銀杏を見ると思い出すのは

銀杏並木が綺麗だよ。
と、
携帯で撮った写真を見せると
微笑みながら頷くおばちゃん
病室の花が萎れる前に
新しい花を持って、
昼休みを一緒に過ごしたあの秋の日々

あれから、もう二年がたった。
今も心から消えないのは、
もっと沢山お話しすればよかった
もっと側に居てあげればよかった
私にしてあげられることは
他にもあったのでは?
そんな後悔しかない
後悔や悲しみが押し寄せてくるのは
大切な人が、
いかに私に幸せを与えてくれていた
ということなのかもしれない
私もおばちゃんのように
あの人のように
誰かに幸せを
与えることが出来ているのだろうか?