ある本をよんでいたらこんなフレーズに
今回の大震災について外国人はどうみたのか?
「・・・
1.暴動・略奪が起こらなかったことに対する感嘆
2.政府の対応のあまりに遅いこと
3.外国からの援助の受け入れのまずさ
の三点に絞ることができるであろう。・・・」
今回東日本大震災の事を書いた本ではありません。
書かれたのは、1998年、そうです。阪神大震災について、
心理学者の河合隼雄氏が「日本人の心のゆくえ」という著書
の冒頭に書いています。
まったく同じ状況なんですね。この文章にはびっくりしました。
河合氏の論だと、こういう現象は日本人の同一の傾向から
生じているのではないかという。
私なりにアバウトな表現をすると
日本人は非言語の関係での一体感を持っている、
(非言語というのは親子とか心通わす仲間という感じ)
この一体感重視の生き方が、仲間同志での暴動、略奪は
ないと同時に、相当な権限を持つ地位を許さない
それゆえトップダウン的な指揮を許すシステムができないという。
そういう日本人の持つ意識が原因になっている。
阪神大震災の時の政府に対する批判より、現在の
方が批判が厳しいということは、
政治家は、当時に比べ、更に劣化したのだろうか?
心理学から日本人が持っている意識に根本的な
原因があるとといわれるともうどうしようもないですね。
河合さんの解決方向的なことを書いてありますが、
「日本人もそろそろ危機管理に適切な判断を下したり、
欧米諸国との関係においても対等に交渉し得るような
リーダーをもつことを考えてもいいのではなかろうか。
そのためには制度をどのように変えるか、という方向に
直結するのではなく、リーダーの出現を許し、かつ
危険性も少ない人間関係はどのようなものか、それを
もつのにはどんな努力が必要なのかを考えるところから
はじめるべきではなかろうか。」
ちょっと腰砕けですね。
検討するということはやらないこと。
考えるということもやらないこと。結果的には阪神大震災
以後何も対策を打たなかったということです。
ちょっとこのブログも中途半端ですが、明日に続くようにします。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます