暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

2024年10月31日 | 古民家
 シルエットに遮られた朝焼けの風景を見過ごすと・・・
町の様子は、カタリと音を立て・・・
始まりの色に染まり・・・
聞き覚えのない雑音も・・・優しく交わすおはようの声も・・・
何ひとつ変わらない始まりの中で・・・人の暮らしはザラついて行く・・・。



飲み込まれそうな人の流れと同じように・・・
怒涛の波は打ちよせて・・・
一人で歩き、気ままな想いで振り撒けば・・・
追いつけない、遊びを嫌がる子供と同じように・・・
流れに逆らう場所が必要になるのかも・・・。



逃げ場所が迷子になると・・・悪魔の囁きは溢れ返り・・・
耳をふさいだ大人達は目を細め・・・
幼い耳は敏感に・・・刺激を求めて逃げ回り・・・
避けた世間の隙間をこじ開けて・・・
暴れまわる衝動も、隠れて、お尻を見せて騒ぎ立て・・・
逆らう流れにノリながら・・・遊び半分、次の波を待っている。




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さらされる

2024年10月30日 | 古民家
 寂しさにさらされる庭の様子に少し慣れ・・・
実りと落ち葉と、枯れた空気はホロホロと・・・
ふくらむ頬に手を寄せて・・・冷えた空気に口笛吹き・・・
乾いた音が響き届けば・・・時の音は、後僅かと・・・
せめて名残惜しみをあと少し・・・
渡り鳥も、ユルユル羽ばたき踊り舞う・・・。

寒風にさらされて・・・かじかむ手足に探りを入れ・・・
ほころぶ暮らしはどこか他人事に・・・
すきま風と節穴が・・・障子の陰でコソコソ揺れると・・・
見下ろす高層ビルの列が、こぞって押し寄せる・・・。

未来にさらされた・・・
明日ある場所は、今も失われ・・・
今日ある居場所は、ものけの殻に・・・
冬を奏でる町の音も・・・雑音にさえ聞こえて来ると・・・
闇の中で耳を塞ぎ・・・おとぎ話に奪われてしまうのかも・・・



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間違い探し

2024年10月28日 | 古民家
 背中合わせに歩く姿に・・・いつの頃を映すのかは解らないけれど・・・
吐き出すほど何も考えず、過ごした贅沢な時間に付箋は無く・・・
正確に想い出せ無い日常ほど・・・愛おしく大切な記憶になってしまう・・・。

春の腑抜けた顔のまま・・・過ぎる贅沢に別れを告げるのは・・・
意味もわからず使い込んだ、時間は平等の中で駆け抜けて・・・
夏に迎える青さと・・・冬に少しだけ覗き見る赤の色合いは・・・
答えのない苛立ちと、間違え探しの繰り返しの中で笑い泣き・・・
不安の中で欠けてしまう・・・。

無知と無謀を両手に抱え・・・流される大勢の中には・・・
向かい風に倒れかけて進もうとしては・・・
大きな波に奪われ口をつぐみ・・・後ろ手に目を見開いて声を上げても・・・
正義と悪の区別が逆転するほど、正しさが正解にはならなくて・・・
寝転ぶように、時間は退屈を求め・・・
無意味な隙間に流れ落ちる時を待つ・・・理不尽なタイミングが時を造るのかも知れない。

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夢の夢

2024年10月27日 | 古民家
 夢の中で夢を見て・・・遠い昔の人と出会うい・・・
すっとんきょな顔付きの懐かしい人達は・・・
後ろ手に、隠した時間を紐解いて・・・
それぞれが・・・それぞれを妄想の中で蘇り・・・
過ごした日々を値踏みして・・・お互いのやり取りで勝負している・・・。

幼馴染の出会いと別れ・・・田舎を越えて暮らしを育み・・・
見聞きするモノ・・・口にするものすべてが変われば・・・
体は違う何かになり生れ変わり・・・別人になるけれど・・・
想い描いた記憶の塊は・・・脚色される事無く残り続け・・・
すっかり老け顔のお互い様が出会えば一瞬で・・・
幼い姿に戻れてしまう・・・。

一期一会の暮らしは、とうに過ぎ・・・
空も空気も色違いに囲まれて・・・
生まれ変わりと、前世の記憶と出会いを重ね・・・
自由な居場所を求めると・・・
それが運命と必然に奪われて・・・伝統が仕舞になると言うけれど・・・
生まれ育ち・・・必死に残して変化して、今があればこれからも生きて行き・・・
たまに出会えば繰り返す・・・口に出る後悔と安堵のコトバはどこまでも・・・
夢の中の夢に出会うのかも。
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その日

2024年10月26日 | 古民家
 見逃す理由を探しても・・・おもてなしの心には届かなく・・・
乾いた体を労わるように・・・暖かな陽だまりを手渡され・・・
居心地良く、その日が過ぎて行けばどれだけ幸せか・・・
端から眺めて上を見れば・・・瞬きせずに見つめる目の奥は・・・
自分の姿を自分に写して目を覚まし・・・
見逃す時間を祈っている・・・。

手を伸ばしても見えない海の底に・・・隠した指輪が見つから無い・・・
海原広くドンブラ漕げば・・・暗い海の底から凪いだ青が広がって・・・
命の出所を知る魚とミジンコは・・・
別れの目をドキドキ輝かせた・・・波と雲・・・。

お山の上の小さな庭の・・・二人で暮らした家は・・・
引き出しの小箱に集めたガラクタと・・・育てた種とため息と・・・
小さな命を大きく育てた、森と命を両手に抱え・・・
しなだれて寄りかかり・・・その日が過ぎて、明日は未来と勝手に過ぎて・・・
死なない場所も、水を注げば生き返り・・・
生きた記憶が雨のように・・・森や雨に降り注ぐのかも。










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