茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

至巧会のお雛様

2020-02-05 13:03:33 | 美術館・展覧会
 美術画廊を後にして歩き出した先の食器売り場は既に雛祭りの飾りで華やかでした。早くもお雛様の季節なんですね。そぞろ歩きするだけで、沢山のお雛様にお会いしました。
 私の目に一番飛び込んできたのは写真のお雛様。屏風のようにバックに置かれた桜の描かれた木板が印象的でした。手前にある羽子板やふくら雀もかわいらしく、飾り方もいいなあと思わず足をとめたのでした。
 値札には作家”関根節子”の名前がありました。近くの着物姿の女性に質問をしたら、ここでもまたもやご本人。なんという幸運!
 このお雛様、木から彫りだし、顔、体を別々に作り、お顔など色をつけて組み立て、着物も手作りで着せるのだそう。着物は全て江戸時代の古代裂。お内裏様のお召のオレンジ色の布は、天皇陛下が即位の際にお召になったものと同じ生地とのこと。優しいお顔、美しい気品ある生地の着物、温かい気持ちにさせてくれました。ひとつを乾かしている間に他の作品の作業をしたり、いくつかの作品を並行して作られるそうです。
 柔らかくて温かい感じがして気に入った親子ふくら雀の作り方も伺ったところ、彫りだした木に和紙を何重にも貼り付け、色をのせて作られたもの。この雀ちゃん、お話しているうちに嫁入り先が決まり、少し前からご覧になっていた初老の男性のところに貰われていきました。
 どうしてこの世界に入られたのか伺うと、「私もこんな風にデパートで偶然お人形を見かけて。作りたくなって先生のところに入門したの。」私は作りたいとまではならなかったけれど、素敵なお人形だし、確かにそういう出会いってあるだろうなと思いました。
 ほかのお人形の値札には”星澄子”のお名前、師匠ご子息のお嫁さんで、今はお二人が制作をされているとか。

至巧会HP
https://shikoukai.net/about_shikoukai/

 デパートの食器売り場は季節ごとに風景が変わるので、茶道具売り場、美術画廊と共に私にとっては楽しい場所です。いつも芸術センス、取り合わせなどお勉強させて頂いています。


 まだまだかわいらしいお雛様がたくさん。貝合わせも。

 藤と桜のパネル、しばしお花見です。

 真っ青な角皿にお寿司の箸置きも面白い。

 帰り道に山田屋まんじゅうさんを見かけました。一口サイズのお饅頭は茶席でもよくつかわれますが他にも色々あるようで楽しみました。今日は目福だけにして。

 沢山の出会いに感謝。

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2 コメント

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上品 (m-tamago)
2020-02-14 15:37:03
春旦さん、こんにちは。
上品で繊細でしょう?
雛人形もいろいろですが、やはり自分のお雛様が一番と思っています。我が家は娘と私の二つありますが、やはり私は私のお雛様派です(笑)
そして、娘のお雛様は団地サイズで小ぶりです。

春旦さんは粒あん派なのですね。私も最近はそうです。以前は漉しでないと食べられませんでしたが。これも年のなせる業でしょうか(笑)
ひきちぎりを食べるのが楽しみですね。
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上品ですね~! (春旦)
2020-02-09 20:40:55
女性の方の作品なのですね
繊細で上品!
雛人形の顏は流行がありますね
わたしの愛娘の頃は丸顔ポッチャリ系の顏でした
団地でしたから団地サイズ・・・笑
このブログを読ませていただいていましたので、わたしもついコンビニでひとくちこしあん大福を買ってしまいました
粒あん派なのですが・・・笑
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