なんともインパクトのあるこの本、図書館で見つけて即借りてしまいました。これだけスマートフォンやインターネットが身近なものになり、専門家でなくても手軽に情報発信ができるようになった昨今、それに伴う肖像権やプライベート権、著作権などなど、疎いからと避けては通れないことも増えており、やはり基本は押さえておきたいなあ、と感じていたので、渡りに船だったのです。
読み終えての感想は、、、くらげびとの今までの対応が法律の解釈や著者さんの書かれているマナーからずれたものではなかったので一安心でした。
法的知識のある方から見れば当たり前のことしか書かれていないかもしれませんが、そうでない方にとってはこの本は知りたいことが具体的に書いてある”わかりやすい判断材料集”になるかと思います。さらに深くお知りになりたい方は法律条文をご覧になるとか、解釈集、判例集などをご参考になられれば、より安心できるかと。
参考:飯野たから著・紺野礼央監修「撮ってはいけない」2017.11.7 株式会社自由国民社
ナイトミュージアムつながりでその時に入手した図録のご紹介。サブタイトルは「新・恐竜学〜鳥になった恐竜の脳科学〜」で、河部壮一郎氏(福井県立恐竜博物館)、服部創紀氏(岐阜県博物館※1)の執筆です。古神経学の概説から古神経学の恐竜頭骨(ならびに脳エンドキャスト)への適用、内耳や感覚を受容する脳領域の大きさに着目した解説などがわかりやすく記されていて、初心者のくらげびとにはありがたい入門書となっています。
新・恐竜学〜鳥になった恐竜の脳科学(目次)
第1章 古神経学〜絶滅動物の脳を研究する〜
Ⅰ 脊椎動物の脳
Ⅱ 恐竜の脳は化石になるのか?
Ⅲ 古神経学のはじまりと今
コラム ー古神経学の母 ティリー・エディンガーの軌跡ー
第2章 恐竜脳科学
Ⅰ 恐竜 脳科学の幕開け
Ⅱ 恐竜とは
Ⅲ 恐竜の脳、内耳
Ⅳ 三畳紀 恐竜の誕生
Ⅴ ジュラ紀 恐竜の巨大化と鳥類の誕生
竜脚類の脳
剣竜類の脳
Ⅵ 白亜紀の 恐竜の多様化と絶滅
鳥脚類の脳
周飾頭類の脳
曲竜類の脳
獣脚類の脳
第3章 鳥になった恐竜
Ⅰ 恐竜から鳥へ
Ⅱ 鳥類の脳
第4章 ギフトその周辺の恐竜調査
Ⅰ 三重の恐竜
Ⅱ 福井の恐竜
Ⅲ 岐阜の恐竜
参考:河部壮一郎・服部創紀著「新・恐竜学」2016.7.8岐阜県博物館友の会刊
※1 この図録発行時の所属。2017年現在は福井県立恐竜博物館。
帯のセリフがすごいですね、「すごいぞ!河童の好物尻子玉って本当にあったんだ!」なぜこの書籍が商店街の恐竜イベントブースにあったのかというと、著者のお一人が恐竜を生かした地域おこしにも関わっておられ、展示品を管理するために来場なさっていたから。博物学者×古生物学者×妖怪小説家の東北妖怪見聞録です。自分も同行したかった!と思ってしまうような素敵な対話の数々が収録されています。個人的に気になったのは和漢三才図会のくだりです。え、古文書の類って科学的な研究の対象になってないんだ、っていう。。。結構カルチャーショックでした。動物や植物、鉱物などの記載はそれぞれの専門家に中身を検証してもらった上で古文書研究者や民俗学者が文献的な意義を調べているものと思っていたので。。。いや、調べられているけれどその結果が共有されていないというべきなのか。。。いろんな意味で勉強になりました。
荒俣宏・荻野慎諧・峰守ひろかず著「荒俣宏妖怪探偵団ニッポン見聞録東北編」2017.09.12 株式会社学研プラス刊