暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

1年

2020年12月31日 | 古民家
 子供の頃は疑いもせず・・・年末になるとせわしく動き回る親の姿を追いかけ・・・
意味も解らず、しめ飾りに・・・鏡餅をお供えして・・・
家族そろってお雑煮や・・・おせちをほおばり・・・
お年玉目当てに、親戚への挨拶・・・やたらと時間の過ぎるのが遅かったお正月の特別な時間を楽しんでいました・・・。

待ち遠しい時間は長く、まだかまだかと気を揉み・・・来てほしくない時間は駆け足で飛び掛かって来て・・・
流れる時間の中でも、自然の豊かな区切りがある季節の中では・・・
1年の行事を楽しみに暮らしているから・・・とても長い時間を感じていたのかも知れない・・・。

今も昔しも・・・日本も海外も・・・平等に流れる時間の中で・・・
暮らしが教えてくれる時間の流れはあるはずで・・・
もの造りで生活が成り立たない・・・不思議な事が大きくなり・・・
追い打ちをかけるような規則を作り・・・これからも不思議を広げて行く世の中・・・
慎ましい暮らしが・・・負け組のような風潮はこれからも変わらないのかも知れませんが・・・
キリキリと慌ただしく・・・何かに追われる毎日を疑問に思う意識は広がり・・・
古民家の暮らしに救いを求める気持ちも、少しは生まれているように思えば・・・
厳しく・・・面倒な暮らしに中に、心を休める場所を探そう、と思う人が増えて来たのかも知れません・・・。
今年1年駆け足のような日々でしたが・・・皆さんは、来てほしい時間・来てほしくない時間・・・どちらだったのでしょう?
1年ありがとうございました。


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二十四節気

2020年12月30日 | 古民家
 畳を上げて・・・障子を張り替えて・・・梁の上の埃を落として・・・
踏み台も危なげに・・・庭先か玄関前で見る光景は、昭和の時代・・・
和室の無い住まいが、一時生まれはしたものの・・・
落ち着く和の室礼・・・大の字になって寝転がる気分の良さは忘れられないく・・・
狭いながらも・・・柱の見える左官壁に、畳の若い香りは心落ち着くものである・・・。

大掃除は師走の13日に行うものだと・・・・・。
本来は、身を清めてお正月を迎えるので・・・
年末も30日までドヤドヤと慌ただしいのは、如何か?と言う事らしい・・・。
それでも、せわしない世の流れでは・・・日本の伝統を伝える、掃除もおせちも、飾りつけも・・・
替わりにお願い出来る、お手軽な年末に年明けを、この所過ごしているようです・・・。

住いを大切に想い・・住み継ぐお手入れを毎年欠かさず・・・
すべてに感謝するのは、日本の伝統的な心だと思います・・・。
季節の移り変わりは、春夏秋冬・・・移り行く日々を彩るように・・・
もう少し細かく表現するのが・・・二十四節気・・・・・。
立春・雨水・啓蟄・春分・・・・と続く、季節を6つに分けた細やかな表現は・・・
日本ならではの、暮らしの変化を表して・・・日々変化する自然の流れを言葉にいしています・・・。
古民家に伝わる住まい方は・・・自然をお手本に伝え教えられて来た姿・・・。
体が自然と求めて・・・心地よい暮らしであるお手本でもあるような気がします。





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住と育

2020年12月29日 | 古民家
 古い伝統は・・・残そうと思わなくても、自然暮らしの中に溶け込んで・・・
いつも・・・いつのまにやら・・・気付けば・・・
毎年同じように時が流れて・・・空気を吸うように、毎朝ご飯を食べるように通り過ぎていたのに・・・
ふと立ち止まって振り返ると・・・後に続く子供達が、後追いしていなかった・・・。

漆喰には、麻やスサ・・・海藻糊(角又・つのまた)を混ぜ・・・しっとりまとまり、亀裂の入り難い漆喰壁を造ります・・・。
施工する職人が育っていない事も大きな問題になっていますが・・・
角又を取る海女さんも・・・麻を造る業者さんも少なくなり・・・
伝統の技術を脇で支え、材料を育てる職人さんも・・・収入と作業のバランスが合わず・・・
手間の掛かる材料を使う作業性の煩雑さを嫌がる職人も増えて・・・
もっとそれ以前に・・・伝統的な材料を使った住まい造りを望む人が、絶滅危惧種になりかけている事も、原因だろうと思います・・・。

公衆電話のかけ方を知らない子供・・・マッチの擦り方を知らない子供・・・
和便器(汽車便)に座れない子供・・・
暮らしの変化に合わせて文化は進化して・・・その時代の暮らしを知らずに育つ子供はいます・・・。
寝て起きて・・・学校に行き、部活やクラブで汗を流し・・・
バカ話や色恋沙汰で、泣いたり笑ったり・・・。
いつの時代も基本は変わらない生活の中に・・・日本の伝統が色濃く残る地域は今でもあります・・・。
絶やしてはいけない暮しは・・・地域に危うく残る・・・
日本の「住」・・・が暮らしの中から姿を消してしまったからなのかも知れません。



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音符

2020年12月28日 | 古民家
 機嫌の良い時にこぼれる鼻歌と・・・
気分を盛り上げる時に流れる鼻歌と・・・
ぼんやりしながら・・・ついついはみ出してしまう鼻歌と・・・
どの鼻歌が心地よいのだろう・・・?
気分がグルグルしている時や、キリキリイラついている時に・・・
歌は浮かんでこないモノで・・・それでも、どこからともなく気持ちよく耳に入って来る淡い鼻歌は・・・
頭でっかちな心を、しっとりと癒してくれます・・・。

家族が多くてプライバシーが無い和のしつらえ・・・
続き間の和室に・・・隔てるのは紙のついたて・・・
隙間風に、暗い天井は見上げる高さで・・・寂しい暮らしの様子でも・・・
いくつもの世代を載せた家族の気配を感じ・・・心の安らぎを受ける暮らしの空間は・・・
今の生活では手に入らない・・・暖かな住いになります・・・。

囲炉裏に竈・・・薪で焚く五右衛門風呂の生活に帰ろうと言う訳では無く・・・
どれだけ余裕の無い暮らしをしているか・・・気付くきっかけになれば良いと思いながら・・・
30年後・・・50年後には大量の空き家か・・・大量の廃棄物となる住まいを作り続ける社会と・・・
そこに暮らしを求める環境に・・・違和感を感じる人が少しでも戻ってくれれば良いと思います・・・。
笑顔ですれ違う人から・・・音符が流れて飛んでいる、そんな町で暮らしたいと思います。


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変わらないもの

2020年12月27日 | 古民家
 盆暮れ正月は人が集まり・・・懐かしい顔も、忘れてしまった顔も・・・
人と人が寄り添い、楽しんだり偲んだりと・・・それが心を元気にする力だったように思う・・・。
五穀豊穣や疫病退散・・・得体の知れない、目に見えないモノを恐れ・・・
何か拠り所を求めてすがる・・・
祈る事で、心の安心を求めるのは・・・今も昔も変わらないのかも知れない・・・。

科学が進歩し続け・・・ドラえもんの出番は無くて・・・
未来と思えるほどの暮らしが、手を伸ばせば手に入る社会になっても・・・
古いしきたりや迷信・・・神頼みは健在で・・・
自然をむやみにいじくる人が・・・自然頼みの暮らしをしていて、ずっと変わらないでいるのに・・・
何故か、何もかもが思い通りになるような気になっているような感じもします・・・。

豊かな自然があるから・・・古民家の住まいも、頼りになる自然との関り合いもうまく回るのに・・・
ないがしろにする人の暮らしが、その流れを止めてしまっているのかも・・・。
当たり前の行事も、いつも合う人との関り合いも・・・いつまでも続く何気ない風景と思える事が・・・
心安らぐ大切な時間だと思います・・・。
これからの住処の在り方を・・・少し、考える余裕が持てる暮らしでいたいと思います。






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