茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

茶碗荘

2008-11-21 18:50:16 | 茶道マメ知識
 茶碗荘は茶事の際、初座で名物の茶碗や由緒のある茶碗、頂戴した茶碗などを床に飾っておき、後座で濃茶で使用するお点前です。

 客が席入りすると、床には掛物がかけられ、御物袋に入れられた茶碗が上座か下座にふくさを敷いた上に乗せられています。客はここで茶碗荘であることを知ります。床の中心に飾られる茶碗というのはよほど高貴な方から頂いたもの(たとえば天皇陛下など)や格別の品で、通常では見ることができないと考えてよいと思います。
 中立の間に、床の間に掛物の代わりに花を飾り、道具畳に水指を置き、蓋の上に茶杓、茶巾、茶筅をのせ、その水指の前に、初座で床に飾ってあった茶碗の中に仕覆に入った茶入を仕込み、置きます。ここで初めて茶碗は袋から出されて、その姿を拝見することができます。
 大事なので、茶碗は両手で扱われます。
 また、正客は、濃茶を飲み終わり、茶碗の拝見が終わって、亭主に茶碗を戻したところで、由緒を尋ねます。

 先日のお稽古で、初炭手前の後、先生が米寿のお祝いに家元(淡交会)から頂いたというお茶碗を使って茶碗荘を致しました。
 「これで皆で濃茶を頂いて、88歳まで元気にお茶のお稽古を続けましょうね。」と先生はおっしゃいました。先生がそういうお気持ちで準備して下さったことが何より嬉しく有り難く、格別な濃茶でした。唐津焼のしぶいお茶碗、本来は薄茶用と思われるが、濃茶にも使えなくはないし、家元からの記念の品だからと今回私たちにご披露くださったのです。
 茶碗荘のお稽古はこれまでしてきましたが、実際御物袋に入り、かざられた様子を見たのは初めてでした。紫か白の縮緬の袋と聞いていましたが、とてもしっかりとして、高貴な雰囲気のする袋でした。先生のお宅のお道具はブログにアップしないようにしていますが、御物袋は一般的に同じであろうと思い、載せました。

 考えてみると、かざり物というのは、個人で茶事をする時に実は一番あり得るのではないかと思います。私自身いくつか頂いたお道具もありますから、その方をお客に招いて頂いた道具を披露することは大いにあり得ますし、設定もしやすいということになります。かざり物の復習を改めてしておこうと思ったことでした。

 かざり物のお茶事に招かれたことのある方、いらっしゃるでしょうか。


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2 コメント

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お茶碗 (チャチャ)
2008-11-27 20:59:13
>お茶碗 寿のお祝いに家元(淡交会)から頂いた
たまご様 お互い長生きして しっかり お茶碗いただきましょうね。  私の方が先にいただくので そのときは
お祝いのお茶事にいらしてね。(鬼が笑うどころか あきれられてしまいそうですが)
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お茶碗 (m-tamago)
2008-12-01 10:25:58
チャチャさん、こんにちは。

>たまご様 お互い長生きして しっかり お茶碗いただきましょうね。 
ハイ!!嬉しい言葉をありがとうございます。
長生きして精進して頂きましょう。
お祝いのお茶事、とっても楽しみです。チャチャさんが88歳の時、私は何歳かしら?私が88歳の時、チャチャさんは?(笑)
がんばる目標のひとつになりました。
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