図書館で旅行ガイドブックがあるとは思っていなかった。
駅前の本屋でちょっと立ち読みでいいから中央アジアのガイドブックを探してもなかなかなくて、あってもトルコくらい。
何度も書いているが私は森薫さんの「乙嫁語り」が大好きだ。
100年くらい前の中央アジアが舞台とは知っていたが、もっとこの地域のことが知りたい、とくにスザニをもっと知りたい!
ところが、入門書というか知りたい内容を探す手立てもよく分からない。
学生時代の私は大変真面目で、知りたいことはとことん調べたけれど、その知りたいことは日本史に関することで、今回の調べ物にはなかなか役立たない。
MIFさんには「分からないことは、大使館に電話して聞くと親切に教えてくれるよ」と言う。
うーん、興味本位で「乙嫁語り」に関連することが知りたいとは言いづらい。
作者の森薫さんも国を具体的に示していないから、中央アジア諸国の大使館に電話するのもなぁ、と気後れする。
そこでガイドブックなのだ。
パニックを起こすことがあり得るので飛行機には乗りたくない。要するに海外旅行はしたくない私が海外旅行の資料を借りるだなんて、自分でも意外すぎる。
今の中央アジア、しかも観光旅行のガイドなので欲しい情報ではないにせよ、興味深い内容だった。
とくにウズベキスタンでは、駅にいる警察官が持ち物検査のついでに貴重品を抜き取る不届き者がいるとか。
おお、そんな国だったのか!
ソ連時代の影響、そしてイスラム圏文化など、私には身近ではない文化や風習でガイドブックを読むだけでワクワクした。
とくに歴史。
日本に住んでいる日本人はそれが当たり前だけど、大陸では国の興亡当たり前。
いくつもの王朝、時には民族さえも違う国家に支配されるのだ。
そんな当たり前のことも、うっかり忘れていた。
日本では「シルクロード」にちょっとロマンのような、憧れのような少し良いイメージがあるけど、当事者にとっては「侵略軍の道」でもあるのだなぁと気が付く。
「乙嫁語り」は100年くらい前と思っていたが、歴史を照合すると1870年ごろかなぁとも思えてきた。乙嫁語りでは、ロシア人が南下しようと中央アジアにちょっかいを出している描写があるからだ。
じつは学生時代の同級生Oくんは、社会人になってから中央アジアのキルギスに駐在していたことがある。
最近になって中央アジアに興味を持ったので、Oくんの連絡先をしっている人を探しているのだが、彼の連絡先を知っている人がいない。
そもそも日本にいるのかどうかも分からないらしい。残念。
それにしても民族衣装が美しくて見とれてしまう。
刺繍が施された衣装、織物のアトラスなど。日本が着物を着るようなモノなのだろうけれど、種類も多くて、華やかでとても魅力的だ。
それにしても、街の小さな本屋に中央アジアの旅行ガイドブックがないわけだ。
治安はそれほど良くないこともあって、行くならトルコとなるのかなぁ。
文化にはとても興味深いけど、なかなか気軽に行けるところではないかな?と思わせる。
私の場合、その前に飛行機に乗れるようにならないと、船と陸路で目指すには遠すぎる。
ということは…たぶん一生中央アジアに行けないのだろうなぁと諦めもある。
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