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ピケティ氏の東大での講演

2015-02-05 06:20:16 | 講演・カウンセリング等
『21世紀の資本』の著者であるパリ経済学校の
トマ・ピケティ教授が1月31日、東大で講義し、
「不平等、格差の拡大は民主主義を脅威にさらす」
と格差問題に警鐘を鳴らした。

学生との問答が参考になります。 A:はピケティ氏の話

A:「これから日本や欧州は人口が減り成長率も鈍る。富の集中は不可避だ。
だからこそ多くの富を持つ人に税をかけるべきだ。」

質問 私は工学部の2年生だ。お金持ちでないと良い大学に入れない問題を指摘していたが、
幸運にも大学に入れた学生は何をすべきか。

A:まあ親は選べませんから(笑い)、仮にお金持ちの親に生まれたといって恥じることはない。
大事なことは世界に貢献するということだ。
民主主義は我々に対して積極的な市民であることを求める。
我々は制度を良い方向に変える責任がある。もともとの出自、親が金持ちかどうかに関係ない
世の中へ変えなければならない。私はこの本を通じて、経済学を民主主義に貢献する学問にしたいと
思っている。

Q:累進資本課税より相続税を課す方が人々に受け入れられるのではないか。

A:確かにそうだ。だが、相続税に比べ資産税は非常に多くの資産に薄く広く課すことができる。
私は相続税、所得税、資産税3つがバランスよく課されるのが大事だと考える。

Q:日本では2000年代、格差に関して非常に多くの議論がなされた。ただ、実証に基づくものではない
感情的な議論も多かった。格差の議論は今後どのように進めるべきか。

A:有用な議論を進めるために経済学者は実証的な研究をすべきだ。
今の経済学者は多くのエネルギーを数学的なモデルの作成に使っているが、
それは他の分野の研究者に比べて自分は科学的だと見せつけるだけの行為にすぎない。
複雑なモデルなど不要だ

 私がこの研究で使ったモデルは非常に単純だ。逆に多くの時間を実際のデータの収集に充てた。
そして、わかりやすい形で中立的に世の中に示した。私がいまこうやって説明しているのは、
自分の研究を社会に役立ててほしいと思っているからだ。

「格差は民主主義の脅威」 ピケティ教授、東大生に語る 

経済学が数字を使いまわして、わかりにくい理論を議論し、公定歩合やテクニカルな話ばかりだった
専門家のわけのわからない話をすっきりさせてくれます。

ピケティ氏の議論はわかりやすい。
富の格差問題を明確に指摘して、資産に課税をして、それを解消していくべきだ!

「経済学者は実証的な研究をすべきだ」

その通りですよね。学者の皆さんは
世の中にもっとわかりやすい問題設定と解決方向を示すべきです。
 

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ピケティ氏の理論のダイジェストはここを読めばばっちり

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