暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

環境造り

2021年04月30日 | 古民家
 ねずみ色・・・とは古い言い回しで、ネズミが忌み嫌われるので良く思われないのかもしけないけれど・・・
いろいろな場面でしっくりくる言い回しだと思う・・・。
思い返せば・・・雪深い自分の故郷も、日本海に近い北の国も・・・
空は低く・・・ねずみ色の雲が垂れる元気のない雰囲気と思われがちでも・・・
食卓に上がる、つつましくも贅沢な食材に・・・憂鬱な気分はどこかに行ってしまうでしょう・・・。

道路も空の道も・・・騒がしいけど、そのおかげで珍しいモノを頂けるのですが・・・
地元で頂く食材は同じでも・・・その場の喧騒や景色、頬にあたる風で・・・
おいしさが大きく変わるのを・・・誰もが感じると思う・・・。

次の世代に残す技術の継承として・・・実物をそのまま、当時の状態を保存するのは大切な事でも・・・
移築してしまえば・・・空気は変わります・・・。
環境が変われば・・・感じ方も変化してしまいます・・・。
品数も少なく小さなご飯でも・・・気の合う仲間や家族みんなで食べればごちそうになる・・・。
どんな高級食材も・・・肩ひじ張って緊張しながら食べれば、おいしさは半分・・・。
健康的な住い造りもそうですが・・・元気良く暮らせる環境も大切な住い造りなんだと思います。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

身近に

2021年04月29日 | 古民家
 あたたかな春の風の中に・・・幸せを感じる香りがまざっている・・・。
芽吹く花の甘い香りには気付いても・・・新緑の若さに、息を吹き返す土の香り・・・。
動物や昆虫が動き出して、小躍りする動きにも香りが乗っていそうで・・・。
人が生活する強い匂いが邪魔をして・・・いつもは出てこない感覚は・・・
深い森や川に立った時・・・不意に気付く自然の息遣いです・・・。

人が組み立てた古民家の住まいですが・・・自然から借り受けたモノばかりで造る住まい・・・。
便利で快適な住まい方でも・・・誰にでもやさしい住まい造りではないけれど・・・
みんなが快適で優しい暮らしを続けられる住まい方なんだと思う・・・。

それでも、水道や電気を使わない生活では・・・社会が成り立たなくなってしまい・・・
道路も橋も・・・山も川も、1人で作って管理出来る訳ではありません・・・。
地域で守り、支え合う暮らし方が必要です・・・。
知らない世界を知りたくて・・・手に持ちきれないモノをさらに求めて歩き回って来たけれど・・・
目の前にある・・・知っているようで良くは知らない身近なモノに目を向ける・・・
これからの暮らしには大切なような気がします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

魅力する

2021年04月28日 | 古民家
 木の文化、日本と・・・石の文化、欧州・・・。
素材は違っても、巧みな技術は歴史の中で培われて・・・伝統文化となりました・・・。
地震大国日本で育った、石積の技術も素晴らしいと思いますが・・・
今でも石を加工して、住まいや道路を造る欧州の技術にも・・・
長い歴史をたどって来た独自の素晴らしさがあります・・・。

石の上に柱を建てる・・・
大陸から伝わった技術?で・・・社寺仏閣の太い柱には有効で・・・
日本の気候に合った技術です・・・。
その他にも、土台の下に石を等間隔に並べて・・・土台が石に触れる部分を石のカタチに削り・・・(ひかりつけ、と言います。)
摩擦面を多くして、動かないようにして・・・。
大きな揺れでは、フラフラと揺れて・・・力をいなす役目もします・・・。

竹田城で見られる、隙間の多い石積・・・
大阪城で見られる、巨石を使って、隙間の少ない石積・・・。
後者が、技術的にも・・・軍事的にも効果的な役割は大きいのですが・・・。
自然石のクセを見ながら感覚で積み上げる古い石積の技術も・・・
大切な日本の伝統技術です・・・。
新しい技術・・・武骨な技術・・・新しい古いはあっても・・・
見る物を魅了する、しないは・・・必ずしも一緒になる訳でも無く・・・
いつの時代でも・・・魅力的に映る姿は変わらなく・・・
守り、残すべきは、歴史や生活・・・暮らしの中から生まれた伝統なんだと思います。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本末転倒

2021年04月27日 | 古民家
 陽炎が立つ夏のさ中・・・ゴキゴキと不恰好に鳴く音は耳をくすぐるけれど・・・
透明な水の冷たさは、体も心も癒してくれる・・・。
エアコンなど無い夏には・・・涼を求める知恵がいくつもあった・・・。

暑さ寒さをしのぐには・・・自然の中から取り出せるモノを工夫して・・・
暮らしに落として来ただろうに・・・寒さを作るのに、熱さも作り・・・
便利を手に入れる事で失う暮らしに・・・目を閉じて来ました・・・。
風を取り入れ・・・水の流れで空気を冷やし・・・
強い日差しは・・・大きな屋根で、おひさまを折り合い良く遮り・・・。
寒い日は・・・おひさまを受け入れ、大切な温かさを頂く・・・。

気候風土に合った住まい方があって・・・
日本の住まい造りは・・・地域で変化して来ました・・・。
伝統工法は、その気候風土を生かした技・・・理にかなった手仕事が生まれ・・・
伝統の文化として繋がって来たのですが・・・。
どこでも同じような街並みやお店が並ぶように・・・
省エネと言う名の、快適な空間作りの住まいによって・・・
気候風土も・・・地域の伝統も・・・自然との共存も見えない住まい作りになりました・・・。
本末転倒な住まい方に気付いて・・・少しでも環境と関わる暮らしであれば良いと思います。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

身の回り

2021年04月26日 | 古民家
 重力に逆らうカタチの建物を見て・・・
息が詰まるくらい窓が少ない住まいを見て・・・
オモチャのお家みたいに、まるまると可愛いお家も見て・・・。
大工の経験と勘で造り上げる住まいとは違い、構造計算されて・・・
大きな地震にも倒壊しない住まい作りは当たり前で・・・
人とは違う奇抜な景色を求める人もいれば・・・
型を取って量産される安価な住いを望む人もいる・・・。

雨風しのげれば良かった贅沢が・・・暑くも無く寒くも無い部屋を手に入れて・・・
お家の中の環境は良くなっても・・・外の環境は毎年忙しく・・・。
自然災害に一喜一憂する暮らしになっています・・・。

外国での木材生産が少なくなり・・・安定した製品が出荷出来なくなると・・・
基準の厳しい日本に出荷する木材は無くなり・・・
基準の緩い、その他の国に木材は出荷されてしまいます・・・。
そうなると国産材の取り合いになり・・・今までのような金額とスピードでは建て売りが建たなくなって来ました・・・。
少し割高な木材でも、100年住み継がれる住まいであれば・・・建売の3倍の金額でも・・・
住み継ぐ人達で、その住まいは守り繋げられます・・・。
身の回りにあるモノを大切に・・・暮らしを組み立てる・・・
大切な考え方だと思います。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする