たまには、バーナードループや、さそり座などの大きな対象を、S90のレンズ+長秒露出での追尾撮影もしたいのだが、一台だけだとついついコリメート撮影が優先になってしまい、挑戦したいと思いつつも一度も撮ることが無かった。
もう一台、S90かS95が有ればなと、オクを時々見ていたら、落っことして、かなりフロントパネルの角が曲がったS95のジャンクを発見。
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だいぶフロントパネルが変形しているが、一応機能は正常という、『傷ジャンク』だ。初期価格はジャンクとしてはかなり高め、動作中古品としてはかなり安めの7980円で付属品一式付き。これなら、ちゃんと動作するから外観悪くても問題ないし、気になるようなら、1台目の水没ジャンクのケースと交換すれば良いかと、最終的に8230円で落札。
届いたS95を確認すると、フロントパネルの角は大きく曲がって中が見えるほどだが、動作の方は、一通り問題がなさそう。
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これなら、そのまま使っても問題が無いかもと思いつつ、手持ちのS95の外装ケースも有るので、かなり色々と選択肢が出てくる。ただし水没機のフロントパネルはフレキケーブルを以前に切ってしまっているので、フレキの修理か交換が必要ではある。
とすると選択肢は、『簡易度』順に行くと、
①そのまま使う。
②曲がったパネルを板金修正して使う
③水没機のパネルに、曲がりパネルのフレキを移植してパネル交換する
④水没機パネルのフレキを、半田付けしてつないでパネル交換する
と言ったところか。ちなみに④のフレキ半田は、0.3mmピッチ4本と0.25mmピッチ5本のラインが通っていて、難易度はウルトラD級だ!
そのまま、①で使っても良かったのだが、まあ③位はやるかと、とりあえず前回の記事を参考にS95をバラしてみる。
裏蓋を外した所で、中から、コロリと↓アルミの破片が出てくる。
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あれ?なんだろやばいかも!
とりあえず表のパネルもフレキを切らないように外して、本体側のコネクタからフレキを抜きパネルを分離する。
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表裏のパネルを外してよく見ると、有りました。アルミ片の出所。
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アルミパネルをネジ止めするのに、ステンレス版をアルミのたたき出しのリベットで止めてあるが、ここのリベット部が取れて、ステンレスの取り付け金具がブラブラ。このままだと正しい位置にフロントパネルは納まらないだろう。
と言う事で、①②の方法は却下とならざるを得ないので、必然的に選択肢はやっぱり③になる。
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フレキのコネクタにささるマイクからの4ピンコネクタを外して、反対側の端に付いてるセンサーを本体にネジ止めしている基板を外す。
両面テープで止まっているフレキを切らないように慎重に外す。
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ちなみに、フレキの先端の基板の下にはなにやら黒いプラスティックの板が付いていた。
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最後は外したフレキを交換して元通り取り付ける。黒い板も忘れずに取り付けた。
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ちなみに、フレキ交換の前に、試しに、軽くラジペンで板金修正して見たが、あんまり奇麗にならない。角なので、丁度良いアールの表側の当て板を使って裏からたたかないとちょっと難しそうだ。
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バラしたついでに、1台目の水没LCDを取り付けて状態を再確認して見る。
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スイッチを入れてみると、バックライトは点くが画像は表示されていない様である。
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フレキをよく見ると、表示信号側のフレキが見た目で2本ほど断線している。う~んつなげば使えそうだけど、12.5mm幅に40本ほどラインが通っているから、約0.3mmピッチの配線なので、ちょっと直す気になれない、、、、、
まあ、こちらは動かせたとしても、基板もレンズもないから、当面は使い道がないから、そのままジャンク箱保管のままだな。
LCDを外した所で一度電源を入れて正常に起動するのを確認して電源を切ろうとすると、レンズが途中の位置で止まって電源が切れる。
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やばい、やってる途中で、なんか壊したか!
あわてて、LCDを取り付けて電源を入れて切ると、正しい位置にレンズが戻った。
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どうやらLCDがないと正しく終了できないみたいだ。
と言う事で、気を取り直して、前後のパネルを取り付けて動作確認。
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特に問題なく動くようだ。なお、リアパネルも多少曲がりがある様なので、ついでに交換しておいた。
と言う事で、外装もきれいなって、動作も問題無しのS95が一台出来上がり。
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これで、S90、S95の2台体制だから、色々と撮影の幅も広がるかも。
2013.4.7(4/11)