭子(白崎)火なわたくや(清流)松下彩乃(川原河)林たつき(同)川崎あおし(御坊)福岡冬羽(湯川)田端琉空(同)▼同5年=杉本一千嘉(御坊)小竹遥也(藤田)谷本奈波美(志賀)白井優月(同)杉田莉瑚(白崎)木村愛徠(御坊)今井梨結(切目)こし内希(塩屋)▼同6年=湯川夏旺(藤田)石橋凛音(岩代)辻浦光莉(野口)山口楓(和佐)片山凛花(稲原)白井陸(和佐)岩城結(塩屋)阪本美晴(藤田)木村伊吹(御坊)▼中学1年=杉浦綾音(名田)楠部香梅(日高)青木美織(同)久保こはる(南部)前田愛里(湯川)久堀彩夢(同)林メイ(美山)小池愛菜(大成)▼同2年=中本悠都(湯川)松本千優(同)福本愛梨(同)小早川煌奈(松洋)北山美緒(同)吉本苺果(大成)新野莉佳子(同)谷畑美来(同)▼同3年=谷本実祐(日高)阪本百香(上南部)尾崎月灯(松洋)坂上亮輔(南部)木下日和(湯川)杉田結奈(由良)宮川千夏(美山)北野心音(印南)。


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全国土地改良事業功績者表彰に川辺町周辺土地改良区理事長の藏光利一氏 〈2022年11月16日〉

2022年11月16日 08時30分00秒 | 記事


藏光利一氏


 全国土地改良事業団体連合会(二階俊博会長)の第44回全国土地改良事業功績者表彰で、川辺町周辺土地改良区の藏光利一理事長(75)=松瀬=が選ばれ、22日に沖縄で開かれる同連合大会で表彰される。同事業に功績があった団体や個人を表彰。県内では藏光理事長を含む2人が受賞した。

 藏光氏は、昭和63年から平成4年まで同改良区総代、同年から現在まで理事、平成24年から管理委員長、平成28年7月に理事長に就いて2期目。長年にわたり地域住民として地域の活性化、農業者として地域農業の発展などに寄与する一方、土地改良区役員として農業者の代表者的立場で地元農家の先頭に立っている。
 土地改良区役員の中枢として重要な役割を担い、現在は理事長として土地改良区の運営や管理など様々な業務に精励。安定した業務体系を維持した運営に手腕を発揮している。農業や農政の動向予測を見据えて今後の土地改良区のあり方や問題点の克服に向けて、施設改良など積極的に取り組んでいる。
 藏光理事長は「誠に光栄なことです。私一人の表彰ではなく、役職員はじめ皆様の支えと協力があってのものと感謝しています。今後も改良区事業の発展のためにいっそう職務に励みたい」と話した。


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本社杯ジュニアバレー(Aリーグ)南部男子が優勝、準優勝は日高 〈2022年11月15日〉

2022年11月15日 08時30分00秒 | 記事


Aリーグ優勝の南部男子

Aリーグ準優勝の日高

Bリーグ優勝の南部混合B


 第21回紀州新聞社杯ジュニアバレーボール大会兼第45回秋季大会は13日、早蘇中、丹生中、川辺西小の各体育館で開き、昨年と同じ顔合わせとなったAリーグ決勝は白熱した戦いとなり、南部男子が日高をフルセットの末に下し2年連続3回目の優勝を飾った。3位は南部混合A。Bリーグは南部混合Bが優勝、日高中津Bが準優勝だった。

 Aリーグは12チームが出場。3チームずつ4ブロックに分かれて総当たり戦で予選を行い、各ブロック上位2チームの日高、南部女子、南部男子、印南はまゆうA、由良アタッカーズ、稲原、南部混合A、日高中津Aが決勝トーナメントに進出した。
 南部男子Aは南部女子を2(21―10、19―21、15―8)1、準決勝で由良アタッカーズを2(21―10、21―7)0で破り、日高は初戦で印南はまゆうAを2(21―19、21―8)0、準決勝で南部混合Aを2(21―9、21―14)0で下し勝ち上がった。
 決勝戦。両チームともエースを中心とした戦いを展開。両チームとも強打に対し、懸命のレシーブやブロックでつなぎ、一進一退の攻防が続いた。第1セットは日高が序盤優位に試合を進めるが、南部男子が中盤に追いつくと、終盤、鈴木がパワーを生かしたスパイクで17―16と勝ち越し、追いすがる日高を振り切り21―17で先取。第2セットは日高が野崎、鈴木の攻撃陣が躍動、得点を重ねて9―3と大量リードを奪った。南部男子は鈴木のライト、和田のセンターからのスパイクで猛追し1点差に迫ったが、日高は、野崎のレフトからの打点の高いスパイクなどで引き離し21―18で奪いタイに。最終セットは中盤まで激しい攻防が続き、南部男子が終盤、鈴木が要所でスパイクを決め15―11で接戦を制した。
 生駒明広監督は「苦しい試合ばかり。好守ともとてもいいチームの日高はこれまで1回だけしか勝てていない相手。粘り強くつなぐことができた」と振り返った。和田幸樹主将は「劣勢になってもみんなで声を掛け合った。近畿選手権県予選に向けて、この大会の経験を生かして頑張りたい」と話した。
 閉会式で塩路英司大会長(日高郡市ジュニアバレーボール連盟会長)がAリーグ優勝の南部男子に優勝カップと盾、金メダル、準優勝の日高に準優勝カップと盾、銀メダル、3位の南部混合Aに盾と銅メダルを授与。個人賞は優秀賞に鈴木悠矢選手(南部男子)と西岡咲歩選手(日高)、敢闘賞に木下涼太郎選手(南部混合A)、岡希選手(由良アタッカーズ)、笹井美咲選手(印南はまゆうA)、宮城空愛選手(南部女子)、白井杏海選手(日高中津A)、池下ひかり選手(稲原)を選んだ。
 Bリーグは3チームが総当たり戦で争い、南部混合Bが日高中津Bと印南はまゆうBをいずれもセットカウント2―0で下し制した。南部混合Bに優勝カップ、日高中津Bに盾を贈った。
 Aリーグ上位3チーム、Bリーグ上位2チームのメンバーは次の皆さん。
【南部男子】監督=生駒明広▼コーチ=竝木正明▼マネージャー=石上貴一▼選手=和田幸樹(主将)、岩崎煌介、鈴木悠矢、法忍和真、浜口蒼大、竹中龍星
【日高】監督=崎山忠士▼コーチ=川瀬俊文▼マネージャー=初井好香▼選手=鈴木心菜(主将)、川瀬柚羽、野崎音色、石神咲歩、初井優亜、西岡咲歩、栗山璃子
【南部混合A】監督=石井尚之▼コーチ=生駒明広▼マネージャー=石上貴一▼選手=谷妃香音(主将)、大井悠跳、長坂咲和、木下涼太郎、中早未空、米澤奏汰郎、藤山結月
【南部混合B】監督=湯川智晶▼コーチ=石上貴一▼マネージャー=冨山唯▼選手=中本いつみ(主将)、岩崎寛太、大井飛慧、藤山悠斗、宮城萩香、尾崎夏海、熊代昂早仁、谷妃渚未、西美咲、大井瑛翔、木下郁弥
【日高中津B】監督=赤松哲司▼コーチ=小瀬貴子▼マネージャー=木下みのり▼選手=髙尾泉璃(主将)、小瀬鈴、小西美羽、木下生成、岡田桃子、和田瑛立、小西裕也、小路樹、仲清羅、久保朱璃。


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御坊市が公営住宅等長寿命化計画を今年度末までに策定 〈2022年11月13日〉

2022年11月14日 08時30分00秒 | 記事


現行計画は「建て替え」の庚申町団地


 御坊市は、令和5年度から10年間の公営住宅等長寿命化計画を今年度末までに策定する。次期計画で大きな課題となるのが「耐震性がない」と診断されている紀小竹、庚申町、富安各団地の建て替え問題。現行計画は6棟のうち1棟を用途廃止し、5棟を建て替える方針だが、建て替えとなると数十億円規模の事業費がかかるため、手つかずの状態。今後10年間を見据える中、戸数を大きく減らした上で建て替えるのか、建て替えずに用途廃止の方向に持っていくのかなど対応が迫られている。

 公営住宅は8カ所で計231戸、改良住宅(二戸一住宅含む)は26カ所で計527戸の総計758戸あり、今年3月末時点で入居者がいる戸数は568戸。現行計画では、耐震診断で「耐震性がない」と診断された紀小竹団地1号館(昭和30年築、24戸)は用途廃止し、同2号館(同44年築、35戸)庚申町団地1号館(同45年築、24戸)同2号館(同46年築、24戸)富安団地1号館(同44年築、32戸)同2号館(同45築、24戸)は建て替えとした。
 5棟すべてを建て替えとなると50億円以上の事業費が必要とみられ、国の補助金(2分の1補助)を活用しても市の財政負担は大きいため、現行計画策定から10年が経過した今も事業化には至っていない。次期計画では現行計画の方針を踏襲するのか、戸数を大きく減らした上で建て替えるのか、建て替えずに用途廃止の方向に持っていくのか対応が大きな焦点。
 この6棟については平成23年度から新規入居募集を停止しており、紀小竹団地1号館は約8割、他の5棟は約5割が空室となっている。5棟すべてを建て替えるのは財政的に非常に困難なため、戸数を減らした上で紀小竹、庚申町、富安各団地でそれぞれで1棟ずつ建て替えるか、大幅に戸数を減らして建て替えを12棟に抑えるか、用途廃止の方向に持っていくかなどが考えられるが、現時点で方針は定まっていない。
 さらに294戸ある二戸一住宅の対応も課題。現状は約8割が入居しているが、建築からすでに40年前後経過。現行計画では修繕対応しながら払い下げの方針を出したが、壁1枚の直接連結、2戸で1基の浄化槽を共同使用している構造上の問題などから「払い下げは非常に困難」との考えに転換しており、次期計画では修繕対応を続けながも空き部屋は募集停止にして用途廃止の方向に持っていくかなど対応を検討する。
 耐震診断で耐震性があると判断され、屋上防水など必要な修繕を行ったひまわり団地や、築20年程度と最も新しく、新規募集すればすぐ埋まる日高川ハイツ、グリーンハイツにしても日々の維持修繕費は年ごとにかさんできており、計画的に維持管理しながら長寿命化を図る方針だが、10年先を見据えれば大規模改修や建て替えなども視野に入ってくるとみられ、次期計画の行方が注目される。


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13日、本社杯ジュニアバレーボール大会開催 〈2022年11月12日〉

2022年11月12日 08時30分00秒 | 記事


優勝カップを手にするのはどのチームか


 第21回紀州新聞社杯ジュニアバレーボール大会兼第45回日高郡市ジュニアバレーボール連盟秋季大会は13日午前9時から、早蘇中、丹生中、川辺西小体育館を会場に、Aリーグ12チーム、Bリーグに3チームの合わせて15チームが参加して開く。6年生にとっては小学生最後の連盟主催の公式大会でもあり熱戦が期待される。

 開会式は早蘇中体育館で行い、昨年優勝チームの南部男子が優勝カップ、準優勝の日高が準優勝カップを返還。塩路英司大会長(日高地方ジュニアバレー連盟会長)、本社代表があいさつのあと、内原の鍵本優菜主将(内原6年)が選手宣誓する。
 Aリーグは、連盟主催の春季、夏季大会を制し、連盟大会全制覇を狙う日高と、8月の全国大会に出場し、来年1月のスポ少近畿大会出場も決め連覇をめざす南部男子が頭一つ抜け出し優勝候補両翼だが、川辺ひかり、印南はまゆうA、南部女子など上位チームの実力は伯仲しており激戦が予想される。
 Aリーグは3チームずつ4組に分かれてリーグ戦を行い、各ブロック上位2チームの8チームが決勝トーナメントで争う。Bリーグは3チームでリーグ戦を行う。表彰はAリーグは優勝、準優勝と3位。Bリーグは優勝と準優勝。個人賞もありAリーグの優勝、準優勝チームから優秀賞各1人、ベスト8入りの6チームから各1人に敢闘賞を贈る。
 リーグ別の組み合わせは次のとおり。
【Aリーグ】1組=川辺ひかり、南部女子、日高▼2組=ピコ日高、印南はまゆうA、南部男子▼3組=稲原、由良アタッカーズ、内原▼4組=美浜ひまわり、南部混合A、日高中津A。
【Bリーグ】南部混合B、日高中津B、印南はまゆうB。


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和歌山知事選告示、新人3氏が立候補17日間の争いに火ぶた 〈2022年11月11日〉

2022年11月11日 08時30分00秒 | 記事

 12月16日の任期満了に伴う県知事選挙は10日に告示され、27日の投開票に向け、17日間の選挙戦に突入した。今期限りで退任する現職、仁坂吉伸知事(71)=当選4回=の後任を選ぶ選挙で、届け出順にいずれも新人で、会社役員の本間奈々氏(53)=札幌市=、共産党県常任委員の松坂美知子氏(66)=和歌山市=、前衆院議員の岸本周平氏(66)=和歌山市、自民・立民・国民推薦=、の3人が立候補し、和歌山市内で第一声を挙げた。幅広い政党から推薦を受けた岸本候補に、松坂、本間両候補がどこまで迫れるか。9日現在の県内有権者数は79万3972人(男37万1503・女42万2469)。

カジノ反対、1次産業守る
本間奈々候補
 県庁前で第一声を放ち「カジノは県議会で否決されたが、火種が消えたわけではない。犯罪の温床となるカジノはいらない」と主張したほか、これまでの県知事選の低投票率をあげ「政治家同士が話し合い、候補者調整しているのが、県民に選択肢を与えていない。選挙前から構図が決まっている」と批判。「感染症対策をしっかりしながら、アフターコロナへ移行すべき」とし、子どもへの新型コロナウイルスワクチン接種の反対も強く訴えた。
 日本の食料自給率が低い状況から「まず十分に食料を行き渡らすことが大切。農業体験を通じた実践型・体験型教育で子どもに伝えることが大人の役割」とし、和歌山の第1次産業(農業・漁業・林業)を守り育てることの重要性を説き、水素エネルギーやIT産業、ロケット関連等の新産業の集積を図り、自然に恵まれ、歴史深い和歌山の魅力を生かした観光の活性化を目指すとした。
 巨大地震等の災害に備えるため物流や交通インフラ整備やシェルター設置、ひとり親家庭や貧困家庭への支援、環境破壊の太陽光メガソーラー反対なども掲げており、最後に「誇りを持てる和歌山をより良きものにしていきたい。若者たちには、ふるさと和歌山をともに作ろうではないかと訴えていきたい。ぜひ皆さんの力で押し上げてください」と支援を求め、街宣へ出発。この日は、和歌山市内を中心に巡った。

命と暮らし守る温かい県政に
松坂美知子候補
 南海和歌山市駅前で出発式を行い、松坂候補は「この選挙は自公政権が進める暮らしや社会保障を切り縮める政治を受け入れる県政から、命と暮らしを大切にする県政へ切り替えるチャンス。転換を実現させよう」と力強く第一声。県が進めようとしたカジノ誘致の火種を消すことを約束した上で自治体が本来専念すべき仕事「住民福祉の増進」へ▼物価高騰から暮らしを守り家計を応援する県政▼独自に子育てや医療、福祉を守る県政▼農林業を大切にして経済振興を図る県政▼ジェンダー平等を進める県政―の4つの転換を約束した。家計応援には「消費税5%への減税が特効薬。中小企業への支援と最低賃金の引き上げ、介護と医療の保険料引き下げを求める」、子育て・医療・福祉については「県の責任で高校卒業までの医療費無料、給食費無償化で子育て支援を充実させる。コロナ拡大のなか、発熱外来や入院病床を増やし保健所体制を充実させることが必要で、医療や介護、保育、障害福祉で働く方々の待遇改善を進める」、経済振興には「農林水産の生産量を増やし雇用拡大につなげる」と力を込めた。「日本共産党はずっと戦争反対を貫いてきた唯一の政党。4つの転換で県民の命と暮らしを一番に考える県政に変えよう。松坂は一人ひとりを大切にし、誰一人取り残さない温かい県政をつくります。大切な1票、支援で押し上げていただきたい」と訴えた。

私が県発展の起爆剤に
岸本周平候補
 午前10時前からJR和歌山駅西口前で出陣式を行い、仁坂吉伸知事や自民党の二階俊博代議士、世耕弘成参院幹事長、鶴保庸介参院議員をはじめ推薦した政党、県議、市町村長、連合和歌山など各種団体関係者、支持者が参集した。
 岸本候補は「皆さんと一緒に手をつなぎ、スクラムを組んで前へ進みたい。第一次産業と新しい観光産業の振興を両輪にし、その上に子育て支援の充実を重点を置きたい。子育て支援では学校給食費、子ども医療費を全県的に無償にできるよう取り組みたい。学童保育を充実させ、小学校区に子ども食堂をつくり、人口減少に歯止めをかけたい。和歌山の飛躍発展に向け、打ち出の小槌のような起爆剤はないが、私が起爆剤になる。皆さんも起爆剤になって私と一緒に爆発して下さい」と力強く第一声。
 選対本部長の尾花正啓・和歌山市長は「県と市町村は運命共同体。オール和歌山で岸本候補を支援しよう」、仁坂知事は「有能な岸本さんはやってくれると確信している」、二階代議士は「みんなの力を結集し、和歌山躍進のためお力添えを」、世耕参院幹事長は「和歌山を発展に導き、勢いを取り戻そう」、鶴保議員は「岸本さんには良い政治をしていただき、私たちがそれを支えていこう」と呼びかけ、頑張ろう三唱で気勢を上げた。
 その後、和歌山市や岩出市など街宣。管内入りは14日、24日の予定。


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和歌山知事選10日告示、新人3氏出馬で選挙戦へ 〈2022年11月10日〉

2022年11月10日 08時30分00秒 | 記事

 12月16日任期満了に伴う県知事選は、きょう10日に告示され、27日投開票に向け、17日間の選挙戦に突入する。今期限りで退任する現職、仁坂吉伸知事(72)=当選4回=の後任を選ぶ選挙。立候補を予定しているのは、いずれも新人で、前衆院議員の岸本周平氏(66)=和歌山市、自民・国民・立憲各党推薦=、共産党県常任委員の松坂美知子氏(66)=和歌山市=、政治団体「くにもり」役員の本間奈々氏(53)=田辺市=の3人。県庁で届け出を済ませたあと、和歌山市内などで第一声を上げ、県内各地で支援を訴える。

 岸本陣営 午前7時から必勝祈願を行ったあと、午前10時からJR和歌山駅西口前で出陣式を行い、第一声を放つ。その後、県庁前や市役所前など和歌山市内を回り、岩出市、紀の川市など街宣。日高地方には14日、24日に入る予定。
「和歌山が最高!だと、子どもたちが思う未来を!」をスローガンに衆院和歌山1区で5期連続当選した国会議員の経験を生かし「県民に開かれた、あたたかい県政」をめざす。共産党を除く幅広い政党をはじめ県市長会、県町村会、連合など各種団体から推薦を受け、盤石の体制で選挙戦に臨む。
 松坂陣営 午前9時から和歌山市の南海和歌山市駅前で出発式を行い、松坂氏が第一声。その後、和歌山市で支持を呼びかける。
 「県民のいのちと暮らしを守る県政への転換」を約束、「国のいいなりに自公政権の暮らしや社会保障を削る県政のストップ」に力を込める。
 物価高騰から暮らしを守る経済対策、福祉の増進、子育て・教育の充実、ジェンダー平等などの訴えで支持拡大に尽くす。
 16日に日高地方入りを予定している。
 本間陣営 去る9月に、IR誘致反対の立場で立候補を表明した。カジノ反対を強く主張し、第一次産業の保護と、将来につなげられる産業育成の必要、和歌山の自然や熊野古道等神秘的歴史を守り生かす使命、アフターコロナについてはまず公務員が率先してマスクを外すべき、など訴え、官僚時代の豊富な行政経験を生かせるとしている。
 前回県知事選の投票率低調を嘆き、今回も「政治家同士が話し合いで候補者を決めてしまう、選挙になるまでにほぼ流れを作ってしまうのは、談合ではないか」と批判。
 第一声は和歌山市内で上げ、街宣に出る。


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山深い妹尾(上初湯川)の弘法大師像、移住夫妻らが修復して蘇る 〈2022年11月9日〉

2022年11月09日 08時30分00秒 | 記事


修復前の弘法大師像は頭部が剥げ落ち無惨な姿だった


川村さん夫妻らによって見違える姿に修復された


 日高川町猪谷の温泉療養館上流に位置する妹尾集落(上初湯川)の林道沿いにある美山地区で最も大きい造像と伝わる弘法大師像を、同地に移住してきた夫妻らが修復して蘇らせた。この坐像は18世紀末に造られたとされるが、歳月が経ち、風雨などで頭部が剥げ落ち朽ち果てた姿だった。それを見た夫妻と知人らが8カ月かけて修復作業を行い、見違える姿になって鎮座している。

 温泉療養館前の猪谷川からさらに上流にある山深い場所にある集落。かつては多くの住人がいたが、昨年初めまで無人となっていた。そんな中、4月に川村泰英さん(37)、章乃さん(30)夫妻が香川県から移り住んできた。夫妻は、お遍路参りで最後に高野山を訪れたことがきっかけで和歌山県への移住を決心。妹尾にやってきたあと、古びた祠と坐像があるのに気づき、それが弘法大師像だと知った。高野山を訪れたことが縁で妹尾に移り住んだ夫妻は、坐像を修理することを決意したという。
 当初は、解体するような考えはなかったが、仏画を描く友人の助言や高野山大学にいる仏像修理の専門家に説明を受けるうちに自分たちでもやれると判断。彫刻家の知人ら10数人が加わって昨年10月中旬から作業を始め、8カ月間かけて今年6月に完成し、地元の住職による開眼法要とお披露目も行われた。泰英さんは「知人らの協力があって、想像していた以上に修復ができました。住民は私達しかいませんが、妹尾出身の人たちや地域の人たちに立ち寄ってお参りして頂ければうれしい」と話した。
 この弘法大師坐像は、江戸時代後期に造像されたと伝わり、頭部が縦約29センチ✕幅20センチ、肩幅は42センチあり、人体と変わらない像高80センチの坐像。僧衣に袈裟を変えた姿で、左手には膝上に念珠を持っている。旧美山村史によると、この地には「鶴の湯」という冷泉があり、大師像を祭った。明治の始め頃まで栄えたが、客も少なくなり、大師像に代わって薬師像を迎えた。大師像は魂をぬいて、約300メートル下の滝の上に捨てたが、薬師像の祝宴を催していた際に僧侶の姿が見えなくなり「わしの行くところがない」と言ってうずくまって居たという。これが大師像の思いだと、背中に背負って妹尾に移され、その後の林道改修で現地に祠を建てて祭られたと伝わる。


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御坊市内一斉避難訓練に約4千人参加 〈2022年11月8日〉

2022年11月08日 08時30分00秒 | 記事


高台へ避難する住民

講演する菅原氏


 御坊市は5日の「世界津波の日」にあわせ6日に、南海トラフ巨大地震を想定した市内一斉地震津波避難訓練を行い、自治会や自主防災組織を中心に約4000人が参加した。市はドローンを活用した情報収集訓練、職員の情報伝達訓練を行い、自治会や自主防災組織は避難訓練、消火訓練など地域に応じた各種訓練に取り組み、防災意識を高めた。

 午前9時3分に防災行政無線で大津波警報を発令し、市は職員を対象に情報伝達訓練を行い、各家庭には地震から身を守る安全行動を身につける「ドロップ」「カバー」「ホールドオン」のシェイクアウト訓練の実践、避難所や避難経路の確認、備蓄品の見直しを呼びかけた。
 9月に(株)古田鉄工所=同市島、古田謹章代表=と締結した「ドローンを活用した連携協力に関する協定」に基づき、同社が所有する産業用ドローンを使い、同社事務所から薗地区の津波避難タワーまでドローンを往復させる情報収集訓練も行った。
 御坊第一地区や東正会、至誠会、名屋東、名屋西、小松原、北野口、下野口、北塩屋、楠井など自治会や自主防災組織が避難訓練や消火訓練などに取り組んだ。御坊第一地区町内会連合会では100人が美浜町松原地区の高台へ避難。各自で避難にかかった時間を計り、15分以内に避難できた人が大半で10分以内の人もいた。これまで御坊小や市福祉センターへの避難など避難場所を指定して毎年訓練を行ってきたが、コロナ禍の中、今回3年ぶりの訓練となった。畑崎照道会長は「訓練はいざという時に自分の命を守るために行っている。状況に応じて避難する場所を判断して自分の命を守るためにも訓練は大事」と話した。

マニュアルにとらわれない
災害伝承語り部講演会で研修

自主防組織連協

 御坊市自主防災組織連絡協議会は6日、市民文化会館で研修会を開き、災害伝承語り部で宮城県仙台市宮城野区福住町内会長、菅原康雄氏の講演「究極の減災をめざして」を聞いた。
 福住町は東日本大震災が起きる8年前から災害に備えるため独自の防災組織を作り、公的機関に頼らず活動、菅原氏は当初から組織代表として携わり、令和元年には防災功労者内閣総理大臣表彰を受けた。講演で菅原氏は東日本大震災やこれまでの活動を通して減災に向けての取り組みなどを助言。
 大災害時が発生し避難所生活で最重要課題となるのは、食べ物や飲み物ではなくトイレだとし、阪神淡路大震災で地震の直接の原因以外での死亡要因の一つに「トイレへ行かない」という報告があった事例も上げながらトイレを利用しやすい環境を作ることが重要。避難所運営は行政でなく地域のリーダーが中心でやるべき。マニュアル一点張りではなく融通を利かしての運営が大切になるとした。防災訓練をお祭り形式で実施することで子どもを含め多くの人が参加して実施することができ効果的になるともした。最後に「皆さんの町にふさわしいやり方があるはず。福住町の実践が少しでも参考になればうれしい」と呼びかけた。


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