茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

琥珀糖って一体どうやって生まれたの? 琥珀糖の歴史

2021-08-27 20:56:01 | 和菓子の銘

 琥珀糖作りは結構楽しい。
 乾燥1週間が終わり、一番最初に作った琥珀糖を食べることができました。
ちょっと、平たい琥珀糖だけれど、確かにシャリシャリとして、美味しい~。
カラフルなので瓶に入れて、眺めながら、疲れたらちょっと一つ口に入れて楽しんでいます。



 琥珀糖、できたにはできたけれど、見た目の美しさではイマイチだと欲がでてきて、
 次はどんな形、色にして作ってみようかと考えている最中であります(笑)。


 
 さて、お砂糖と寒天で出来ている琥珀糖。
 そのルーツはどうなんだろうと疑問に思いませんか。




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 まず、作るのに必要な砂糖。
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 奈良時代、825年に中国から鑑真和上が日本へと持ち込んだことが始まりと言われます。
遣唐使によって広められた砂糖は、当時は食用ではなく「薬」として重宝されていました。
 室町時代になると、茶の湯の流行と共に、高級品であった砂糖を使って羊羹や砂糖まんじゅうといった菓子ができるようになります。
 安土桃山時代1543年頃には、南蛮貿易で、ポルトガル人によりカステラやビスケットなどといった南蛮菓子が種子島に持ち込まれました。
 江戸時代、17世紀中頃には南蛮貿易が盛んになり、年間3,000~4,000トンの砂糖が取引されるように。
 同じく江戸時代、18世紀中期頃、8代将軍徳川吉宗により国内産糖の奨励策がとられ、全国各地に製糖業が広まりました。
 そして、明治時代、19世紀中期頃には、海外から近代的な製糖技術が伝わり、ようやく一般庶民の口にも届くようになりました。

 今では甘いのが当然の茶の菓子ですが、昔は砂糖で出来た菓子が高級で大切に
されていたと分かると、よく味わって食べようという気持ちにもなりますね。




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 琥珀糖に欠かせないもう一つの原料、寒天のルーツは?
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 寒天の創案者は江戸時代に京都で旅宿を営んでいた美濃屋太郎左衛門(みのやたろうざえもん)という方だとか。それも、偶然の産物だったと言います。
 1658年、薩摩藩主島津候が参勤交代の途中立ち寄った美濃屋でところてん料理が出されました。
残って放置されていたところてんが真冬の寒さで夜のうちに凍結、日中に解凍されて水が抜け干物となったのを、太郎左衛門が興味をもちました。そして、煮て冷ましたところ、ところてんより海藻の臭さのない透明な塊ができました。
 これを宿で珍味として出したところ、多くの人に知られるようになったと。

 そして、黄檗山萬福寺の隠元禅師が美濃屋にとまった時に、このところてんの乾物を食べたところ、
賞賛し、名前が決まっていなかったので、寒天としてはどうかと勧められて、名付けたといいます。
江戸時代には、精進料理の刺身に寒天が使われたりしていたそうです。

 ところてんは遣唐使の時代に製法が日本に伝わり、平安時代の人たちも食べていたようですが、
寒天はメイドインジャパンというわけですね。
持ち運びもできて、重宝されたようです。




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 琥珀糖は、この砂糖と寒天が融合して、江戸時代に生まれました。
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 しかし、当時の名前は「琥珀糖」ではなく、「金玉糖」とか「金玉羹」、「錦玉羹」、「琥珀羹」などと呼ばれていました。
 「琥珀」という言葉は、クチナシで琥珀色に色付けすることがあったことからつけられたのだそう。




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 シンプルだった琥珀糖も今や多種多様なデザインに進化
琥珀糖のお店をご紹介

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 和菓子の中でも珍しく決められた形のない琥珀糖は、お店や職人さんの工夫で
様々な形、色、味に進化中。
 かき氷のシロップで色付けと味を付けたり、フルーツピューレやリキュールなどで香りを付けたり、
和菓子として始まりながら、今やインスタ映えする洋風なものとしても認識され始めて。

 私は昨年、大学の友人が送ってくれた鶴屋吉信の琥珀糖の美しさ、美味しさにびっくりしました。
友からの贈り物 紅葉狩り 鶴屋吉信IRODORI

鶴屋吉信 IRODORI
https://www.tsuruyayoshinobu.jp/shop/g/g693/


 鶴屋吉信さん以外にも美しい琥珀糖を作っているお店を見つけたのでご紹介しておきます。
どれも綺麗~、美味しそう~。

一心堂本舗
https://isshin-do.co.jp/tokyo_kohaku.html

こうぶつヲカシ
https://harapecolab.base.shop/

シャララ舎
http://shalalasha.blog.fc2.com/blog-category-15.html



 専門店の琥珀糖は勿論美味しいんだけれども、
実際作ってみたら、この簡単さ、楽しさ、広がる可能性に、私自身ちょっと嵌りかけています。


 ご興味のある方は、このおうち時間に、ぜひ琥珀糖作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
 きっと、江戸時代から続いてきた琥珀糖の魅力を味わうことができるはず。
そして、自作の琥珀糖の後に頂く薄茶は格別な味がすること、間違いなし!!



 具体的なレシピと作り方は、先日のブログ記事にて。
宝石みたい!キラキラ琥珀糖作り・・・結構簡単で楽しい



 第二弾、第三弾と琥珀糖のブログが続いても呆れないでくださいね(笑)


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