新・私に続きを記させて(くろまっくのブログ)

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さっさと不況を終わらせろ

2013年01月05日 | 読書
武田ランダム破たんは出版界崩壊の序章?新刊の7割返品…
http://biz-journal.jp/2013/01/post_1263.html

 新刊書7割返品。出版社―取次間の委託契約で条件支払いが行われているとはいえ、どうしてビジネスが成り立つのか、よくわからない。2011年の新刊発行点数は、75,810 点。単純にはいえないが、店頭に生き残れるのは22743点ということ。

 30年前、1983年の新刊点数は3万点程度だった。現在の出版点数で換算すると返品率24%。これが出版社・取次・書店が成り立つ損益分岐点ではないだろうか。やはり刊行点数が多すぎるのである。

 販売点数を見てみよう。ピークは1996年の9 億1531万冊で、以後は減少していき、2011 年は7億13 万冊である。

 1970年代の10年間は、販売点数が4 億7129 万冊から7億6450万冊だった。現在の販売点数は1970年代の水準まで戻ったことになる。

 1980年代以降に増加して、1997年以降に減少した代表的なジャンルの一つが、アダルト系出版物ではないだろうか。1980年代末に、英知出版は、べっぴん・デラべっぴん・ビデオボーイの3誌合計で毎月100万部を発行していたといわれる。1社の主要3誌だけで年間1200万部だから、これは決して小さな数字ではない。『デラぺっぴん』が『新世紀エヴァンゲリオン』特集号を発行したのが1996年で、雑紙バブルの頂点だった。

 しかし『デラべっぴん』も2004年に休刊、英知出版もすでにない。もちろん、アダルト系ユーザーが減少したわけではない。いうまでもなく、みんなネットに乗り換えたのだ。

 1970年代に比べて読書人口そのものが減ったとは、とても思えない。読むに値しない欠陥商品が粗製濫造されただけである。出版不況というが、たとえ自転車操業としても、新製品の7割が返品になっても成り立つ業界のどこが「不況」なのかということである。

このエントリを書くにあたって、出版メディアパル編集長下村昭夫氏の「2011 年 出版産業の現状」を参考にさせていただいた。タイトルはポール・クルーグマンの最近刊より。

 〈本が売れない要因のいくつかに「不況感・携帯電話の通信費増・少子化・新古書店や漫画喫茶の影響・図書館での貸し出し数の増加」さらには「インターネットの影響」などが挙げられている。
 そのいずれも要因の一つには違いないが、「自社ルートの開発」や「マーケティング手法の確立」などが求められており、何よりも、「本というメディアが同時代に活きる人々へ、何をどのように伝えようとしているのか」という『出版の原点』が、いま、問われているといえよう。〉(下村氏)
http://www.shuppan.jp/attachments/article/455/2012産業状況1-4.pdf




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