小惑星って、どうやって写真にしたらいいのか良く判らずひらいさんに聞いたり、アストロアーツのページを見たりして、なんとなくイメージを作る。とは言う物の2月16日は、年に数回の土曜通常出勤日!もっと前から知ってたら休みを取っておいたのだが、急遽思いついたので、休みを取るのも、、、、と言う事で、三鷹で撮影する事にする。
三鷹と言っても自宅の庭では西が見えないので、国立天文台の少し南、武蔵野の森公園の駐車場までプチ遠征してみた。何しろほとんど直前まで何も考えてなかったので、ロケハンも全然出来ていない。行って見て駄目だったら適当な場所へ移動も考えて行って見た。ちなみに武蔵野の森公園は、金環日食の時に、三鷹が晴れたら撮影に使おうと思っていた所で、結構開けていたような感じだった記憶がある。
と言う事で、前置きが長くなったが、15日に夜8時前に寝て、16日の深夜1時過ぎに起きて、どの位置で見えるかとかの情報収集をして、3時過ぎに自宅を武蔵野の森公園に向けて出発。
【↑武蔵野の森公園の舗装の駐車場部分】
いざ、武蔵野の森公園について、有料駐車場に入ると、なんと街灯だらけでもの凄く明るい!星がほとんど見えない!写真右手の奥の方に芝生の駐車場があり、そこは少し街灯の光が届かないようで多少暗いのだが、鎖が出てて入れないようになっている!まあ、広い駐車場に止めているのは私だけなので、芝生側は閉鎖しているんだろうけど、、、ちょっとショック!自宅と変わらず3等星が見えない。まあ、同じ三鷹市内だからしょうがないか、、、、これじゃ7等星の小惑星は見えるのか、、、、
なかば、駄目かも感が広がるが、もう今からロケハンしている暇もなし。とりあえず舗装の駐車場の中で、西が見えて少しでも暗そうな場所を探して急いで機材を設置する。
【駐車場の西端に機材設置、西隣は調布飛行場】
機材設置が終わる頃には、既に4時を回っていた。
ひらいさんは軌道情報をNASAのサイトで計算させたそうだが、やり方を教わらなかったので、アストロアーツのHPに載ってた、明るい星の近くで待機して撮影する作戦にした。
小惑星が最初の目標星付近に到達するまで、もう残り時間が少ない。しし座のデネボラを手動で導入して基準星にして、目的の恒星に行く前に、デネボラで試し撮りをするとIso3200の20秒なんて真っ白けになってしまう。しかも周りが明るいから、レンズの横からの光でゴーストも!
慌てて、Isoを800まで落とし、露出も10秒まで下げて、なんとか暗くなる。遮光用のタオルを持ってくるのを忘れて、慌てて車の中を探し回り、ウエス代わりのタオルを見つけ、それをかぶせて、最初の目標星のしし座θ星シェルタンを導入したのは、5度の視野円に入る時刻の4:55分を少し回った所。どうだ、間に合ったか?!ほんとに写るのか?と最初に試し撮りでシャッターを切ったのが下の一枚。
【↑中央左上の輝線が小惑星2012DA14、中央右上はしし座θ星シェルタン】
Celestron D:70 f:400 PL20mm 20倍 SP赤道儀+AL90+SkySenser2
コリメート法 IXY30S;CHDK F:2.0 f=4.9mm Iso800 S:10秒
Noise減算:off 35mm版換算560mm相当 撮影日時:2013.2.16 4:59
撮影地:東京都武蔵野の森公園
おお!写っている~!これが小惑星2012DA14か~!
三鷹でも散開星団は写るから7等級でも写るはずとは思っていたが、ちゃんと写るか自信が無かったが、しっかり写っている!慌てて被せたタオルがレンズの視界を少し遮っているのは、ドタバタのご愛敬と言う事で、、、、
その後、しばらくの間、視界からはみ出しそうになると手動で位置を直しながら撮影を続けた。その中から、おおぐま座のアルラアウストラリスとアルラポレアリスの近くを通過中の写真を数枚でGIFアニメにしてみた。
【↑おおぐま座を移動する小惑星2012DA14】クリックすると動きます。
10秒露出x23コマ 撮影時間:05:24-05:28 その他は上に同じ。
視野に入っているタオルを取る為カメラに触った為、途中で画像が揺れているのは、ご勘弁。左下がアルラアウストラリス、右がアルラポレアリス。途中横切っている光は人工衛星のようだ。
本当はしし座トリオを横に見ながらとかがベストだろうけど、三鷹じゃしし座トリオを写し込むのはちょっと厳しいと思われる。ひらいさんの様にしっかり遠征しないと、、、、
その後もしばらく撮影していたが、たぶんあまり代わり映えしない画像が並ぶだけだなと思うと同時に、眼視でも見てみたいと思った。ただ今日は時間が無くて眼視用の鏡筒を準備していない。5cmの双眼鏡でのぞくが、周りが明るいのでさっぱり見つけられない。
望遠鏡からカメラを外して、覗いてみるがそれでも判らない。う~ん写真じゃないと無理なの??なんとか位置を見つけ出そうと、もう一度カメラをつけて小惑星の位置を確認してみる。だいたいの位置が判った所で、再度鏡筒を覗くと「見えた~!」低倍率の視野を、わずかずつ移動する光点を発見。視野の中をウニウニウニとちょっとづつ移動している!「ほうほう、これが小惑星2012DA14なのね、小惑星ってこんな感じで動くんだ!」小惑星の眼視は初めてなので、ちょっと感動。
アイピースを20mm→15mm→9mmと変えて倍率を上げながら追いかけてみる。さすがに9mm44倍だと視野の中をかなり早く動く。ただ、視野を稼ぐ為7cm400mmの鏡筒を使ったので、倍率を上げると少し暗くなって眼視にはかなり厳しい。ちょっと気を許すと見失いそうである。やっぱり13cmも出しておけば良かったか、、、
この日は、三鷹でも氷点下2℃!風も強くかなり寒かったが、あんまりろくな準備もしていなかった小惑星観望で、写真も撮れ、眼視も出来て、まずまずと言った感じで、寒い中頑張った甲斐があり、充分満足できた。
この後、急いで撤収し、帰宅後冷えた体をお風呂で暖めて、出てくる頃にはいつもの起床時間になっていた。いつも通りに会社に出勤。今日は長い一日になりそうかな、、、、
2012.2.16(2/17)
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