青木の本を読み始めて20年くらい経っただろうか、その中でいくつは読まないままだった本の1つがこの本。
もう15年も前の著書だ。
青木さんの文章からは祖父の幸田露伴氏への畏敬、母の幸田文さんに寄せる思い、自分に対するもどかしさを感じている。
私も自分に対するもどかしさを感じるので、青木さんの著書を、読むときは何かしら悩みを持っている時が多い。
でもその悩みは悩んでも解決できないようなことだったりして、いっそうモヤモヤする。
青木さんの文章読むと、美しい文章に癒やされ、悩む心をそっと和ませてくれたり、しみ入るモノがあってザラザラとした心がスーっと穏やかになる。
この本では、変わりゆく小石川の姿、変わらぬ小石川の坂道の風景が描かれている。
それがとても美しい風景に思えて、青木さんの素晴らしい感受性で描かれている。
1つ1つが、ああ、季節の変わり目、今が旬なのだと感じさせられる。
亡くなった家族への思い出も語られ、やはり子どもの時の思い出は忘れられないモノだと思わされる。
私も子どもの頃の思い出は忘れられない。
この本は、青木さんの生い立ちを知っていると楽しめる部分が多いが、知らなくても舞台は、東京ドームの近く。
そこで暮らす普通の生活が描かれている。
この本に出会えて本当によかった。
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