をとなの映画桟敷席         ~ほぼ毎日が映画館

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氷の微笑2

2006年11月01日 | 映画
氷の微笑2

最近の飛行機は座席の前に画面が付いていて、好きな時間に映画が観れていーのー。と、言うことで観たうちの1本がこれ。

マイケル・ダグラスが演じる刑事を翻弄したシャロン・ストーンの出世作「氷の微笑」は衝撃的でした。前作はシャロン・ストーンが足を組みなおした時に下着を着けておらず「見えたか見えないか?」という下世話な話題も巷を賑しましたが、それよりもストーリーが「えぇっ、ゾーッ!」という展開のサスペンスフルな内容で、推理物としても評価が高い作品でした。いまだにあのおばちゃんは誰なのかとか、レインコート姿がシャロンだったのかとか、ラストは刑事はどうなったのかとか、いろいろ議論をしたのを思い出します。

 そして、いよいよ登場したのが「氷の微笑2」。シャロンだけが大乗り気で、他のスタッフや共演者は断られて頓挫しかかったこの作品。業を煮やした彼女は「出ても出なくてもギャラはもらうわよ!」と訴訟沙汰になりかかったとか(そっちのほうがコワーイ)。でも、撮影できることになり、それは却下したそうです。
 本編は彼女の思い入れ全開!ってカンジで、男性を誘惑するシーンからオールヌードまで披露しています。ただ、驚くのが、47歳にしてとても美しい体を維持していること。セクシーというよりは、「どういうダイエット法をしたの? 美顔術は?」と聞きたいくらいで、女性雑誌のコンテンツになりそうなほど。
 それに、シャロンさんってミステリアスというよりは、この数年「グロリア」のリメイクに見られるような、実はガッツ系女性であったのがにじみ出ていて、実際はこういうガンガン来る女性に迫られたら男性はひくだろうなーというカンジなのです。だから、彼女の魅力に負けたというよりは、謎を追ううちにそれ自体が罠にはめられていく男の話ととれました。でも、それはそれで面白いのです。

 何よりいいなーと思うのが、脇役が豪華なこと。まず、刑事役にデヴィッド・シューリス。この人はほんと脇巧者なんだよね。それだけに、終盤見逃せません。それと、なんとシャーロット・ランプリング。「愛の嵐」や「マックス・モナムール」「スイミング・プール」など、性愛がからむアート系作品にでていますね。今回も精神科医と同業の役で、すこし同性愛的な退廃的雰囲気を持っているのがこの話のカギにリンクして、適役でした。
 シャロンが犯人なのかそうでないのか「わからない度」は、薄まって残念なのですが、続編にしては、OKな映画でしたよ。



 2006年11月11日から銀座シネパトス他でロードショー、R-18指定

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