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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

(シリーズ)沖縄二紙より-- ネット等で行き交う虚報を正す(その7)

2016-10-08 | 沖縄

 沖縄は他県より予算もらいすぎている?【誤解だらけの沖縄基地・30】より、今回は沖縄経済の公的支出の問題である。
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/31358
 
 下の表は、公的支出額を類似県と比較したものだ。もらいすぎというわけではないし、沖縄県が歩んできた歴史、失業率の突出した高さなどを考えれば、むしろ少ない。そもそも、菅官房長官らが予算と基地をリンクさせると繰り返しているように、基地への協力姿勢が予算に影響しているような仕組みが問題だ。他の都道府県で国の政策の執行に全国の機動隊や自衛隊が動員され、知事が裁判に訴えられるような例はない。ここに沖縄差別が凝縮している。

2011年度の類似県の公的支出額、財政依存度、1人あたりの公的支出額

 2011年度の公的支出額は全国27位で、1人当たりの額も全国18位で「もらいすぎ」とは言えない。2013年12月25日、当時の仲井真弘多知事は、官邸で安倍晋三首相との面談後、21年度まで沖縄振興予算3千億円台を確保すると政府が約束したことを記者団に語った。
 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設で、知事が埋め立てを承認するかどうかに注目が集まっていた時期だ。首相との面談の2日後、埋め立てを承認。仲井真氏「いい正月」発言、翌年11月の知事選で、翁長雄志氏に大差を付けられ落選した。

 国から沖縄への財政移転は、社会保障費や公共事業費などの国庫支出金と、地方交付税を合わせると7330億円で全国14位、人口1人当たりに換算すると51万8千円で全国6位となり、「基地があるからもらいすぎ」とは言えない。

 類似県の和歌山、宮崎、鹿児島、長崎、徳島、秋田、鳥取、高知、島根と比べると、鹿児島の18位、長崎の26位より少ない。長崎以外に米軍基地はなく、基地と公的支出の相関性を探すのは難しい。

(小川)


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