茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

赤い糸

2009-10-18 23:03:01 | 結婚よもやま話
 10月も後半に入りました。いよいよ風炉の季節も終わりですね。皆さん、中置の風情を楽しまれているでしょうか。

 随分前に読んだ”赤い糸”についてご紹介しておきます。
 赤い糸となれば、若い女性なら誰もが一度は考えるものですが、L25という無料女性雑誌に赤い糸の伝説の謂れがでていました。ちょうど私は結婚が決まった頃でなんだか不思議な感じがしたものでした。それによると、

以下引用********************

 「唐沢先生の雑学授業」の著者、唐沢俊一さんによると世界各国諸説あるが、日本には唐の時代に中五気宇で書かれた、将来結婚する男女の足を赤い縄で結び付ける老人が出てくる故事が伝わったといわれています。
 赤い理由は?
 昔、すべての感情は心臓がつながっていると考えられていたので、赤は心臓と心臓をつなぐ血管を表しているとか。

 赤い糸伝説には、、、、
 平安時代、高貴な男性が名も告げず夜な夜な忍ぶ風習があり、ある女性が正体を探るべく男の着物に赤い糸を結わえたという話が中国の故事と融合して赤い糸伝説が生まれた。
 化け物ミノタウロスを倒すため迷宮に入ったテセウスが、恋人からもらった赤い糸玉を解きながら進み、無事に脱出したというギリシャ神話から。
 年に一度、出雲大社に日本中の神々が集まり、結びつける男女を決めて二人の名前をこよりにしたのが、赤い糸に変化した。

*************************

 糸が運命を表すのは世界共通ですが、男女を結びつけるという発想は東洋が発祥だという。
 考えてみると、”結ぶ”という行為は日本では様々な場面で見られます。実用的なもの、装飾的なもの、用途も色々です。モノとモノもそうですが、人と人も結ばれて、美しくなったり、新しい形になったりするのかもしれません。
和紙と水引
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/0836c6ec317a344eee7a270f403100e2

 茶の世界にも結ぶ行為はたくさんあります。
 11月には炉開きとなり、茶壷の扱いの際には、茶壺に真行草の飾りを結ばなければなりません。名水点では水指に注連縄を結びます。
茶道具 -茶壷の装束-
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/6558c9e8934963ccfe86bbe2a12225ac
名水点 -結び-
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/bff654fb497d527187076ba5f58379b7

 急に寒くなり、夜も早くなり、秋がすっかり深まって、冬が訪れる気配を感じます。炉開きが待ち遠しいですね。大きな炭と温かい火の色にほっとするのではないでしょうか。今年は炉開きに伺うことのできない私ですが、炉の景色を想像してほっこりした気分になっています。

 最後にふと糸の話から思いついたので、蛇足。
 中島みゆきの”糸”という曲をご存知でしょうか。”時代”も好きですが、その次に好きな曲です。
「縦の糸はあなた、横の糸は私、織りなす布はいつか誰かを温めうるかもしれない」
 糸と糸、結ばれて、織り込まれて、大きな布となって他の人も温めることができる。
 夫とももちろんですが、他の人ともそんな関係をたくさん築いていきたいものです。
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2 コメント

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赤い糸・・・刺激的 (春旦)
2009-10-19 20:21:08
ヒャ~…
赤い糸伝説って、日本だけじゃなく世界中にあるんですね~。
愛が迷宮にまで届くなんて、おとぎ話の世界だけにするにはもったいない気がします。
独身の頃は、「どこかに自分の目に見えない赤い糸が誰かに繋がってんだ~」な~んて考えたりもしましたが(エッ…お茶の稽古中はそんなことは考えたことはありませんヨ。ましてお点前中は…)
愛妻と出会ったのは高校卒業して茶道部に遊びに行ったときに、彼女は1年生で髪は三つ編みでした。気がついたら自分の目の前にキラキラ輝く彼女だけがいたって感じでしたネ…モジモジ ♡ 。
これもきっと赤い糸で結ばれていたんですね…今ではロープか縄って感じですけど。
茶壷の真行草の結びも名水結びも、tamagoさまのこのブログで知りました。
日本にはたくさん結びがありますよね。
正月に使う注連縄しかり、日常お世話になっている水引など、お茶の世界では、茶入れ・長緒・訶梨勒・留石(関守石)など理にかなってしかも美しい。
日本人の感性ってすばらしいと思います。
赤い糸から茶道の結びへと、tamagoさまの話の持って行き方・文章に感心しながらも、赤い糸伝説…定年前の自分には忘れかけたチョッと新鮮で刺激的な内容でした…○
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赤い糸 (m-tamago)
2009-10-21 21:56:31
春旦さん、こんばんは。
人種や文化を超えて共通することって面白いですね。
奥様とは茶道の席で一目ぼれの出会いということでしょうか。素敵ですねえ~。今ではロープか縄ということは、愛を着実に育まれてより太い固い絆になったってことですね?!

日本には本当にたくさんの結びがありますね。それが実用的でありながら美しくて、でも自分が結ぶとなると難しくて~。日本人の感性には驚くことばかりです。
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