クマゲラの鳥見日記   自然観察とバードウォッチングの記録

ブログ名は昔、白神山地で見たクマゲラに由来
2009年5月OCNブログ開設後、
2014年10月20日GOOに引越

ムラサキシジミの観察

2020年08月21日 | 日記・エッセイ・コラム
8月2日に春日部市にある内牧公園出かけた。
そこで、ムラサキシジミがシラカシ?の木の葉裏や枝先に産卵
している光景を見つけた。
翅を広げたムラサキシジミ
ムラサキシジミ産卵

卵8月2日撮影

枝先に産み付けられた卵
その後、何回かその後の状況を見るために通っている。(熱中症
になるといけないので、ここの場所だけを観察して帰ることを
繰り返している)
葉裏にある孵化後の卵(上部に穴が空いている)を多く見るのだが、
その数に見合った幼虫は見つからない。
孵化後の卵8月13日撮影
産み付けられた硬い葉のみが枝先にある場合は、卵が孵化しても
幼虫が生き残れないようだ。

卵が産み付けられた枝先に、新しい芽吹きがあり、若い柔らかな葉
伸びた場合のみ、この新しい柔らかな葉を食べて幼虫は成長する
ようである。
若い葉が伸びており幼虫がいる8月13日撮影
若葉を折り曲げて隠れる幼虫
ムラサキシジミ幼虫
今後も継続して訪れ、ムラサキシジミの蛹を確認したいと思っている。

孵化して大きくなった幼虫を見ると、アリ(アミメアリ?)をガードマンと
して使用しているようだ。一昔前の教科書では、幼虫はある種の蜜を与える
見返りとして、アリが外敵から守る相利共生関係と書いてあった気がする。
アミメアリが群がる幼虫8月13日撮影
しかし、2015年の神戸大学の研究によると、ムラサキシジミの幼虫が
出している蜜の中にはアリをコントロールする化学物質が含まれており、
この物質により、アリは幼虫の元に長くとどまるようになり、より攻撃的
になるという結果が得られている。どうやら、幼虫の利己的な蜜を与える
行動でアリを操作しているということが分かった様だ。
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コチドリ 一足早い旧盆の帰省 8月3日

2020年08月04日 | 日記・エッセイ・コラム
散歩の途中の住宅地の中の遊水池に立ち寄った。
すると、懐かしいコチドリの鳴声が聞こえた。声を頼りに良く探すと・・・
この遊水池で生まれ育ったコチドリの親子が、久しぶりに戻って来ているのを見ることができた。
雛は5月8日に誕生した3羽のうちの1羽の生き残り、6月中旬に旅立ったのだが・・・
旧盆より少し早く里帰りしたのだろうか?
コチドリ親
コチドリ親子
コチドリ幼鳥
観察していると、親鳥が、交互に一本足で立っていることが多いように思えた。最初は遊水池底部
コンクリートが太陽の熱で暖められ焼けるように熱くなっているせいかと思った。

しかし、水のある場所でも頻度は低いが同じように交互に一本足で立っていた。
幼鳥は二本足で立っていることが多かった。片足を上げて立っているのは、個体の癖だろうか・・・

このほかこの遊水池で、シオカラトンボ、ショウジョウトンボなどが見られた。
シオカラトンボ
ショウジョウトンボ
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外来生物(クビアカツヤカミキリ)防除作業中の楽しみ

2020年07月26日 | 日記・エッセイ・コラム
久しぶりに、やっとブログを更新する気になりました。
今回は、くどくどと、前半は特定外来生物の駆除について書いてありますので、飛ばして読んで下さい。

6月初めから特定外来生物クビアカツヤカミキリ(成虫の前胸背板は赤色で、他は光沢のある黒色のカミキリ、
中国などが原産、幼虫は桜などのバラ科の樹木の材を摂食する。)の防除で埼玉県南東部の桜並木などを
ボランティアでパトロールしています。この活動とコロナ騒ぎで、ブログを更新する時間?気力?が
ありませんでした。
やっと、クビアカツヤカミキリ成虫の発生ピークが過ぎたので、少し余裕ができました。

この時期は、1週間に1度の定例観察で大吉調節池を回る以外は、ほとんどの時間がカミキリの防除に費やされます。
昨年も、この時期に、この話題をブログに書いていることに気がつきました。

特定外来生物防除のためのパトロールをここ数年6月初め頃から8月初めの成虫発生時期にかなりの頻度で
行っており、他の自然観察が自由にできない状況で、この時期の他の生きものの観察事例が減るので若干欲求不満に
陥っています。
桜(バラ科樹木)に被害を与える外来生物・クビアカツヤカミキリの生息域を広げないという思い?変な使命感?
意地?だけを原動力に地域を日々回っています。

防除は、歩きながら、ひたすら桜(梅、スモモ)の幹の根元から高い枝までを色々な方向から見て、
クビアカツヤカミキリのフラス(幼虫の糞や木屑の混じったもの)やクビアカツヤカミキリの成虫を
探して歩き、場所を記録します。成虫の拡散防止ネットが巻かれている桜に関してはネット内に成虫が
いるかも、木の周りを一周してチェックします。

成虫を見つけたら捕獲して、その場でアルコールを入れたペットボトルに入れ殺しています
(法律で生きたままの移動は禁止されている)。
クビアカツヤカミキリを手で捕獲すると、シトラス?の強烈な匂いが手に付き2~3時間落ちなく
なります。手に匂いが付いていない時には、クビアカツヤカミキリの発する特徴的な匂いで、近くに成虫が
いるのが分かり、注意して探すと見つけることができたりしますが、捕獲後は、匂いが手について、環境中
の匂いなのか分からず、嗅覚による探索はできなくなります。

フラス発生箇所(奥に幼虫がいることを示す)には、場合により適用農薬を注入し、目印のピンを設置します。
農薬を注入した後、薬剤の効果があるかどうかを、その後のフラスの排出状況によって判断するためです。
カミキリ成虫を見つけて捕殺した場合はテンションが上がるのですが、見つけられない場合は、
昨年より発生数が少なくて良かった?のか、いるのに見落としているのか、自分の見つける技術(勘?)が
低下して見逃しているのではないかなどと思い悩んだりします。

クビアカツヤカミキリは時間帯や個体によって、動きのパターンが異なり、私が近づいた途端
に飛翔して逃げるような個体もおり、油断できません。眼の高さ位から低い位置にいることが多いのですが、
遙かに高い場所にとまっている場合もあります。
高い場所の個体に対応するため、網の口径を小さくした長い柄の捕虫網も携帯しており高さ3m程度
にとまっている場合にも捕獲できる様にしています。ただ、活動が活発な個体は、捕虫網では
なかなか捕獲でないことが多く、逃げられ、悔しい思いをします。雄の場合は、まあ、いいかと思いますが、
雌の場合には悔しさが募ります。

新コロナ騒ぎが起こる前は、カミキリ捕殺用ペットボトル(炭酸水用)に無水エタノールを入れて
いたのですが、今は無水エタノールが手に入らないのでアルコール濃度65%のウオッカを入れて使用
しています。無水エタノールを使用していたのは、DNA分析用として処理できるからです。
クビアカツヤカミキリ雌雄


このパトロールを実施している期間は、普通の自然観察がほとんどできない状態になるので、この季節
の生きもの情報が偏ったり、少なかったりします。

僅かな楽しみは、パトロール中に観察できる生きものたちです。
アマガエルが桜の木にいましたし、コスカシバ、イチモンジセセリ、モンシロチョウ、ツマグロヒョウモン、
ヒカゲチョウ、アオスジアゲハ、ナミアゲハ、クロアゲハ、アカボシゴマダラ(特定外来生物)、
ゴマダラチョウ、タマムシ、ニイニイゼミ、アブゼミ、ヤモリ、カナヘビなどが観察できました。
アマガエル
コスカシバ
イチモンジセセリ
ツマグロヒョウモン
ヒカゲチョウ
ナミアゲハ
クロアゲハ


アカボシゴマダラ
ゴマダラチョウ
キマダラカメムシ
(キマダラカメムシを今年から多く見るようになった)
ウスバカミキリ
タマムシ


タマムシ産卵

ニイニイゼミ
アブラゼミ
カナヘビ
ヤモリ


鳥は、スズメ、カワラヒワ、シジュウカラ、ムクドリ、コゲラ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
などが観察できるだけですが、採餌などの面白いシーンが見られる場合もあります。
スズメがイモムシを採餌
コゲラ
たまにはカワセミも
ハシボソガラスが盛んに甲虫をを採餌しているところを見ることができた。結構、器用な鳥だ。
ハシボソガラス採餌



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ホウネンエビとカブトエビ

2020年06月03日 | 日記・エッセイ・コラム
5月30日越谷市平方自然観察林の傍の水田に、ホウネンエビとカブトエビが発生しているか見に行った。

水田を探すとホウネンエビを見つけることができた。良く探すとカブトエビ(アメリカカブトエビ?)
も見ることができた。
ホウネンエビ
カブトエビ
近くで撮影するために、小さな容器に入れて見た。
ホウネンエビ


カブトエビ
腹?側
また、平方自然観察林の道路に面した場所で、観察すると、イチモンジチョウ、アカボシゴマダラ、
ゴマダラチョウ、サトキマダラヒカゲ、キアシドクガ?、コフキゾウムシ、ニホンカナヘビ、
ニホンアマガエルなどが観察できた。
イチモンジチョウ
ゴマダラチョウ
サトキマダラヒカゲ
コフキゾウムシ交尾
ニホンカナヘビ
ニホンアマガエル
また、近くの草むらで、オジロアシナガゾウムシ、クロウリハムシ、ホシハラビロヘリカメムシ?、
マルカメムシなどが見られた。
オジロアシナガゾウムシ
クロウリハムシ
ホシハラビロヘリカメムシ?
マルカメムシ
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コチドリの子育て その後 6月1日

2020年06月03日 | 日記・エッセイ・コラム
住宅地内の遊水池で雛1羽しか確認できなくなっていたのは既に書いた。
雛が成長するのを見守るため散歩の途中、遊水池に立ち寄っていた。
すると、コチドリが5月27日交尾しているのを偶然見ることができた。
コチドリ雄のディスプレイをする段階から交尾までを運良く観察することができた。
雄のデイスプレイ


交尾
これを契機に、2回目の繁殖に入るのかと思い頻度高く観察に立ち寄ることにした。
5月29日には卵1個、30日には卵2個、そして31日には卵3個と一日に1個ずつ卵を産んでいた。
観察に行くと、母親は卵の場所から急いで遠くへ離れ、卵のある場所を知られまいと、
鳴いて注意を引きつけていた。
5月29日卵1個
5月29日卵を自分の体の影にして守る
5月30日卵2個
5月31日卵3個
6月1日午後4時頃散歩途中で立ち寄ると卵が3個あったのだが、帰りの午後5時過ぎに
立ち寄ったところ、卵がなくなっていた。
エッと思い良く見たのだが卵はきれいに消えていた。2回目の繁殖は失敗した。
4時頃まで卵有り
5時過ぎ卵なし 父親が呆然とみる
どうも、卵は、カラスに食べられた様だ。前から、ハシボソガラスが眼を付けていたようで、
コチドリの親は警戒していたのだが・・
カラスも繁殖時期なので、食料がいるのだろうが・・・自然界は厳しい。

6月1日にも1回目繁殖時の雛3羽のうち1羽のみが観察できた(生後約20日)。1羽が生き残って
やんちゃに育っているようだ。1羽だけでもうまく育ってくれれば良いのだが。

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