茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

水屋

2005-08-21 21:26:15 | 日本建築・茶室
 水屋(みずや)、茶道を習っている人には馴染みの言葉だが、ご存知ですか。簡単にいうと茶室と繋がっている客をもてなす為の下準備をする空間。大きさは大体3畳程度。
 ”水屋”とはそもそも、社寺の屋根付きの手水鉢のことで、水遣、水谷とも書くそうだ。社寺にお参りする際は必ず手と口を清める。それと同じで客を気持ちよく迎える為の道具や心の準備を整える場所ということなのだろう。
 大寄せの茶会でお手伝いをすると、水屋の働きというのは大切である。正客へお茶が出される頃を見計らい、点て出しのお茶を用意し、次々に運ぶ。菓子を取り終った菓子鉢や飲み終わった茶碗は戻り際に下げる。席の合間も、次の席の為に床の間の花に水をやり、炭の様子を見、菓子鉢に菓子を盛り、点て出し用の茶碗を揃え、と色々ある。
 時々、大寄せの茶会の際、他の社中の方が水屋に入られることがあるが、お互いに慣れるまでやりづらい。連携プレーなので、水屋をうまくしきれる方がいると雰囲気が全く違う。

 学生の頃、先輩がもってきてくれる水屋見舞いはなによりうれしかった。水屋見舞いとは、要は差し入れである。水屋はやかんで湯を沸かしたり、立ち働いているので結構暑い。アイスクリームやシュークリーム、飲み物など、茶席の合間に冷たいもので喉を潤したなつかしい思い出がある。

 茶室の雰囲気を察しつつ、亭主と半東が点前しやすいように心をくばる、水屋の人たちは心強いサポーターなのだ。
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