![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/22/3f2b88cdaea4ac46d8cc06e25115a86c.jpg?1590572624)
なぁ、
君は種田って男を知ってるか?
放浪の俳人、種田山頭火だよ。
彼は、いま君が立っている場所で
君と同じように僕を見上げていたのさ。
いつのことかって?
ついさっきのこと。
確か88年前頃だったかなぁ?
なぁ、
そんなに驚くことないさ。
僕はこの世に生を受けて
もう1000年くらいだから
88年なんて、ついさっきの事なのさ。
なぁ、
僕は今まで数え切れない
沢山の人を見てきた。
僕を見て手を合わせたり、
願い事を唱えたり、
涙ぐむ者や憂い顔をした者
中には君のように
しけた顔をした者も居たなぁ
なあ、
しけた顔の君はいくつだい?
へぇー、
僕からすれば、まだまだ子供で青いな。
人の寿命がいくつかは知らないが、
そんなしけた顔をしていないで
枯れる前に、やりたい事をして
人生楽しまなきゃな
おや?
よく見ると君、
枯れかかってる?笑
そんなクスノキの声が聞こえるようでした。
時というのは、
いつどんな時も
誰もがみな
同じ感覚で1秒1秒が過ぎていく。
なのに楽しい時間というのは
何故短く感じるのだろう?
悲しい、辛い時間というのは
何故長く感じるのだろう?
しかし、
辛く悲しい時間が長ければ長いほど
いつか訪れる
喜びは言い表せないほどで
幸せが私を包み込む