makoto's daily handmades

二ヶ領用水の終点を探す(足痛で諦めも含む)

この街歩きには長い前置きがある。
川崎市の小学生は、副読本「かわさき」という本を読んで育つ。
私も80年代前半に手にしたが、川崎市の成り立ちから産業など多岐にわたった社会科で使う本だ。

その本には、二ヶ領用水の歴史や役割の変遷が書かれていた。
が、川崎市北部の田舎者だった私は、見たこともない用水路にはまったく興味がなかったし、多摩川水系の用水路よりも、鶴見川水系の農村部だった私の町では地名もチンプンカンプン。

結婚を機に多摩川水系の街に住むようになったら、気になるのは二ヶ領用水。
ああ、副読本「かわさき」をもっと読んでおけばよかった…と思い、先日立ち寄ったのが川崎市民ミュージアムの図書コーナー。

すぐに「かわさき」が見つかったが、私の時代のモノと全然違う!
なぜ30年以上前のモノと同じと思ったのか…とてもカラフルでイラストだらけで、すごく…ものすごく軟弱に思える。
そう、媚びた感じ。
ちなみに古いモノは88年版。新しいモノは2010年版。
私の知りたい情報が思うように載ってない。

さて前置きが長いが、今日は二ヶ領用水の終点まで歩いてみよう。
今日の出発は、武蔵小杉駅。
用水路に行く途中、大好きなマグノリア類も探してみよう。


途中の公園。


先日も見かけたが、ブロックタイル敷きの公園で子ども向けの遊具はない。

植え込みに咲いていたのは、トキワマンサクかな?


国道409号線、通称府中街道のコブシ。
この道をずっと進むとアクアラインと呼ばれる有料道路になり、この先の千葉県では小湊鉄道沿いに繋がる。


元JR東海社宅跡地。新幹線高架に隣接する。


二ヶ領用水和合橋から上流を望む。ソメイヨシノの桜並木。


和合橋近くのハクモクレン。


和合橋のすぐ下流から遊歩道に降りてみる。


上流の和合橋を望む。


下流側を望む。

歩けるから歩いてみたが、橋の下をくぐっるのに苦労したことと周りの散歩している人からの奇異なモノを見る視線が痛くて 次の階段で車道に戻る。


飛び石があるところは遊歩道が狭くてちょっと怖い。


車道に上がってからすぐにサギらしき鳥に出会う。
こんなに近くに寄っても餌探しに夢中な鳥。


昭和橋人道橋から上流を望む。右岸に水門がある。


昭和橋は後から人道橋を増設したような構造になっている。


東海道新幹線高架下。ここを過ぎると、二ヶ領用水らしい雰囲気ではなく、コンクリート打ちっ放し、フェンスで少し冷たい雰囲気になってしまう。


カモ?


手すりがシャビーな感じ。


物置の後ろにマグノリア類。たぶんハクモクレン。


右岸は一段高く、雰囲気が私道っぽい雰囲気なので左岸を歩く。


暗渠。ここから先はJR線路。二手に分かれているように見える。想像だけど、地上部の線路が冠水しないための対策?それとも小倉池(今はないため池)に繋がる暗渠だろうか?


あ、桃太郎!


武蔵小杉方面を望む。


新川崎方面を望む。

さてここから線路を越える道を探すぞ。


御幸跨線橋に登る階段。


線路を越えてまた二ヶ領用水とご対面。


二ヶ領用水が暗渠から出てきたところは管理地で近づけない。


柵のレリーフ。


横須賀線の暗渠を越えると柵にレリーフがあって雰囲気が変わる。


今日は川さらいの作業中で、下流側は一気に濁る。


大鹿橋。


大鹿橋から下流を望む。


2本の桜を1本に仕立てたなんちゃって大木。この辺りの桜は全部この仕立てかた。


私道は聞いたことがあるが、ここは私橋。こういう橋があるだなんて知らなかった。地域の人にとって利便性が高そうな橋なのだから、川崎市が管理すべきだと思う。
橋は土木建造物。それを個人負担させるだなんて、行政がサボっていると思うのだが。


朱印橋。どんないわれがあるのが案内板はない。とても立派な装飾だが、そんなことするなら、上流の私橋を川崎市が資金を出して掛け替えと管理すればいいのに。


先の水色の橋が国道409号線、府中街道。


橋のそばにはハナモモ。


橋は、鹿島田橋といい、欄干にコイのレリーフ。


川を大切に。いい言葉だな、と感じる。


昔の石橋の欄干をガードレール代わりにしている。


橋から下流側を望む。南武線の線路が見える。


ここでまた線路を越えるための暗渠で行き止まり。線路の向こう側に行く道を探さねば。


結局、鹿島田駅寄りの踏切を渡る。川崎堀の名前がついている。


昔の石橋の欄干をガードレール代わりにしている。


線路脇に管理地があるが、もしかして暗渠?


用水路としての整備ではないが水の流れを遡る。


こちらは下流側。用水路っぽくない。


気を取り直して遡るがすごく湧き水っぽい作り。


奥の築山から流れ出ているが、どう見てもポンプアップしている感じ。


築山裏に案内板。


築山前にはこのサイズのコイがうじゃうじゃ。


南武線の暗渠を超えたところ。


なんか鳥居みたいなモノがあって、南武線敷石のところまで飛び出ている。
近くを探索したが神社は見つけられなかった。何だろう?


二ヶ領用水の案内板。中原区の二ヶ領用水沿いのモノとは随分違うが、かなり詳しく書かれている。


平間浄水場…だったところ。今は平間給水所。
冒頭の副読本かわさき、私が読んだ昔の副読本かわさきでは、ここが二ヶ領用水の終焉。
浄化された水が多摩川に戻ると習った。


平間給水所の向かい側は、給食センター建設予定地。
私のような川崎市北部の田舎者は、給食センターなんてモノが世の中にあるだなんて、かなり大きくなるまで知らなかった。
学校同士が遠かったので、隣の小学校まで行くなんて冒険でしかなかった。
この辺りはちょっと歩けば隣の小学校なので、田舎者には「都会の小学生は軟弱だな、もっと歩きなよ~」と思ってしまう。


取りあえず多摩川に向かってみる。


南武沿線道路が見えたので、進んでみる。


平間公園の前に手すりみたいなもの。飛び出さないようにガード?


児童プールがある。しかし管理は水道局ではない。
昔よく行った鷺沼プール(現在のカッパーク鷺沼や土橋小学校)は、地下に水道施設があったから、水道局管理の施設だった。


春とはいえ、寒々しい。


こども文化センター。敷地内にマグノリア類。




好みの開花具合。やっぱりこのくらいが好き。

さらにここから多摩川に向かってみる。


このお寺さん、さっきの公園より僅かに高台。
水は坂を登らないので、どうやら水の通り道はとっくに見失っているらしい。


近くのバス停も台の文字がついているので、ここはやはり少し高台で間違いなさそうだ。


多摩沿線道路を渡って土手上に出る。


多摩川の河口方面。


上流方面。武蔵小杉のタワマン発見。手前にかかるのはガス橋。


河川敷に咲く花。アブラナ科の植物というのは分かるが、名前までは分からない。


ガス橋。対岸は大田区。ガス管を渡すための橋。


使用許可の表示。


ガス橋で土手を離れ、左の道を進む。右は多摩沿線道路。


すぐに丸子ポンプ場。ここがどんな役割をしているか知らないなぁ。


ポンプ場脇に下り坂。何なのか分からないが、取りあえず進んでみる。


とてもきれいに整備されているが、周りよりだいぶ低い土地。水路の暗渠?


中丸子緑道の表示。初めて知った名称だ。
川崎市内の○○緑道と名づけられたものは、大抵水路跡か廃線跡。
どこまで続いているか確かめよう。


ちなみにここでもマグノリア類。ハクモクレン。


左は西松屋の駐車場、右は西松屋。この緑道だけ低いのがよく分かる。

左上に農業用ハウスがある。農地?
作付けが見えないが雰囲気からして挿し木用か野菜苗用に思うが何だろう?


水仙がかわいい。


中丸子児童公園。雰囲気からすると、ここは田んぼかため池だったように感じた。


公園を過ぎると寒緋桜。




おかめ桜。


河津桜はもう葉桜。


沈丁花。まだ香りはしない。


ボケ。


途中で見かけたマンホール。ものすごく水が流れる音がする。ご近所で苦情が出ないのか?と心配。


この先で中丸子緑道が終わる。
初めて知った緑道だか、とてもステキで、地域の方が手入れをしていて気持ちがいい場所だった。
地域のみなさん、日頃のお手入れありがとうございます!楽しく散歩させていただきました!


ここから南武沿線道路に向かう。気がつけば、向河原駅の近くまで歩いてきていた。


向河原の商店街。


このちょっと先を左に行くと向河原駅。
じつは平間給水所に着いたときには、左足が痛くなったので、今日はここを終点にする。
もう少し頑張って歩けば、スタートの武蔵小杉駅に戻れるのだが今日はムリ。
もし足が痛くならなかったら、平間給水所から戻って、せせらぎのような水路を歩いてみたかったし、どこかに多摩川に流れ込む水路があると思うが探すためにウロウロできるできたのに。

左足の骨折はもう治っているはずなのに、まだまだ痛みや痺れは出てくる。
最近は諦め上手になってきたつもりでいたが、そうでもなかったようだ。

さて、今度はどこを散歩しようかな?

 

 

☆☆☆ 20160816追記 ☆☆☆

夏休みになってから「二ケ領用水 終点」の検索でこの記事に到達している方が多いようだ。

この記事では本来の終点に行き着いていない。

開渠の終点(公有地の開渠)は、下平間住宅の南の外れ辺りが終点。

二ケ領用水の最南端は「DASH海岸」(横浜市鶴見区)。実際に私有地なので立入はできないし、追えない。

これは、同番組内で取り上げられている。資料から追うなら「川崎市史 通史編 近世」や「二ケ領用水400年」に詳しい。

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