街角の神秘と憂鬱【デ・キリコ】

飲み友達が、お酒処でご一緒して意気投合した方の家へいったら
玄関にマジモノのシャガールが飾ってあったんだとか。もしあっしがお金持ちだったらですね、是非欲しいのがこの作品です。美術の教科書で初期のシュールレアリズム作品として紹介されていたり、「ルパンVS複製人間」でこのワンシーンが登場したので見たこともあるという方も多いと思います。初期のキリコの作品に共通するこのなんともいえない静寂と斜陽で細く伸びた影がたまりません。高校の美術の模写の時間に製作したことがありますが、23年経っても完成していないという（笑）ちょっち暗い感じのする絵なので、リビングなどには飾らず、自分の書斎に飾ってひっそりと眺めてみたいそんな絵です。

デ・キリコ－1888年、イタリアで生まれ。1910年代以降、『形而上絵画』と自身が名付けた特徴的な作品を残し、エルンスト、マグリットといったシュールレアリストに影響を与えた。またキリコ自身シュールレアリストの一人として数えられることも多いが、晩年作風が、ロマン派風に一変する。