暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

つぎはぎ

2020年11月30日 | 古民家
 クマちゃんの顔に・・・ブタちゃんのお尻・・・膝と肘にかわいいアップリケが笑ってる・・・。
派手に遊んで・・・一所懸命走り廻る子供のお仕事も・・・
お母さんの悩みの種は・・・いつの時代も変わらなく・・・
様子が変わったのは・・・アップリケを見なくなった事・・・
真新し洋服が後に控えている今とは違って・・・何度もツギハギをして・・・
たくさんおさがりを繰り返して・・・幼い洋服は大切に繋がって来ました・・・。

ツギハギと言うと、あまり良い意味には捉えてもらえなくて・・・
パッチワークと言えば少しお洒落れになって・・・
どちらも・・・貴重な布を大切にする、暮らしの知恵から生まれた伝統技術です・・・。

古民家の見上げる吹き抜けに、大きく流れる梁や・・・
大人がひと抱えするほどの太い柱の住まいだけが、古民家と思われがちですが・・・
多くの職人が山から切り出して加工された木材は・・・
古くなれば・・・解体して移築され、痛みのある部分は継ぎ木をしたり・・・
部分的に取り除き・・・適材適所に工夫して使い続けられて来た住まいが古民家で・・・
小屋や納屋の多くは・・・古い母屋の解体材を再利用して建てられた建物も多く・・・
どうしても使えない木材は、薪などとして最後まで利用されて来ました・・・。
ゴミを極力出さない暮しは・・・暮らしの中に手間暇の掛かる工夫が自然と流れていて・・・
誰もが・・・自分だけは関係ないね・・・・とは考えてはいませんでした・・・。
少し振り返りながら・・・暮らしの流れを変えられれば、いろんな景色が見られるような気がします。
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白い

2020年11月29日 | 古民家
 コロコロと・・・口から湧き出る白い息・・・
部屋の布団の中で天井に向かって吐き出せば・・・
同じように、モワリと白い息・・・。
北極や南極ほど寒い場所なら・・・ゴジラのようにもっと素晴らしい白い息が吐き出せると思っていたけれど・・・
塵や埃がほとんどない北極や南極では・・・吐く息はとても少なく・・・
ため息よりも少ない白い吐息しか、見えないようです・・・。

立派な庭園や・・・広い敷地の立派なお庭に育つ庭木・・・
雪囲いが整うと・・・ますます冬本番の兆しが追いかけて来ますが・・・
雪が被る前の姿も個性的で・・・雪景色の中に並ぶ姿も、芸術の様相となります・・・。
そんな雪景色と庭木の雪囲いが似合うのも、古民家の佇まいで・・・
少し古めかしい時代の面影を残す姿が・・・日本らしい景色を写してくれています・・・。

夏を旨とする・・・と、日本の住まいの考え方はあるのに・・・
古民家に冬の姿を思い浮かべるのは・・・自分が雪国育ちだからと言う事があっても・・・
茅葺姿に・・・田んぼや稲穂の背景がしっくり思えるのと同じくらい・・・
雪が、ぽってりと屋根の上にかぶさる姿が浮かぶと・・・
我慢強く・・・根気ある、つつましい人達の暮らしも浮かんできます・・・。
先住民族の物語が取り上げられるこの頃・・・
各地に広がり・・・本来ある心の姿の大切さが、想い出されるような気がします。
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煩わしさ

2020年11月28日 | 古民家
 年に数回あった家族総出の社員旅行に・・・自治会の集まりや、ご近所の顔を突き合わせた手作りの運動会・・・
身近な他人だけれど・・・多くの仲間が集い・・・
何かに付けて助けわなければ、豊かな暮らしとならないご近所付き合いが希薄で・・・
少しづつ本当の他人になってしまった地域の繋がりは・・・
多くの空き家も作り・・・暮らしの中に難民を育ててしまいました・・・。

季節ごとの催事は・・・心の安らぎだけで無く、人と人の繋がりを造り・・・
地域を豊かにする・・・自然に生まれて来た取り組みでした・・・。
山や川・・・公園や道・・・住まいの管理も地域全体で見守って来ました・・・。
今ではまとめ役となる人もまばらで・・・高齢化が進み、人も少なくなり・・・
活動が出来なくなっているようです・・・。

残された古民家を、活動の拠点として活用している場が増えているそうで・・・
土間や竈は、大勢をもてなす素材の煮炊きをし・・・大きな樹木が残す落ち葉は、堆肥や昆虫の住処となったり・・・
敷地内を流れる小川にはホタルが浮かんで・・・広い敷地は灯篭を並べ・鯉のぼりがはためき・・・
ホカリと暖かな日差しを浴びながらベンチでのんびりと一服・・・。
煩わしさが勝ってしまう社会は・・・余裕の無い生活が生んでしまった暮らしの流れ・・・
関わり合いが大切だと思う気持ちを・・・未来の子供達に気付いてもらえる暮らしが出来たらと思います。




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流れる時間

2020年11月27日 | 古民家
 子供頃の1日と・・・大人の1日、同じ24時間でもその時間の流れる速度は違うように感じる・・・。
そう思う大人は沢山いるけれど・・・
令和を流れる人と・・・大正・明治を流れた人・・・
江戸時代を駆け抜けた人と・・・飛鳥時代を歩いた人で、時間の流れ方は違うように思う・・・。

ある目的地にたどり着くまで・・・まだかまだかと気を揉んでいると、なかなかたどり着かない・・・そんな気がして・・・。
帰りは、何故か・・・あっという間に現実の世界に戻ってしまう・・・。
人の気分やその時の心情で・・・長くも短くも都合が付く時間と言うモノの曖昧さを感じてしまう・・・。

手加工で多くの時間を必要とする古民家の造りは・・・
急いでどうにかなる部分があったとしても・・・電動工具や重機を使って組み上げるのとは違い・・・
人の手を多く入れる他無い・・・なるようにしかならない世界・・・。
木組みにもいろんな工法があるので、わざわざ時間の掛かる木組みの加工をしなくても良さそうでも・・・
100年後の修理の時・・・手を抜いた仕事を見られたくない・・・
100年以上そこに鎮座し続ける仕事をしたい・・・そう思えば、おのずと丁寧な手仕事になるのだと思う・・・。
そんな考えで取り組む間の時間は・・・長かったのだろうか・・・?
短く感じたのだろうか・・・?
時間を忘れるほど集中して手仕事で組み上げられる・・・
そんな住まいで暮らせる幸せを・・・多くの人に感じてほしいと思います。

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美文字

2020年11月26日 | 古民家
 古民家や土蔵の中から出て来る、箪笥や長持・・・
掛け軸や器が入っているだろう?木の箱に・・・墨で書かれた文字が埃で白々と・・・
うねる文字に困りはしても・・・その達筆はいつ見ても見事なもので・・・
文字がおぼつかない自分としては、羨ましい限りですが・・・
その時代の人みんなが美文字だったのか・・・・?
鉛筆やボールペンなど無く・・・子供の頃から筆にいそしめば・・・
自然と上達するモノなのだろうか・・・?

直筆する場面が減っているようでも・・・学生であれば、文字を書く機会があるような気もして・・・
とんと文字を書かなくなるのは・・・社会人になってから・・・。
年賀状のやり取りも減る中・・・挨拶文も宛名もすべて印刷で・・・
ペンの持ち方が・・・すっかり個性的な人も増えて・・・
教える親が個性的なら・・・子供が超個性的でも致し方ないのかもしれない・・・。

屋根裏から・・・蔵の床下から・・・タイムカプセルのように、年代が刻まれたお宝が出てくると・・・
その文字の姿も雰囲気を出して・・・少しドキリとしてしまい・・・
肉筆で書かれた文字に、どれだけ想いがあったかは解りませんが・・・
印刷して、ペン!と貼られた紙やシールとは違い・・・
サラリとしたためられた文字には、そこで暮らした人の息遣いが伝わってくるようです・・・。
手仕事に味わいがあり・・・人の手が生み出すモノに、どこか落ち着きを感じるのは・・・
上手下手では無く・・・刻まれて来た時間や積み重ねて来た歴史がそう思わせるのだと思います。




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