「木取り」という作業があります・・・
厳密にいうなら・・・伐採した丸太から柱を製材するにも木取りはあって・・・
反りや曲がりを見て、材の心が真ん中に来るように調整したりします・・・
棟梁はその柱を見て・・(昔は山に入って立木を見て伐採する木をきめたそうですが ・・・)
山の東西南北どちら側に育っていたか・・?
山側・谷川どちらに向いて育っていたか・・・?
1棟分の柱を並べて、適材適所に配置していきます・・・
当然、柱は4面あるので、その面の状態を見てどちらに向けるかも考えています・・・
柔らかい材・硬い材・・・色目・木目・・・表情もそれぞれなので・・
それらの部分を建物のどこに持っていくか・・・加工する前の段取りがとても重要です。
専用の機械で木材を加工する「プレカット」が今では当たり前のように行われて・・・
木造の建物は建っていきます・・・
作業として効率よく、コストの面でも安定した技術なのかもしれません・・・
でも、機械乾燥では何百本もの材をお釜に入れて乾燥させていきます・・・
しっかり手間をかけるなら・・乾燥してきて割れが入り始めると・・・
材を日影に置いたり・・・木元(根っ子に近いほう)を逆さにして乾燥させたり・・・
乾燥して割れが出てくる塩梅を、手間をかけて育てる工夫がプレカットでは出来ません・・・
手間をかけた分、出来上がった時の充実感や、喜びは言い表せないと思います。
大工さんが、なりたい職業の上位に入っていたり、今でも人気はありますが・・・
現実の肉体的・精神的な大変さと、収入の面などで挫折する人も多いようです・・・
それでも若くて前向きな棟梁や見習い大工さんに合うと・・こちらまで元気をもらってしまいます。
体一つ・手に職の厳しい世界ですが・・・社員待遇など福利厚生も時代と共に整って来ています・・
仕事に誇りを持っている・・・自分もそんな言葉言えるようになりたいです。
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