続けてご紹介してきた彦十蒔絵ですが、最後になります。
あそび心の蒔絵 彦十蒔絵 茶道具
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/2e12d256960c7d74831d3ecf9c45f096
泉鏡花の「高野聖」。
どんな内容のお話か、ご存知ですか?
私は高校時代でしょうか、日本文学史で題名と作者を知り、あらすじも簡単にはさらったはずですが、
ほとんど中身を覚えておりません。
今回、WAWAさんにこの作品を説明頂いて、ほおおおおと。
改めて知りたくなって、YouTubeで朗読の「高野聖」を聞いてみました。
お話をご存知の方は、この作品のモチーフが何であるのか、わかるかもしれません。
高野聖 小箱 アサリマユミ 若宮隆志
いかがですか??
「高野聖」は、簡単に言えば、山深いの一軒家に住む女に魅せられた若き僧の一夜を描いた小説。
朗読を聞いて、美しい日本語だなあと感じました。
あらすじは。。。。
高野山のお坊さん(宗朝)が旅の道中で知り合った若者に、自分が若い頃に体験した
不思議な体験を語り始めます。
若かりし頃、宗朝は飛騨の山中の茶屋で、若い薬売りに出会います。
途中で道が分かれていて、「片方は近道だが、危険なので行ってはいけない。」と言われるが、
薬売りはそちらの道を選んで行ってしまいました。
仏道の宗朝は、薬売りを見殺しにはできないと、後を追う形で近道を進みます。
すると、道中で恐ろしい蛇に出会い、大量の蛭に襲われます。
なんとか切り抜けた宗朝は、山奥の一軒の家につきました。
そこには、美しい女と肥った白痴の亭主、馬引きの親仁がいました。
美女は傷付き、汚れた宗朝の体を洗い、癒します。美女もいつの間にか全裸に。
その時、猿やコウモリなどの動物にまとわりつかれるという不思議な出来事が起きます。
家の周囲では様々な鳥獣が騒ぎ立て、宋朝は経を唱えてやり過ごします。
そのまま家に泊まった宗朝、出立しましたが、やはり美しい女のことが忘れられません。
もう修行を辞め、僧侶の身を捨て、女と暮らそうかと考えていると、
女の家にいた馬の親仁にバッタリ会います。
馬の親仁は女には魔力があって、肉体関係を持った男達を獣に変える妖力があると秘密を教えます。
女と関係を持ち、馬に姿を変えられた薬売りを先程売ってきたというのです。
宗朝は我にかえり、里に下っていきます。
この小箱の蓋の下の方に白くなだらかな山のように書かれているのは、女性の身体。
その上に、動物に変えられた男たちが梵字の形で描かれています。
カエルとコウモリは動物そのものが描かれていますが、これらの動物を表わす梵字が存在しないからだそうです。
薬の包みを持っているのが馬に変えられてしまった薬売り!
動物の梵字を調べてみたら、まさに!
干支の守護尊梵字
http://www.kuubokumon.com/bonji.html
面白い。
梵字を使うという趣向、
僧である宗朝ももしかしたらその一つになっていたかもしれない。
さて、この小箱を開けますと、
美しい花が現れます。
確か、桃の花?だったような。
美しくて、少し妖しくて、妖艶な花=女に見えてきますね。
「高野聖」の話を教えて頂かなければ、この小箱をこんなに楽しめなかったし、
この小箱に出会わなかったら、小説の「高野聖」を朗読で楽しむことも、
日本語の美しさに触れる事もなかったなあと思います。
今度は文字で「高野聖」を味わってみよう。
その名を知ってから30年、文学史という知識としてではない、
文学、小説としての「高野聖」との出会いとなりました。
また、どこかで彦十蒔絵さんの違う作品に会えることが楽しみになりました。
私の世界を広げて下さって、彦十蒔絵の職人さん、WAWAさん、ありがとうございました。
益々のご活躍をお祈りしています。
あそび心の蒔絵 彦十蒔絵 茶道具
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/2e12d256960c7d74831d3ecf9c45f096
泉鏡花の「高野聖」。
どんな内容のお話か、ご存知ですか?
私は高校時代でしょうか、日本文学史で題名と作者を知り、あらすじも簡単にはさらったはずですが、
ほとんど中身を覚えておりません。
今回、WAWAさんにこの作品を説明頂いて、ほおおおおと。
改めて知りたくなって、YouTubeで朗読の「高野聖」を聞いてみました。
お話をご存知の方は、この作品のモチーフが何であるのか、わかるかもしれません。
高野聖 小箱 アサリマユミ 若宮隆志
いかがですか??
「高野聖」は、簡単に言えば、山深いの一軒家に住む女に魅せられた若き僧の一夜を描いた小説。
朗読を聞いて、美しい日本語だなあと感じました。
あらすじは。。。。
高野山のお坊さん(宗朝)が旅の道中で知り合った若者に、自分が若い頃に体験した
不思議な体験を語り始めます。
若かりし頃、宗朝は飛騨の山中の茶屋で、若い薬売りに出会います。
途中で道が分かれていて、「片方は近道だが、危険なので行ってはいけない。」と言われるが、
薬売りはそちらの道を選んで行ってしまいました。
仏道の宗朝は、薬売りを見殺しにはできないと、後を追う形で近道を進みます。
すると、道中で恐ろしい蛇に出会い、大量の蛭に襲われます。
なんとか切り抜けた宗朝は、山奥の一軒の家につきました。
そこには、美しい女と肥った白痴の亭主、馬引きの親仁がいました。
美女は傷付き、汚れた宗朝の体を洗い、癒します。美女もいつの間にか全裸に。
その時、猿やコウモリなどの動物にまとわりつかれるという不思議な出来事が起きます。
家の周囲では様々な鳥獣が騒ぎ立て、宋朝は経を唱えてやり過ごします。
そのまま家に泊まった宗朝、出立しましたが、やはり美しい女のことが忘れられません。
もう修行を辞め、僧侶の身を捨て、女と暮らそうかと考えていると、
女の家にいた馬の親仁にバッタリ会います。
馬の親仁は女には魔力があって、肉体関係を持った男達を獣に変える妖力があると秘密を教えます。
女と関係を持ち、馬に姿を変えられた薬売りを先程売ってきたというのです。
宗朝は我にかえり、里に下っていきます。
この小箱の蓋の下の方に白くなだらかな山のように書かれているのは、女性の身体。
その上に、動物に変えられた男たちが梵字の形で描かれています。
カエルとコウモリは動物そのものが描かれていますが、これらの動物を表わす梵字が存在しないからだそうです。
薬の包みを持っているのが馬に変えられてしまった薬売り!
動物の梵字を調べてみたら、まさに!
干支の守護尊梵字
http://www.kuubokumon.com/bonji.html
面白い。
梵字を使うという趣向、
僧である宗朝ももしかしたらその一つになっていたかもしれない。
さて、この小箱を開けますと、
美しい花が現れます。
確か、桃の花?だったような。
美しくて、少し妖しくて、妖艶な花=女に見えてきますね。
「高野聖」の話を教えて頂かなければ、この小箱をこんなに楽しめなかったし、
この小箱に出会わなかったら、小説の「高野聖」を朗読で楽しむことも、
日本語の美しさに触れる事もなかったなあと思います。
今度は文字で「高野聖」を味わってみよう。
その名を知ってから30年、文学史という知識としてではない、
文学、小説としての「高野聖」との出会いとなりました。
また、どこかで彦十蒔絵さんの違う作品に会えることが楽しみになりました。
私の世界を広げて下さって、彦十蒔絵の職人さん、WAWAさん、ありがとうございました。
益々のご活躍をお祈りしています。