負けてたまるか！

　丹羽宇一郎さんは、お会いしたこともないが、その行動や発する言葉、書き物を読んで、尊敬し、お話してみたいと思っている経営者の一人である。
丹羽宇一郎氏
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/0f34d824fde2e946861459b8126dc8cd

　現在、朝日新聞でコラム“負けてたまるか！”を連載されており、楽しみに拝読している。先日の内容は以前からずっと思っていることをまた改めて思い返すきっかけになったのでご紹介しておきたい。
＊＊＊以下引用＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
　米大統領選挙が迫り、日本でも解散・総選挙が予想される。大統領選にしろ総選挙にしろ、何が大事か。
　候補者の「人生の証し」ともいえる顔つき、たたずまい、聴衆に話すときの情熱、気力。立候補に当たり、「これだけ体を張ってやっているんだ」という迫力だ。うそをついたら、顔に出てくる。それを庶民は見逃さない。国民は鋭いんだ。
　企業の経営者が社員に語りかけるときも同じだ。迫力、気力、たたずまい、それに顔。話す中身もわかりやすく、印象に残ることを１つ２つ言えばいい。ごちゃごちゃと理屈を並べても無駄。眼は開いていても、心が眠っている人はいっぱいいる。
　私は部下の報告を聞く時も、顔を見る。もちろん、それだけですべてはわからない。人間は都合の悪いことは言わないものなのだ。でも、どれだけの気力と迫力をもっているかはわかってくる。
　顔を見ながら報告を受けていて「この計画はできすぎだな」と思ったら、「きれいごとを言っているんだろう。本当はどうなんだ」と質問する。うまくいけば、報告通りになるけれど、天気は晴れだけじゃない。雨、風、台風もくるのに、それを考慮していない。日本晴れが続くことを前提にして成功するという。それではダメだ。「どれくらい失敗する可能性があるのか」、「本当に成功させられるなら、お前が行ってやってこい」と覚悟のほどを問う。
　ある心理学者は精神が顔を作っていくという。しっかり勉強して精神を鍛えれば、いい顔になる。卑しいことをすると卑しい顔になる。顔の中でも、目をよく見ることだ。目の動きだけは、誰もごまかせない。
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　本当にいろいろな人がいる。自分自身もつい日々自分を甘やかしてしまうが、今日の自分はどんな顔をしているか、どんな目をしているか、まずは毎朝鏡をみて問うてみよう。

　日本では総選挙が近いという。日本を本当によくしたい、今問題になっていることの根本が何であるか見極め、長期的な展望で制度を作り上げようと考えている信念と覚悟のある政治家が何人いるだろうか。総理大臣、各省庁の大臣殿、そもそもこんなに頻繁に不祥事続きで交代していては、本当の意味で官僚（部下）からの信頼を得て、仕事の中身を学び理解し、号令をかけ、よい変化への大きな流れを作れるはずもないと思ってしまうのだが、いかがなものか。国民は鋭いんだ！
　組織のしがらみがあることは理解しつつも、なかなかその気力、情熱が伝わってくる政治家に出会えない昨今であるが、それぞれの「人生の証し」と言葉の内容をよくよく吟味して、今回は判断することにしよう。日本の明るい未来を信じて。

顔つき顔立ち
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/1f140f5a033af690faffc25c2bde0e59