NHK趣味悠々で、藪内流の夏のシリーズが放映されていました。何度か見落としてしまいましたが、25日に最終回として“朝茶”の様子を拝見しました。皆様はご覧になりましたか。
藪内流の朝茶について書く前に、裏千家の茶事について復習しておきたいと思います。裏千家での茶事の種類、流れについて、以下ご参照下さい。
茶事とは
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/dd89ddde25e296ed7abe0b4ce0d59a6e
茶事の流れ
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/08741c3fed238c339c3f2bc93588086a
朝茶事については、基本の正午の茶事(風炉)とまた少し異なる部分があります。
<正午の茶事(風炉)> 基本
席入り→懐石→初炭手前→主菓子→中立→後入り→濃茶→後炭手前→薄茶となりますが、
<朝茶事>
席入り→初炭手前→懐石→主菓子→中立→後入り→濃茶→続きお薄となります。
朝茶事は日が高くなって暑くなる前に終わらせることを目指すので、席入りも6時と早く、3時間ほどと通常の茶事より所要時間も短くなります。その為、後炭手前が省略され続きお薄の点前となる点、後炭省略のため初炭手前の際に風炉中拝見する点が、基本の正午の茶事の流れとは異なります。
さて、裏千家では上記のような流れですが、藪内流の朝茶ではまた全く違い、驚きました。
席入り→炭手前→主菓子→中立→濃茶→懐石→薄茶
濃茶と薄茶の間に懐石を頂くのですね。濃茶が重んじられている感じが致します。もっとも、空腹に甘いものを食べるのが苦手な私にとっては、懐石でおなかを膨らましてから、おいしい主菓子を頂きたいなあというのが個人的な思い、裏千家の方が性に合っているようです。
他にも、朝茶で使われる独特な懐石道具として、面桶弁当(めんつうべんとう)という道具が出てきました。入れ子になった丸いコンパクトな入れ物が紐で結ばれて折敷の上に乗せられて出てきて、客はそれを開いて、蓋と2つの身の3つに、汁、飯、香の物を入れて使うようになっています。使い終わると出されたようにコンパクトにまとめて、紐も別に結んで折敷の上にのせておく。鉄鉢料理を思わせました。
濃茶を頂く際は、同性同士では、直接手渡しし、異性間では、畳の上に置いて渡す。これは記憶が確かなら、表千家の作法と同じように思いました。
薄茶では、飲み終わった茶碗を懐紙の上で拝見していました。
以前も趣味悠々で冬の時期に藪内流が取り上げられていました。その際も裏千家との違いを見て、驚きつつ楽しんだものでした。
趣味悠々 藪内流
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/0f923206b47c903c8ccad3a99343dc5b
藪内流 炭手前
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/620a56522c81548e40272602952df6bf
流派によって少しずつ違う、それを知ると何とも言えない驚きと感動があります。自分の流派を学ぶことも大切ですが、違いを知ることもまた楽しみたいと思います。
藪内流の朝茶について書く前に、裏千家の茶事について復習しておきたいと思います。裏千家での茶事の種類、流れについて、以下ご参照下さい。
茶事とは
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/dd89ddde25e296ed7abe0b4ce0d59a6e
茶事の流れ
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/08741c3fed238c339c3f2bc93588086a
朝茶事については、基本の正午の茶事(風炉)とまた少し異なる部分があります。
<正午の茶事(風炉)> 基本
席入り→懐石→初炭手前→主菓子→中立→後入り→濃茶→後炭手前→薄茶となりますが、
<朝茶事>
席入り→初炭手前→懐石→主菓子→中立→後入り→濃茶→続きお薄となります。
朝茶事は日が高くなって暑くなる前に終わらせることを目指すので、席入りも6時と早く、3時間ほどと通常の茶事より所要時間も短くなります。その為、後炭手前が省略され続きお薄の点前となる点、後炭省略のため初炭手前の際に風炉中拝見する点が、基本の正午の茶事の流れとは異なります。
さて、裏千家では上記のような流れですが、藪内流の朝茶ではまた全く違い、驚きました。
席入り→炭手前→主菓子→中立→濃茶→懐石→薄茶
濃茶と薄茶の間に懐石を頂くのですね。濃茶が重んじられている感じが致します。もっとも、空腹に甘いものを食べるのが苦手な私にとっては、懐石でおなかを膨らましてから、おいしい主菓子を頂きたいなあというのが個人的な思い、裏千家の方が性に合っているようです。
他にも、朝茶で使われる独特な懐石道具として、面桶弁当(めんつうべんとう)という道具が出てきました。入れ子になった丸いコンパクトな入れ物が紐で結ばれて折敷の上に乗せられて出てきて、客はそれを開いて、蓋と2つの身の3つに、汁、飯、香の物を入れて使うようになっています。使い終わると出されたようにコンパクトにまとめて、紐も別に結んで折敷の上にのせておく。鉄鉢料理を思わせました。
濃茶を頂く際は、同性同士では、直接手渡しし、異性間では、畳の上に置いて渡す。これは記憶が確かなら、表千家の作法と同じように思いました。
薄茶では、飲み終わった茶碗を懐紙の上で拝見していました。
以前も趣味悠々で冬の時期に藪内流が取り上げられていました。その際も裏千家との違いを見て、驚きつつ楽しんだものでした。
趣味悠々 藪内流
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/0f923206b47c903c8ccad3a99343dc5b
藪内流 炭手前
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/620a56522c81548e40272602952df6bf
流派によって少しずつ違う、それを知ると何とも言えない驚きと感動があります。自分の流派を学ぶことも大切ですが、違いを知ることもまた楽しみたいと思います。