makoto's daily handmades

お手伝い 5月1回目 摘粒

約1か月ぶりに実家の農作業のお手伝いをしてきました。

私の農作業メモを兼ねて書いていますので、ご興味がない方は読み飛ばしてください。

 

今回はサブ農産物の予備摘粒(てきりゅう)です。

私の人生で初めての作業なので、まず父に作業方法を教えてもらいました。

↓作業前 「これが…」

↓作業後 「こうなる」

上の2枚の写真は同じ房なのですが、違いがお分かりいただけますか?

程よく適当に粒を半減させます。

「程よく」とか「適当に」とか、そんな言葉しか出てこない父…。

 

素人の私にその説明じゃあ、わからんがな。

 

よくよく説明を聞いて、自分なりに解釈しました。

1.私の左手で人差し指と親指でL字を作って、人差し指の先端から第3関節の下の端までの長さに揃える。

2.果房の真ん中に芽切りハサミを突っ込んで、下半分を摘む。

3.先端の果房はあまり摘ままない。

4.支梗は摘む。

5.養い枝の樹勢が弱いときは枝ごと摘む。

そのほかに、ツルヒゲは切り落とす。

 

その後、農園主の兄にも作業の確認をしたのですが、だいたいこんな感じでいいみたいでした。

以前の作業でも感じたのですが、作業内容を言語化できないと次世代に繋げられないぞ…と思うのは私だけ? 

「程よく適当に」なんて言葉は便利なようで、全然中身がない言葉だとつくづく思い知りました。

 

サブ農産物は、しょせんサブなので私の実家ではあまり手をかけずに生産したい農産物です。

とは言え、まったく手をかけない…とはいかないのです。

この日はすでに1度目のジベ処理が終わっていて、ジベ処理の前に予備摘粒の1度目も終わっています。

今回は2度目の摘粒にあたり、蕾や花を半減させて、2度目のジベ処理に備えます。

それが終わってから本摘粒(3度目の摘粒)です。

本摘粒は、今回の品種だと25粒程(±2粒)が標準なので、1房ずつ数えながら形よく仕上げていきます。

その後、袋かけもします。

その合間合間にツルヒゲ切りです。

前述の「しょせんサブ農産物」とは思えないくらい手をかけていると思われた方、その認識は違いますよ。

この程度の作業はやはりサブ農産物だな、と私には感じられるし、メイン農産物より全然楽勝です。

 

この1か月、実家の果樹園では仕事がなかった訳ではなく、私にはできない&私に手伝ってもらわなくてもいい軽作業はありました。

例えば野菜の収穫残渣の後片付けや防鳥網の設置など。

防鳥網の設置は、私の叔父(70代)に頼んでいるので私は関わったことがありません。

これはビワですが、そろそろ収穫期なので防鳥網を張り巡らせています。

ビワはサブ農産物の中でも順位は下位から数えた方が早いらしいです。

私が、こんなに早くビワを収穫できたっけ?と首を傾げていたら、これは近年導入した早生種。

もう1本ビワの木があって、それは私が幼稚園児の時に食べたビワの種をまいて育てたものに接ぎ木をしていて、そちらは6月中旬の収穫になるそうです。

祖母に「この花の名前を調べて」と頼まれたので、Googleレンズで検索したら、ヤマアジサイとのこと。

すぐに回答したら「どうしてそんなに早く分かるの?」と不思議がられました。

ま、私が調べたというよりも、Googleレンズが優秀なだけなんです。

畑の隅っこに里芋。

ん?里芋だよね?ヤツガシラ?いや、里芋だと思います。

ヤツガシラって関東地方ではスーパーマーケットでも見かけるけれど、全国的にはマイナーな芋だと聞いたことがあります。

ちなみに私はヤツガシラの小芋が好物の1つです。

1か月前は青々としていた小麦がなんだか無残な姿に…。

いや、別にこれでいいンです。

主食になる穀物などは、専門の検査機関で検査を受けないと販売ができないので、私の実家ではハムスターを飼っている人に穂を分けたりします。

実家で欲しいのは麦藁だけ。

これはお盆の迎え火に使う風習があるからです。

普段ならそろそろ刈り取って干すはずですが、今年はそのままにしているそうです。

理由は3年に1度の生産緑地の更新の視察のため。

端境期だからと言って更地にしておくと視察で意見がつくからだそうです。

生産緑地の視察は農業委員会の委員が行います。

以前は農業委員会と言えば地域の農家の方が委員を務めていましたが、今は委員の居住地は不問で非農家の委員も存在するとか。

すると非農家の委員は端境期という言葉さえ分からず、施肥をして畑を1か月くらい馴染ませながら休ませるという役割を理解できないのだとか。

だから視察がある年は、畑の作業をワザとやりかけにして「今、片付け中です」アピールが必要なんですって。

さっさと片付けて次の作物の準備をした方が生産性の面で絶対にいいのに…と思うのは私だけなんだろうか??

だってそれなら、植木畑ってどうなのよ?と思います。

植木畑は整然と植木が植えてあって下草刈りさえすれば、何年も植っぱなしでも生産緑地の視察をかいくぐれるじゃあないの。

非農家の素人に植木畑が実際に「生きた農地」として生産しているか、下草だけ刈って放置されているのか判断できるの?って。

果樹園でも高齢農業者が柑橘類を植え始めたら、準放置園(耕作放棄への準備)と言われる地域もあるのに。

ちょっとした怒りを覚えるような農業委員会の実態を思い知らされました。

 

☆おまけ☆

亡くなった祖父が趣味で育てていたサツキ盆栽の1つに花が咲いていました。

祖父が元気だった頃は50鉢くらい育てていましたが、今はざっと数えて15鉢くらいでしょうか。

熱心な手入れをしていた祖父が亡くなって18年。

あの頃の見事な盆栽は見る影もありません。

サツキは10日程の開花期が一番の見所ではありますが、私は落花後に行う剪定直後のビシッと刈り込まれた7月頃の姿が一番好きです。

花時期に向けて貼られた苔もいい具合に馴染んできていて、その青々とした感じもいいンです。

祖父がサツキ盆栽にドハマリしたのが50年ほど前。

いわゆるサツキ盆栽ブームという時代があって、ちょうど祖父はぎっくり腰になって手持ち無沙汰で始めたと聞きました。

私が物心ついた時にはサツキ盆栽の鉢がたくさんあったので、世のオジイサンとは、サツキ盆栽を楽しむものと思っていました(苦笑)

多分、サツキ盆栽も将来は受け継ぐ人が居なくて、地植えになるか処分されるのだろうな、と思っています。

※私の自宅のベランダは過酷条件なのでどうがんばっても枯らすだけ&受け継ぐ人がいないので譲り受けることはありません。

コメント一覧

makoto-hizikata
うさぎさんへ
都市部の農地保全には、AI技術が不可欠のはずですが、障壁は農業利権かな?と思っています。

サツキ盆栽ブームは昭和40年代中頃だと思います。「趣味の園芸」が放送開始になったり、「さつき研究」という専門誌が刊行された頃です。
当初の牽引役は、明治や大正生まれの男性だったと思います。
私の祖父もサツキ愛好家の団体に20年くらい参加していたので、品評会にも何度か連れて行ってもらいました。
もしあの時代にSNSがあったら、うちの祖父もインスタ映えを狙ったかも…と思うと、ちょっとニヤニヤしてしまいます。
kinntilyann
今回もお疲れさまでした!!!

今回も勉強になりました!!!

農業委員会ね…
あれね…
農業委員会ばかりじゃないけど、農業離れを食い止めたい利権に群がるの多すぎ。
ま。

お祖父ちゃんのサツキの盆栽のお話しでわかりました!
ブームがあったのね。
盆栽を残したままあちらへ逝ってしまう人も多いのだけど、いつの間にかきれいサッパリと片付いていて不思議だったら、盆栽仲間が引き継いでいるのね。もちろんお宝盆栽は売られてるんだろうけど。
引き継ぐにせよ売られるにせよ、そうやって八芳園の500年になるんだ。
と感心したことありました。

今日は一日雨なのかな?
良い午後でありますように(^^)/
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