岩場の目立つところにこんな化石が点々と露出している知多半島某所。なぜ写真のみで採集をしないのかというと、ここは国定公園で採集禁止の保護区となっている場所だから。写真では分かりにくいですが二枚貝の圧痕というか、へしゃげた痕というか、凸ではなく凹形の化石です。この凹面に沿う形でツルンツルンの貝の内側!みたいな石がへばりついている箇所もあります。波で洗われたのか他の要因なのかそれらの石が分離した後にこの写真のような形状を示すようです。
zoom outするとこんな感じ。地名から言ってここはおそらく豊浜層の模式地だろうと思われます。(←ネット上で国定公園の地図を拝見したのですが、色分けが細かすぎてくらげびとの使っているパソコンではよくわからなかったのです。)化石だけでなく、イソギンチャクにカメノテ・フジツボ・ヒザラガイ、と、いかにも磯の住人です!という生物もたくさんいました。
で、3枚目の写真の左下に写っている白っぽい石。これには1個だけしか空いていませんが、現場にはこれと同じくらいの大きさの穴が複数空いたこぶし大から人頭大の石が結構ゴロゴロしており、露頭でも観察できたりします。これらも実は生痕化石だそうです。手元に資料がないのでよくわからないのですが、ある種の巣穴のようなものではないかと。そこを現生種の巻貝やイソギンチャクが二次利用して住んでいたりします。穴にはまり込んでいる巻貝の残骸が化石なのか現生種の死骸なのかわからず悶々とするくらげびと。気になったものは全部写真に撮っておけばよかった、と後悔することしきりです。記事をUPしようと思いつつ延び延びになってしまったので、調べるのは後回しにして、とりあえず備忘録としてUPします。