暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

家族

2017年11月30日 | 古民家

 自分の部屋が手に入ったのは、小学校5年生のときでした・・・

贅沢なのか、時期が遅いのか、当たり前なのかは解りませんが・・・あるお宅では・・

勉強はリビングで、寝るときだけ自分の部屋・・・と言うお子さんもいるようで・・

大家族でしたら、子供2~3人で一部屋は当たり前と言うご家庭もあるでしょう。

「寺内 貫太郎一家」や「サザエさん」ではありませんが、3世代が一つ屋根の下に住まう

そんな生活が当たり前の時代・・・

日々のお祝い、就学、結婚、出産、旅立ち、弔い・・・

大人も子供も、人の生き死にを目の当たりにして・・・

分け隔てなく働き・泣いて・笑って・怒って・・・

自然と子供が育つ環境が出来ていたように思います。

環境や食生活が不規則になりがちな社会です・・・住まい造りをより良いものに・・・と

考える方が多くなっています・・・新しくて環境負荷が少ない、手間いらずの快適な家が

より良い生活になるのでしょうか?

体に優しい造りの住まいは、心を豊かにするのでしょうか?

ストレスを癒すのは、おいしい物を食べる事?・旅行して温泉に入る事?・夜景を見ながらお酒を飲む事?・・・

人それぞれの考え方はあります・・・関わりを持つことがストレスと思う方もいますが・・・

人の心を傷つけるのは人です・・・でもその心を救ってくれるのも人です・・・。

心の通う仕事で造られた住まいで、心通わせる生活が出来れば、

心通う心持ちの考え方でいられるのではないのでしょうか。

 

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季節

2017年11月29日 | 古民家

 夕闇が足早に過ぎるかと思えば、後一ヶ月ほどで今年も仕舞いとなります。

田舎では雪もちらほら降るようになっており、今年は帰ろうか・・・帰らまいか・・・

生活の知恵・環境に合わせた暮らしぶりと言うのが、建物には色濃く反映されていると思うのですが。

豪雪地帯には急勾配名屋根形状で、太い柱、粘り強く育った梁を使ったり・・・

台風が多い地域では低い建物で、外回りの塀で風除けの役目をしたり・・・。

人は昔からその土地その土地に合わせた生活をして来ました・・・

季節によって住む場所を変える人も国によってはありますが・・・

日本人はその場所に根付いて、さまさまな工夫を重ね、その土地での生き方を代々繋いでいます。

便利な生活を覚えてしまうと、今まで当たり前だった生活が苦痛に感じてしまう・・・

不便だと思わなかった物事が、とても億劫になってしまいます。

「欲」には際限が無いと思います・・・ほどほどが良い・・・と誰かが言っていました。

環境負荷の少ない快適な生活=省エネ・・・・?とはすこし違うのでは・・・?

本当の豊かさ・心の豊かさとは何か・・・?を考える事が大事だと思います。

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年代物

2017年11月28日 | 古民家

 布生地を織る機械が海外からの紡織機械で、その会社は無くなり、今ではそれを大事に修理しながら使っているそうです。

あるTV番組では、足袋を折る機械が壊れて、その機械で無いと製品が製造できないので

廃業した同業者の機会を譲り受けに行く場面がありました・・・

古くから使われてきた物は次第に必要とされなくなり・・・

その歴史に幕を閉じます・・・

それらの良さが再認識されて、表舞台に立とうとした時に・・・同じものは再現できません・・・

似たものを作るだけです。

素材や道具・技術すべてが揃わないとだめなのです・・・

創業100年~!! そう、うたっている会社さんは、しっかり技術を継承して、当時の品物を再現できる

体制を整えているのだと思います。

車に詳しい方は解るかと思いますが「4連キャブレター」なんて言えば、完璧に近い状態に調整出来る技術屋さんは

今では、何人いる事なのでしょうか?

古民家を造る為の道具は、紡織機のような複雑なものではありませんし、手斧(チョウナ)槍鉋(ヤリカンナ)など

細々と造られている方はいらっしゃったようなので・・・

今でもそれらの道具を使って技術を次の世代に伝えて、伝統文化を継承しています。

でも、飛鳥時代のような木工技術で施工はしていません、重要文化財でもない限りそこまで手間を掛けませんし

当時の施工方法を再現するのは、建築では無く、検証になってしまいます。

流行(はやり)と言ってしまうにはあまりにも、もったいない文化や伝統が廃れていってしまう・・・

時間の流れの速さと社会の移り変わりに戸惑うばかりです。

 

 

 

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ことば

2017年11月27日 | 古民家

 TV番組で、ひらがなや漢字の「はね」・「とめ」・「はらい」などには基準が無い・・・

文字は時代と共に変化するから・・だそうです。

日本語も英語も時代ごとに変化して、若者言葉や社会情勢を象徴した言葉が生まれてきます。

最近では大和言葉などの昔からある言葉が、再認識されていましたが・・・

以前は見下して見られる時代もありました、今では個性として認知されていますが・・・

京都に行けばなんとなく「京言葉」が町の雰囲気に合う気がします・・・

沖縄に行けば「うちなーぐち」がどこからか聞こえて来る気がします。

土地柄と言いますが、気候や地形など、その土地ごとの文化があるから方言が出来たのか・・・その逆なのか・・・?

人柄・物腰・立ち振る舞いそれらが融合して言葉と言う文化がはぐくまれ・・・

言葉を聴くだけでそんな気持ちになるのでしょう。

時代と共に変化はしていきますが、残していかなければいけない伝統だと思います。

「もったいない」が流行りましたが・・・

捨てるだけでは能がない、形があるもの大事にしなければ・・・と言う想いの言葉です。

一生に一度の想いで建てた住まいを、能のない行動に出ないように、その言葉と共に

次の世代に伝えていけたならと思います。

 

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2017年11月26日 | 古民家

 夏涼しくて、冬暖かい・・・

断熱材に包まれて、2重・3重の窓に守られての省エネ住宅がこれからの建物の基準となります。

大切な物を保管する建物として「蔵」がありました。

「置屋根」と言う特殊な屋根の造り方で・・・

今では再現がなかなか難しい・・・特殊な土壁で造られ・・・(ある地域では大谷石で造られている所もあります)

窓が最小限しか無いので、夏はとても涼しく・・・冬は暖かいとは言えませんが

温度変化が少ないので、着物や漆器・掛け軸や書物などを保管できるように造られていて

火事などがあっても守れるような耐火の造りにもなっています。

ある、お宅では、古い蔵を改修して自宅にしたり(当然窓は増やしていますが・・・)

今時、流行の、雰囲気のあるカフェにも改修されたりしています。

手間や費用の面で・・・メンテナンスのやり難さで・・・耐震の不安で・・・

毎年、多くの蔵が解体されているのが現状です。

今では必要の無い「蔵」ですが、その良さを生かしてこれからの住まいの考え方を変えようとは

誰も大きな声を上げてはいません・・・

J〇農〇さんがお持ちの石積みの倉庫がいくつも姿を消して行くのを目の当たりにした事があります。

理由は・・・危険だから・・・。

古い石蔵を利用して貸しスペースとして人気がある施設にお邪魔した事があります。

有名なところで、世界遺産にもなった「富岡製糸場」・・・

耐震の補強は当たり前ですが・・・いかにその歴史的価値を残しつつ保存・耐震改修が出来るか

その苦労と、一生懸命さが伝わってくる活動を行っています。

コンプライアンスがとても厳しい世の中になってきているので、安心・安全は大事ですが・・

本質の部分をしっかり見極めて上で・・・とことん工夫をして・・・努力して・・・

大げさかもしれませんが、それが日本が得意として来た、物造りに対する想いと考え方だと思います。

出来ない言い訳を考えるのでは無く、出来る為のアイデア・工夫を考える・・・です!

 

 

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