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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

[集会参加報告]侵略の歴史にどう向きあうか~南京大虐殺の幸存者・夏淑琴さんを迎えて

2012-12-12 | 身近な出来事

 「南京大虐殺から75年 侵略の歴史にどう向きあうか」の集会が、12月8日、主催・南京大虐殺60カ年大阪実行員会で開催された。約150名の参加で、エルおおさかの会場は満席となった。

 夏さんの家族は目の前で残虐に殺された

 集会の前半では、南京大虐殺幸存者(生存者)の夏淑琴(シア・スーチン)さんが涙を流しながら証言した。当時8歳の夏さんは目の前で7人の家族を殺されている。当時1歳の妹は地面にたたきつけられ刺し殺された。母と16歳と14歳の二人の姉は強姦された上、残虐なやり方で殺されている。夏さん自身、肩や背中に銃剣で穴が残るほどの傷を負ったが生き残った。傷ついた夏さんは妹と一緒に10日間を遺体と共に過ごした。
 外国人のラーベやマギー牧師たちは、当時の夏さんの写真をたくさん撮っている。当時のラーベの日記やマギーの撮った8ミリ映像も記念館に残されている。

夏さんを偽物呼ばわりした日本の右翼に勝訴

 日本軍に家族を殺され、自身も過酷な人生を歩んできた夏さんを日本の右翼は、偽物呼ばわりした。亜細亜大学教授・東中野修道と松村俊夫だ。夏さんは日本から二度傷つけられた。夏さんは、南京市玄武区人民裁判所に訴訟を起こした。これは中国の現在の裁判所で歴史問題を巡って日本人を訴えた最初の国際訴訟裁判だった。この裁判で、夏さんは勝訴し、その後の東京地裁での裁判も勝訴した。
 夏さんは現在84歳。怖いのは日本人、日本軍だった。今回の来日でも右翼がいる日本には来たくなかった。しかし、偽物という人もいる。日本軍が侵略と加害の歴史を繰り返さないよう、平和のために来日したことを強調した。

大賀龍太郎の語った日本軍の非道

 集会の後半では、元毎日新聞記者の大賀和男さんが自身の父・大賀龍太郎が語ってきた証言の紹介だった。大賀龍太郎は生前、酔っては日本軍の非道を話した。「日本刀による首の試し切り、新兵の度胸つけと称する捕虜の刺殺、放火した炎の中に幼子を投げ込んで殺したこと」
 大賀和男さんは、父・龍太郎の生前、父の話に耳を貸さなかった。しかし、父の死後、中国の記念館で見た写真は、父の語った通りのものだった。
 今回の集会で語られた日本軍の非道は、真実であるにもかかわらず、日本ではまともに取りあげられてこなかったし、隠されてきたものだ。歴史の真実に向きあい、加害責任を認識することから、歴史の真実をねじ曲げる極右勢力が政治の中枢を握ろうとする今日の現実と闘う一歩にしたい。

 (M)


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