沖縄県議会は5月26日の臨時本会議で、元米兵による女性死体遺棄事件について「在沖米海兵隊の撤退」を求める抗議決議と意見書を全会一致で可決した。県議会が米海兵隊の撤退を要求するのは72年の「本土復帰」後初めてのことだ。決議は沖縄県内の市町村でも次々と上がっている。
※「米海兵隊は撤退を」抗議決議を可決 沖縄県議会(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASJ5T7TLQJ5TUTIL055.html
※「海兵隊撤退を」 沖縄県議会が抗議決議(TBS)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2782741.html
※海兵隊撤退に自民「反対」せず 沖縄県議会が抗議決議(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201605/CK2016052702000119.html
※初の海兵隊撤退決議 沖縄県議会、遺棄事件に抗議(沖縄タイムス)
https://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=170175
※海兵隊撤退を初要求 米軍属事件に沖縄県議会が抗議決議(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-286777.html
[沖縄県議会]
元海兵隊員の米軍属による女性死体遺棄事件に関する抗議決議
http://www.pref.okinawa.jp/site/gikai/documents/h285gatu26nitikougiketugi.pdf
元海兵隊員の米軍属による女性死体遺棄事件に関する意見書
http://www.pref.okinawa.jp/site/gikai/documents/h285gatu26nitiikensyo.pdf
元海兵隊員の米軍属による女性死体遺棄事件に関する抗議決議
4月下旬から行方不明となっていたうるま市の女性が遺体で発見され、元海兵隊員の米軍属が去る5月19日に死体遺棄容疑で逮捕されるという凶悪事件が発生し、県民に恐怖と衝撃を与えた。
元海兵隊員の米軍属によるこのような蛮行は、県民の生命をないがしろにするものであり、断じて許されるものではない。遺族の悔しさや悲しみははかり知れず、県民からは激しい怒りの声が噴出している。
本県議会は、米軍人・軍属等による事件・事故が発生するたびに綱紀粛正、再発防止及び関係者への教育等を徹底するよう米軍等に強く申し入れてきたところであり、ことし3月22日には那覇市で発生した米軍人による女性暴行事件に関する抗議決議を可決し厳重に訴えたばかりである。それにもかかわらず、またもやこのような事件が続発したことは極めて遺憾であり、米軍における再発防止への取り組みや軍人・軍属等に対する教育等の実効性に疑問を抱かざるを得ない。
よって、本県議会は、県民の人権・生命・財産を守る立場から、今回の事件に対し厳重に抗議するとともに、下記の事項が速やかに実現されるよう強く要求する。
記
1 日米両政府は、遺族及び県民に対して改めて謝罪し完全な補償を行うこと。
2 日米首脳において沖縄の基地問題、米軍人・軍属等の犯罪を根絶するための対応を協議すること。
3 普天間飛行場を閉鎖・撤去するとともに県内移設を断念すること。
4 在沖米海兵隊の撤退及び米軍基地の大幅な整理・縮小を図ること。
5 米軍人等を特権的に扱う身柄引き渡し条項を含む日米地位協定の抜本改定を行うこと。
6 米軍人・軍属等による凶悪事件発生時には、訓練と民間地域への立ち入り及び米軍車両の進入について一定期間禁止する措置を講じること。
上記のとおり決議する。
平成28年5月26日
沖縄県議会
(ハンマー)