尹美香代表が送る挺対協週間ニュース2015年第33号
8月31日(月)~ 9月6日(日)
ノルウェーのオスロから送る週刊ニュース、妙な気がします。韓国ではしばし眠りに入ったであろう夜中の3時、ここオスロは、今まさに夕方が始まり、8時になりました。オスロ大学でのイベント、ノーベル平和センターを訪問・見学、センターの教育史及び展示企画担当者との面談、フェミニスト雑誌記者とのインタビュー、ノルウェー政府外務省面談などのスケジュールを続けています。それでも、他の時とは違って、私とわが安(AN)ソンミ・チーム長の疲れた体、ハルモニの高齢の体を考え、余裕を持って日程を消化しています。それにもかかわらず、当然のことながら、ハルモニには力に余るスケジュールでしょう。どこから出て来るのか、大衆の前に立ちさえすれば、声に力が生じ、疲労も洗い流していまい、耐え抜いた活動家として言葉を継いで行かれます。ノルウェーでは、私たちの活動を初めて紹介しており、若干の心細さ、孤独感の中で、一歩一歩と足跡を残しつつあります。
その渦中にあって、去る一週間のニュースを編んでお送りします。急いでソウルを発とうとして、先週の週刊ニュースを送って差し上げることが出来ず、ここ欧州の活動を開始しつつ、お送りさせて頂くことになりました。欧州ツアー行動のニュースは、来週、詳細に編んでお送りさせて頂くことに致します。
この一週間も皆さまの健康と平和を願っています。
オスロにて
常任代表 尹美香 拝
この1週間のハルモニたちの消息をお伝えします。
○ 90歳のソウルの金(KIM)ギョンスン・ハルモニは、首にしこりができて、病院に行って来られました。秋夕(CHUSOK:日本のお盆に相当)を控えて訪ねて来たと申しますと、「ありがとう」とお笑いになります。
○ 91歳のソウルの李(I)グィニョ・ハルモニは、よくはお歩きになれないので、いつも家におられます。足のために歩けないことが、いつも心に掛かると仰います。「秋夕の贈り物に何を差し上げれば良いでしょうかね」とお訊ねすると、「お肉」と仰います。^^
○ 85歳のソウルの尹スンマン・ハルモニは、食事は自分でうまく出来ないけれど、介護をしている娘さんがよく面倒を見ていて、少しずつ召し上がっておられます。牛乳、豆乳などをよく召し上がると言います。やはり尹スンマン・ハルモニも、「お盆の贈り物として何を買って持って行きましょうか」とお訊ねすると、肉をよく召し上がると言います。わがハルモニたちは、牛肉ギフトであれば、非常に喜ばれるようです。
○94歳のソウルの河(HA)ジョミョン・ハルモニは、お歳に比べて健康でいらっしゃる方のようです。食事もよく召し上がり、本人が直接動いて食事も準備されます。
○ 98歳の休息所(SHUIMTO)の李順徳(SUNDOK)ハルモニは、現在、病院に入院しておられ、ほとんど毎晩眠れず大声で叫ばれ、介護者と病室の他の患者たちに苦労を掛けておられます。昼間は目を閉じて、いくら呼んでも返事もせずに、眠っておられます。
○ 88歳の浦項(POHANG)の朴(PAK)ピルグン・ハルモニは、いつも痛いところがあるみたいです。「足が痛く、腰が痛く、肩が痛い。私の歳は、今88だ。たった今青春だったが、すっかり過ぎ去った。あんたも若いときには沢山食べて、綺麗にして、そうだろう。」と言われます。今週、希望ナビの学生が訪ねて行くだろうと言うと、「学生たちが来ても、私がご飯も作ってやれない。」と仰います。そして、米が底をついたと仰り、肉も食べたいと仰います。清心丸(CHONGSIMFANG)も送ってもらいたいと仰います。^^
○ 昌原(CANGWON)の金ギョンエ・ハルモニは、金曜日、後ろに倒れられて頭部を打って、娘さんが見たときは、少し膨らんだ状態だったが、もしかしたら分からないので、病院に行ってCTなどを全部撮り、入院している状態だと言います。今住んでおられるのがアパートの5階で、エレベーターも怖いと仰って嫌がられるので、1階の一般住宅を探して適当な家を見つけたと言います。
○ 84歳の慶南(KYONGNAM)馬山(MASAN)の金ハルモニは、車に手を轢かれて指から血が出て痛く、病院に通われて手に包帯をしておられます。風邪を引いて咳も出たが、今は大丈夫になられたと言います。紅参(HONGSAM)と鹿茸〔ロクジョウ=若鹿の角〕が必要だと仰います。^^
○ 蔚山(ULSAN)の金オックィ・ハルモニは、88歳でいらっしゃいます。ハルモニは、「最近、お体はどうですか」とお訊ねすると、いつも、「大丈夫だよ。」と仰います。ハルモニも牛肉を食べたいと仰います。
○ 88歳になられる大邱の李スサン・ハルモニは、食欲がなく、元気がなく、尿失禁がひどくて入院し、先週退院されましたが、尿失禁は治らなかったと言います。ところで、食欲は少し戻って来たそうです。 9カ月の間お粥を召し上がっていたのですが、少し前からご飯を食べ始められたそうで、息子さんが極めて丁寧に、お母さんが食べたいものを料理して差し上げ、看病をして差し上げておられます。
○ 92歳の大邱(TEGU)の李ソンオク・ハルモニは、ひどく元気がなく、状態があまりにも良くなく、先ごろ郭(KWAK)病院に入院されました。病院で点滴を打ち、少し気力も回復してきて、「体が痛い」という言葉もあまりされなくなったと言い、お粥やトガニ湯(TANG)〔牛肉スープ〕のようなもの買って差し上げると、よく召し上がると言います。
8月31日(月曜日)
〇夕方、本当に学ぶことが多かった集まりがありました。延世(YONSE)大学の社会治癒チームが、過去1年の間の研究プロジェクト「韓国社会のトラウマと社会治癒」のテーマであった日本軍「慰安婦」、済州(CHEJU)4・3、全泰壹(CHON TEIL)、光州(KWANGJU)5・18についての活動を終えて催された懇談会の席でした。・・・私たちの社会が抱えている深い傷や痛みを癒すことができる道を、それぞれの被害の現状と努力の中で見つけることができるという希望を見つけた集まりでもありました。苦痛が他の苦痛を癒し、苦痛が持っている痛みが、他の苦痛が持っている痛みを分かち合う過程の大切さも、皆が一緒に感じていました。
9月1日(火曜日)
○久しぶりに事務局会議を開催しました。
○「1965年、その障壁を打破する人々に聞く。」と言うテーマで、韓日の市民宣言実践協議会と民族問題研究所主催の講演会が開催されました。・・・「挺対協」の尹美香代表と「アジアの平和と歴史教育連帯」の安(AN)ビョンウ代表が、講師としてご一緒しました。
○「戦争と女性人権博物館」に様々な個人が見学していく中で、徳陽(TOGYANG)中学校から生徒と先生19人が団体見学をしていきました。
9月2日(水曜日)
○第1194次の水曜デモを、挺対協事務局主管で行いました。
○全国各地で、8月15日に限定せずに継続して共にする活動として、日本軍「慰安婦」被害者たちに解放を!韓(朝鮮)半島に平和を作って行こうと言う決意を、平和の碑建立を通して行っています。・・・天安(CHONAN)にある市民団体が中心となって、天安にも平和の碑を立てるための市民推進委員会が作られて活動しています。その中で、活動家たちから、日本軍「慰安婦」ハルモニたちの人生について学ぼうと言う気持ちを集め、尹美香代表を天安に呼んで下さいました。
○「戦争と女性人権博物館」は、「路上の人文学プログラム」を、霊光(YONGWANG)の聖地松鶴(SONGJI SONGHAK)中学校の40人の生徒たち共に行いました。
○全国女性農民会オンニ(姉さん)家庭菜園栄光共同体から、休息所(SHUIMTO)〔平和の我が家〕に、豆腐、有精卵、赤玉ネギのキムチ、キュウリのピクルス、ゴマの葉、トウモロコシ、大ネギ、ジャガイモ、ナスなど様々な生産物を送って下さいました。
9月3日(木曜日)
○京畿(KYONGI)道の安城(ANSONG)には、挺対協のヒーリングセンターがあります。「平和と癒しが出会う家」という名札がかかっている家です。その家は、現代重工業が社会福祉共同募金会に指定寄付をし、それを介して後援された家です。・・・今日、共同募金会の担当者が、中間評価をするためにヒーリングセンターを訪問し、何種類かの現実的な、前もって与えられた諸条件に対する評価を行い、ハルモニたちのために活用できる方法について検討努力するようにとの意見をくれました。
○ソウル麻浦(MAPPO)区のワールドカップ競技場の平和公園に、日本軍「慰安婦」被害者のための森林を造成する着工式に、吉元玉(KIL WONOK)ハルモニと一緒に、金ソンシル共同代表が事務局から参加しました。
9月4日(金曜日)
○忠南(CHUNGNAM)地域で、日本軍「慰安婦」問題への関心が全地域に広がっています。今日は、午前10時30分に、「唐津(TANGJIN)交わり女性会」の主管で、尹美香代表を招いての「ナビ(蝶)の夢」講演会が開かれました。
○韓国移住女性人権センターの活動家たちの要請により、金ドンヒ事務局長が、日本軍「慰安婦」問題について講演をしました。
○欧州巡回行動を進めるために募金もし、日程も組むなど準備をしていますが、今日は、ヨーロッパを回りつつ金福童(BOKTONG)ハルモニが召し上がられる食品を購入しました。
9月5日(土曜日)
○希望ナビは、浦項の朴ピルグン・ハルモニと蔚山の金オギ・ハルモニを定期的に訪ねて、寂しさを軽減して差し上げ、ご一緒しています。今日も希望ナビは、浦項を行って来ました。希望ナビの活動報告を共有します。
○感謝することがあります。今回、挺対協の欧州巡回キャンペーンに行かれる金福童ハルモニのビジネス・クラスの運賃を、平和の碑を作った作家である金ソギョン先生、金ウンソン先生が、今日、入金して下さいました。
○吉元玉ハルモニを考えてみた時間:土曜日、議政府(WIJONGBU)で、議政府平和の碑建立のための平和コンサートが開かれました。コンサートに吉元玉ハルモニがご一緒されましたが、ハルモニを見て、もう一度驚きました。家にじっとしておられる時、ハルモニは食事をされても間食を探されたり、食べたい物に主な関心をお持ちになり、糖尿病に良くないことをしてしまわれたり、そうでなければずっと横になっておられたりして過ごされます。その時は、本当にコブラン・ハルモニ〔腰の曲がったお婆さん〕になってしまわれたと考えるようになります。ところが、子どもたちに会ったり、人に会ったりすると、コブラン・ハルモニの姿は影も形も無く、いつの間にか素敵な演説家、活動家になっておられます。議政府で再びそれを感じました。
○議政府平和コンサートに、吉元玉ハルモニと一緒に、挺対協の尹美香代表、金ドンヒ事務局長、孫ヨンミ所長、リュ・ジヒョン幹事が出席しました。報告は、議政府平和ナビ学校の禹(U)ヒョンジュ先生の報告にて代えます。
○社会参加サークル「セヌル」の学生16人と先生2人が、午前中に「戦争と女性人権博物館」を訪問し、教育と団体見学を行いました。
○「2015ドリーム・ウィズ」の大学生11名と小学生10名が、「戦争と女性人権博物館」を団体訪問し、DVDを見て、挺対協運動について、ハルモニたちの状況について説明を聞き、世界1億人の署名用紙に署名もして、ナビ・メッセージ板に文章を書き付けました。
○冨川(PUCHON)の遠美(WONMI)中学生の学生と先生12人が、「戦争と女性人権博物館」を団体見学し、挺対協運動と博物館が行っている役割などについて、詳細な過程を聞き、質疑応答の時間を持ちました。
最後まで読んで下さり、ありがとうございます。挺対協は、次の1週間も最善を尽くします。
(原文)https://www.womenandwar.net/contents/board/normal/normalView.nx?page_str_menu=0301&action_flag=&search_field=&search_word=&page_no=1&bbs_seq=14284&passwd=&board_type=&board_title=&grade=&title=&secret=&user_nm=&attach_nm=®_dt=&thumbnail=&content=