近所のお花屋さんをそぞろ歩きするのが好きです。お花屋さんといってもスーパーの前に結構な広さで展開していて、切り花だけでなく、鉢物、盆栽、観葉植物、クリスマスやハロウィンの飾り、時にはメダカや鈴虫まで登場します。そこで変わりゆく季節を楽しんでいます。
その中に先日「アオモジ」という枝の束を見つけました。茶道で必ず使われる「クロモジ」は知っていたけれど、「アオモジ」もあるの??とまじまじと観察し、家に帰って調べました。
「アオモジ」はクスノキ科ハマビワ属。
九州西部から沖縄に分布し、本州西部や四国にも見られる。日本の中でも温かい地方に育つようです。
開花時期は3月ー4月で、3~5mほどの大きさになる。
花の特徴として、広がった小枝に、葉に先立って淡黄色の花を房状につける。雌雄異株で雄花は大きく花数も多い。
実は球形をしていて秋に黒く熟す。
同じクスノキ科のクロモジ属クロモジに対して、枝が緑色を帯びているところからアオモジと呼ばれ、ほのかによい香りがして、爪楊枝の材料にもされる。また、リトセアという名前でエッセンシャルオイルとしても使われる。成熟した果実はレモンのような香りと、辛味があることからショウガノキの呼び名、地方により、花姿からソロバンノキ、開花時期から卒業花の名もあるとか。
もしかしたら茶道の世界で「アオモジ」も知らないうちに使っているのかもしれない?!
一方、茶道の世界ではお馴染みの「クロモジ(黒文字)」は、クスノキ科クロモジ属。
関東地方以西の本州、四国及び九州に見られる。日本のほか中国にも分布する。
開花期は早春の3月ー4月、2~6mほどの大きさになる。
葉と同時に小枝の節に淡い黄緑色の花を咲かせる。葉は細長い楕円形で、長さ5~10㎝、幅2~5㎝、先端が尖る。花は雌雄異株、葉の脇から小さな6弁花を多数開く。
実は光沢がある球形をしていて、9ー10月頃に黒く熟す。
若い枝の表面に黒い藻類がつき、樹皮にできる黒い斑点を文字に見立てて「黒文字」と名付けられた。(諸説あるが)
根から枝葉、実まで様々に活用されている。枝葉を薬用アルコールにつけたクロモジローション。枝や実から抽出した油は抗菌・鎮静効果があり、クロモジ油と呼ばれ、香料や化粧品、石鹸などに。根や枝を煎じたものは生薬ともなり、薬用酒などに。また、材が白くて美しく、緻密かつ均質で加工しやすいことから細工物などに。
更に、私が初めて知ったのは、垣根にもなっているということ。 独特の味わいがある枝を束ねて作った垣根や袖垣は「クロモジ垣」と呼ばれ、油を含むことから耐久性も高く、日本庭園好きの間では人気が高いとか。
枝を高級楊枝の材料とし、楊枝自体も黒文字と呼ぶのはご存知の通りだが、他にも様々なものに使われていることを初めて知ってびっくり。
「アオモジ」を調べていたら「シロモジ」もあることがわかりました。
「シロモジ」はクスノキ科クロモジ属。別名アカヂシャ。
高さ6 m位に成長する。古い幹は褐色で、皮目が多い。
雌雄異株。花は黄緑色で、春に葉が出るのと同じ頃、葉の脇から出て鈴なりに咲く。
実は秋に緑黄色に熟する。
この木は強靭で、杖などに利用された。また熟した果実の種子を絞ると油がとれ、行燈などの燃料として使われていた。クロモジほどでないが、クロモジ属特有の芳香はある。
「アオモジ」はハマビワ属で違いますが、「クロモジ」と「シロモジ」はクロモジ属で、この属は類似種が多く、東南アジア~温帯にかけて100種、北アメリカにも数種があるそう。
またどこかで違う「〇〇モジ」に出会えるかもしれません。
和菓子を頂く時の楊枝としてしか見ていなかった「クロモジ」にも、思いがけず様々な世界が広がっていました。考えてみたら、「クロモジ」は楊枝の姿では見ているけれど、花・枝の姿では見たことがないなあ。お世話になっている「クロモジ」について改めて考えるきっかけを作ってくれた「アオモジ」との出会いに感謝。
<ご参考>
懐石道具 -箸ー
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/d0483872e0b563df2cd903b2b2cb2267
クロモジ垣について詳しいHP
https://nagaokameichiku.com/product/74/
https://nagaokameichiku.com/weblog/2739/
クロモジとアオモジの違いについて
クロモジ(黒文字)とアオモジとカナクギノキ
http://chuumeikun.hatenadiary.jp/entry/2016/04/07/035523
その中に先日「アオモジ」という枝の束を見つけました。茶道で必ず使われる「クロモジ」は知っていたけれど、「アオモジ」もあるの??とまじまじと観察し、家に帰って調べました。
「アオモジ」はクスノキ科ハマビワ属。
九州西部から沖縄に分布し、本州西部や四国にも見られる。日本の中でも温かい地方に育つようです。
開花時期は3月ー4月で、3~5mほどの大きさになる。
花の特徴として、広がった小枝に、葉に先立って淡黄色の花を房状につける。雌雄異株で雄花は大きく花数も多い。
実は球形をしていて秋に黒く熟す。
同じクスノキ科のクロモジ属クロモジに対して、枝が緑色を帯びているところからアオモジと呼ばれ、ほのかによい香りがして、爪楊枝の材料にもされる。また、リトセアという名前でエッセンシャルオイルとしても使われる。成熟した果実はレモンのような香りと、辛味があることからショウガノキの呼び名、地方により、花姿からソロバンノキ、開花時期から卒業花の名もあるとか。
もしかしたら茶道の世界で「アオモジ」も知らないうちに使っているのかもしれない?!
一方、茶道の世界ではお馴染みの「クロモジ(黒文字)」は、クスノキ科クロモジ属。
関東地方以西の本州、四国及び九州に見られる。日本のほか中国にも分布する。
開花期は早春の3月ー4月、2~6mほどの大きさになる。
葉と同時に小枝の節に淡い黄緑色の花を咲かせる。葉は細長い楕円形で、長さ5~10㎝、幅2~5㎝、先端が尖る。花は雌雄異株、葉の脇から小さな6弁花を多数開く。
実は光沢がある球形をしていて、9ー10月頃に黒く熟す。
若い枝の表面に黒い藻類がつき、樹皮にできる黒い斑点を文字に見立てて「黒文字」と名付けられた。(諸説あるが)
根から枝葉、実まで様々に活用されている。枝葉を薬用アルコールにつけたクロモジローション。枝や実から抽出した油は抗菌・鎮静効果があり、クロモジ油と呼ばれ、香料や化粧品、石鹸などに。根や枝を煎じたものは生薬ともなり、薬用酒などに。また、材が白くて美しく、緻密かつ均質で加工しやすいことから細工物などに。
更に、私が初めて知ったのは、垣根にもなっているということ。 独特の味わいがある枝を束ねて作った垣根や袖垣は「クロモジ垣」と呼ばれ、油を含むことから耐久性も高く、日本庭園好きの間では人気が高いとか。
枝を高級楊枝の材料とし、楊枝自体も黒文字と呼ぶのはご存知の通りだが、他にも様々なものに使われていることを初めて知ってびっくり。
「アオモジ」を調べていたら「シロモジ」もあることがわかりました。
「シロモジ」はクスノキ科クロモジ属。別名アカヂシャ。
高さ6 m位に成長する。古い幹は褐色で、皮目が多い。
雌雄異株。花は黄緑色で、春に葉が出るのと同じ頃、葉の脇から出て鈴なりに咲く。
実は秋に緑黄色に熟する。
この木は強靭で、杖などに利用された。また熟した果実の種子を絞ると油がとれ、行燈などの燃料として使われていた。クロモジほどでないが、クロモジ属特有の芳香はある。
「アオモジ」はハマビワ属で違いますが、「クロモジ」と「シロモジ」はクロモジ属で、この属は類似種が多く、東南アジア~温帯にかけて100種、北アメリカにも数種があるそう。
またどこかで違う「〇〇モジ」に出会えるかもしれません。
和菓子を頂く時の楊枝としてしか見ていなかった「クロモジ」にも、思いがけず様々な世界が広がっていました。考えてみたら、「クロモジ」は楊枝の姿では見ているけれど、花・枝の姿では見たことがないなあ。お世話になっている「クロモジ」について改めて考えるきっかけを作ってくれた「アオモジ」との出会いに感謝。
<ご参考>
懐石道具 -箸ー
https://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/d0483872e0b563df2cd903b2b2cb2267
クロモジ垣について詳しいHP
https://nagaokameichiku.com/product/74/
https://nagaokameichiku.com/weblog/2739/
クロモジとアオモジの違いについて
クロモジ(黒文字)とアオモジとカナクギノキ
http://chuumeikun.hatenadiary.jp/entry/2016/04/07/035523
わたしが茶道を始めて小僧だったころ、お茶屋さんの先輩がいらっしゃって、「このクロモジは木の名前だよ・・・殺菌作用があって清潔で一回使ったら捨てて洗って使いまわしはしないんだよ」って教えていただきました
アオモジにシロモジもあるのですか?
こ~りゃネットで調べないと・・・!
我が家にはクロモジの短いサイズとちょっと長めと茶巾の在庫はたくさんあります
お茶事のお手伝いに行くときは必ず茶巾を5~6枚持ってゆきます
結構準備するのをお忘れのようで、しかも間に合わない・・・笑
それからウン十年経って、アオモジやシロモジに出会うとは。
まだ知らないことが沢山あると改めて思いました。そして、まだこの先も新鮮な出会いが待ってるってこと!?楽しみにします。
クロモジや茶巾ってわき役だけど、なくてはならない存在ですね。春旦さんの普段からのご準備、私も心がけます。