私も日本監査役協会の会員になっているのですが、
先日その日本監査役協会の会長の声明がでました。
関西電力の金品受領に関する、こんな内容です。
この中で監査役の役割について厳しい指摘がなされています。
もちろん当該関西電力の監査役に対するメッセージでも
あります。
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先日来、関西電力株式会社の金品受領問題が報道されております。
(途中略)
一般論としては、企業統治の一翼を担う監査役としては、
取締役会への報告を含め、その職責の遂行に当たっては、
責務を違法性のみに狭く捉えるのではなく、企業統治の向上に
資すると判断すれば積極的に行動することが求められていると言えます。
加えて、このような不祥事が発覚した場合、通常組成される
調査委員会の構成につき独立性が担保されているかの検証を行うとともに、
事実解明やガバナンスが機能していたかの検証並びに再発防止のための
体制づくり等についても監査役は大きな責務を負っており、
執行に対しても毅然とした姿勢で対応する覚悟が求められます。
また、不祥事の内容次第では、監査役の責任も調査対象の一部と
なることも考えられ、そのような場合には、監査役として自らの
責任について透明性の高い説明が求められます。
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当然のことですが、関西電力にも常勤監査役がいて、ことの
対応に当たっているのでしょうが、こんな問題が出てきたときに
あまり監査役は表にでてきませんが、監査役協会会長が指摘しているように
積極的に行動することが求められており、監査役自身についても
場合によって監査過程での問題認識がなかったのか、
長年続いているこのような悪弊を気づかなかったのかその責任が
問われるのでしょう。
会社の中では独立しているとはいえ、組織の一員としての意識が
強いところが多いので、こんなトラブルの時に積極的に行動
できない監査役も多いと思います。
ちなみに関西電力の常勤監査役は3名、社外監査役が4名 合計7名
の陣容です。
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