くっしーの徒然日記

星空指数とGPV その1(モンキー/コーン星雲/M97)

先週は週末、週中と八王子天文同好会の観測会に合わせての遠征を予定
していたが、相変わらずの休みになると空模様が悪くなるのが続いて
いて、2回とも出撃しそびれた。結局ご一緒できなかったが、今週も又
お休みに天気が崩れる模様。唯一、金曜日の夜だけは、yahooの星空指数
は、山梨、静岡とも良い。しかしGPVはちょっと雲が出て不安定な予報。
出撃には微妙な予報。土日は完全にNGの様なので、可能性は金曜のみ
しかない。曇りでも諦めるつもりで、いつもの富士山に出かけた。

月は既に9日目なので月没は1時近く。仕事を終えてからでも充分
間に合う。昼間は結構晴れてたので期待しながら、7時過ぎに出発。
途中の富士五湖道路の温度計は8度。微妙な温度だが、それでも一番
寒かった時よりは多少暖かいかも。

実は先週から高速道路で、リアタイヤのバランスが悪くて、100km/hを
超すと振動で左リアからの音がうるさい。リアタイヤどこかでヒット
したっけ?仕方なく90km/h位でのんびり行く。どうせ月没は遅いのだ。

須走の道の駅によった時に、リアタイヤを↓見るとなんとパンク!

どうも、こいつがバランスズレの原因か?そう言えば90km/hで音が出る時
もあれば、110km/hでも平気な時もあったから、中でチューブが遊んで
いて、その時々でバランスが変わっていたのかも。
ドライ用のラリータイヤなので、普通のタイヤよりだいぶサイドウォール
が堅く、高速でもなんとか持っていた感じだろう。でも先週も行きから
音が出てたから、スローパンクチャーで少しづつ空気が抜けたのか?

取りあえず、上迄なので、一度エアを入れて様子を見る事にした。
夜の駐車場で、うるさいエアコンプレッサーの音を気にしながら
2kgまでエアをいれて、五合目に上がる。取りあえず五合目までは持った
様だ。朝にはどうだろう?

駐車場について、いつもの奥の端っこは一般車がいたので、その少し手前
に止めて機材を設置。空は多少雲のある方向も有るが、ほぼ快晴。
下は、ほぼ雲海になっている。数少ない私の五合目の経験では、
星空指数が良くて、GPVの雲が有る程度不安定な時は、下は雲海で上は
晴れたり曇ったりで、そこそこ撮影が出来る時の方が多かった様な感じだ。


【明るい月に照らされているが一部を除き快晴。↑右上はぎょしゃ座】

機材設置が終わって11時前位で、月没までに時間がまだだいぶある。
撮影はまだ出来そうにない。今日は何を撮ろうか決めて無いので、
PCを眺めてそこそこ写りそうな目標を探す。

なんだかんだで、時計が12時に近づく頃には、月が富士山に隠れ、周りは
かなり暗くなる。だいぶ気分が出てきたので、眼視でどの程度見えるか、
先日眼視しなかったM74を導入してみるが、さっぱり見えない。ほんとに
向きが合ってるのかしらとM31に向けると、ちゃんと真ん中に入ってくる。
三鷹で見るよりは遙かに良く見えるが、それでもだいぶ月明かりの影響を
受けてる感じ。試しにM33にも向けてみるが、この月ではやはり眼視では、
確認出来なかった。

と言う事で、月も沈む頃に最初の目標を導入する。今日の最初の天体は、
モンキー星雲だ。導入後、視野内の位置を調整して撮影してみた。


【↑NGC2174-5モンキー星雲】SM-R125S/D:130 f:720 PL25mm 29倍 
IXY 30S ISO:3200 S:64秒F:2.0 f=4.9mm 7コマ
撮影日:2011/11/5 01:41-01:55 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット
→YIMGでトリミング・かぶり補正・彩度・レベル・サイズ調整

猿の顔に見えるのでその名が付いているが、撮影してみると、丁度左を
向いた猿の頭に見える。そう言えば3日に『猿の惑星 創世記』を見てきた
ばかりだ。こんな感じの猿が一杯出てたな。

ちなみに、今回の画像処理は、バックグランド補正を、一旦バックグラン
ドデータ(疑似フラット)をYIMGに作成させて確認した所、多少赤が
含まれていたので、更に周辺の色のない明るさの似た様な所から、コピー
貼り付け後にガウスぼかしをして赤色を無くして引き算補正をした物を
使ってみた。

YIMGのバックグランド補正データそのまま使った↓下の画像と比較すると

こちらの方が多少、顔の真ん中辺りの赤が弱くなっているだろうか。

ついでに、YIMGのバックグランド補正を使わずに、切り出し画像から
ガンマ補正で、各色のトーンカーブのみいじったのが↓下の画像

こちらの方が星雲の赤は強調されたが、赤を強く出し過ぎて、多少背景の
色バランスまで赤くなってしまっただろうか。背景のバランスを取ると
上の画像とそう変わらない感じだった。この辺は好みの問題位の差と
言った感じか。

トーンカーブの調整が毎回同じでなく微妙に異なるのでその影響の方が
大きいような気もするが、、、、しかしこれ位の差ならわざわざYIMGの
バックグランド補正を使わなくても充分の様な気もする。

続いて、撮影したのは、コーン星雲だ。実は、写真を余り見てなかった
ので、画像のイメージが無く、モニタ上には中心の青い星雲しか見えず
これで位置が有ってるかどうかも良く判らず、取りあえず撮影してみた。


【↑NGC2264 クリスマスツリー星団とコーン星雲】SM-R125S/D:130
f:720 PL25mm 29倍 IXY 30S ISO:3200 S:64秒F:2.0 f=4.9mm 9コマ
撮影日:2011/11/5 02:28-02:49 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでトリミング・ガンマ・サイズ調整

ステラリウムには1度と書かれていたので、25mmのままで撮影したが
40mmで画角を取った方が良かったか。元画像はごくわずかしか背景の赤が
出てなかったが、強引な強調で周りの赤も出たが多少不自然かも知れない。
これじゃどこがどうコーンか判らない。(汗)

追記:下記のコメントで沼尻さんに教えて頂き、上の画像の中心に青く
  写っているのは、クリスマスツリー星団との事で、コーン星雲は、
  中心の青い所から、左下30度方向へ画面半径の3/5位の所にある明るい
  星の左下の小さい2つの星のさらに左下から、左下に向かって伸びて
  いるかすかな暗黒星雲の切れ込みが、コーン星雲だそうです。
  他の方の写真を見るとここの暗黒星雲の黒い部分が、ソフトクリーム
  のコーンというか、クリスマスに頭にかぶるとんがり帽子の形をして
  いる部分の事のようです。この写真ではかすかに、コーンの一番
  細い辺りが写ってる感じで、その先の広がって行く方は背景に埋もれ
  気味で余り区別が付かなくなっていますね。

さて、夜も押し詰まって、時間は3時になる。次の目標は、小さいので
写るかどうか自信がなかったが、M97フクロウ星雲に挑戦してみた。
アイピースを9mmに変更して導入し、20秒で試写すると、何となく丸くて
小さいのがボヤッと写っている。中心に微調整して64秒で撮影してみた。


【↑M97 ふくろう星雲】SM-R125S/D:130 f:720 UW9mm 80倍 
IXY 30S ISO:3200 S:64秒F:2.0 f=4.9mm 9コマ
撮影日:2011/11/5 03:26-03:43 撮影場所:静岡県駿東郡
Registaxでコンポジット→YIMGでかぶり補正、トリミング・レベル
            ・サイズ調整

9mmのアイピースで80倍を掛けてもM97は非常に小さく、その丸い星雲の
中心部に2カ所、丸く黒っぽく成っていて、かろうじてフクロウの顔の
様に見えない事も無い位の感じであろうか。

今のシステムでは、なかなか小さい天体は、難しい。後で気がついたが
今日の設置場所は、下に敷いた板が余り安定して無く、ちょっと不安定で
有った為か、ガイドエラーが大きく出た画像が多く、しょうがないので
多少ぶれてる画像も使わざるを得なかった事もあり、いつにもまして、
シャープさに欠ける画像になってしまったから尚更である。

時刻も4時近くになって、薄明まで残り少なくなってきたが、
画像処理が追いついてないので、残りは、その2へ続く。

2011.11.4(11/6)

コメント一覧

くっしー
Nikon 8cmさん

余り天体を知らないので、アストロアーツや沼尻さんのHPなど他の人のサイトの画像を見たり、ステラリウムを眺めて、NGCやICナンバー以外の、固有の名前が書かれている天体なんかを見つけて、その中で、自分のシステムで写り易そうな明るさ大きさの物を選んで撮影しています。
カルフォルニア星雲はうちのシステムでは、画面からはみ出して何が何やら判らなく成りそうなので、諦めていますが、視野が6度位あるミニボーグのシステムなら丁度良いかも知れませんね。
NIkon 8cm
http://nikon8cm.exblog.jp/
くっしーさん

私が考えてもいなかった対象に挑戦されていますね!
この中で私が撮影したことがあるのはM97だけですが、とても良く写っていると思います。確かに少し星像が流れてはいますが、奥行きというか立体感があって、いい感じだと思います。
赤い星雲は結構写りますね。私は先日にカリフォルニア星雲に挑戦しましたが、ソコソコ行けました。近いうちにアップしようと思っています。
くっしー
沼尻さん、こんばんわ。

どうもご指摘有り難うございます。実は、良く判らなかったので、沼尻さんの所の写真だけ見て、青い星の部分が真ん中に来ていたので、勝手にそうだと思いこんでいましたが、今見に行って、説明をちゃんと読むと、コメントの通りですね。どうも失礼いたしました。

晴れそうかな?どうかな?って思いつつ、まあ、曇ってても、家で悶々とするより良いかと思って行くと、かなり晴れ間の多い時に当たっています。最低でも、そこそこの撮影が出来る位の晴れ間には巡り会えていますので、なかなか運が良いみたいです。
沼尻
http://homepage2.nifty.com/numajiri/
遠征お疲れ様です。
不安定な天候の中、うまく晴れを引き当てているようですね。

写真の写りはどれも良好で、富士山の空を活かした出来ですね。
コーン星雲は、左下の方にあり、赤い星雲の下側に暗黒星雲の切れ込みが入っている部分です。
中央はクリスマスツリー星団ですね。
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