写真はオンラインレッスンで使った本の一部です。
普段は1人の生徒さんを取り立てて書くことはしないのですが、あまりにも嬉しかったため書かせていただきます。
元々Twitterで繋がっていた方でしたが、私がCDを出したのをきっかけによくお話するようになりました。それからシューベルトをとにかく敬愛しており、レッスンではなく講義という形でシューベルトのD899-3について一緒に考えました。その後は同じ形で他の曲を取り上げ、色々な視点でシューベルトを見ていきました。
そのうちにご自身で演奏したくなったのでしょう。ピアノを使ってレッスンをすることになりました。私のオンラインレッスンは、生徒さんに動画を送っていただく→私が添削し文章と参考動画をお送りする→テレビ通話でレッスン、という流れです。
曲はもちろんずっと大好きなD899-3。聞けば幼稚園でピアノを習っていたそうですが、ちゃんと習うのはそれ以来だと言います。小さな練習曲、他の作曲家の小品をやりつつ、地道にシューベルトを続けてくださいました。私の言ったことをしっかり守って練習されているのが、送られてくる動画を見る度によく伝わってくるのです。時には一度のレッスンで6小節ということもありました。そのくらい丁寧に丁寧に練習を積まれてくださったんですね。1年半かけてついに1曲をまとめられました!
今日のレッスンではシューベルトが読んでいたものに注目し、ギリシア文化やプラトンの本のどの部分がシューベルトの音楽に影響しているか、ということをお話しました。きっと今後もどんどん素晴らしい演奏になっていくことと思います。1年半という長いようで、それでも1つの作品を汲むには短い時間。「努力が身を結ぶ」と言いますが、それを目の前で見せてくださったように思います。心から大拍手を送ると共に、私自身、身の引き締まる思いです。
今日、生徒さんは「シューベルトのイメージが変わった」と話されていました。それは私にとってとても嬉しい言葉でした。
遠いですが、ぜひ近いうちに生で聴かせていただく約束をしました。その日が待ち遠しいです✨
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