川原泉著。
たぶん私が中学生くらいにときに書かれたまんがだ。
なによりもまだ西ドイツが健在なころだ。今の若いコに西ドイツ・東ドイツなんて話したところで分からないだろうから。
私が読んだことがある川原作品といえば「フロイト1/2」が印象的だった。
たぶん高校生くらいの時に読んだ作品だ。
その中でも三頭身と八頭身が交互に出てくるのにはビックリしたけれど、「フロイト1/2」よりも先に発表された「笑うミカエル」はタイトルくらいは知っていたけれど、通しで読んだことは無かった。
今、思い返せば、3人組が卒業後の話、テディベアが出てくる話や兄ちゃんのお見合いの話なんかは読んだことがあった。
おお、あの話の元になっているのが「笑うミカエル」か。
さて、お話はカトリック系のお嬢様学校が舞台。
生まれも育ちも普通のお嬢様とは少し違う3人が出会って、大事件を解決するというモノ。
今読んでも面白いと思えるのだから、年齢が近かった連載当時はもっと面白く感じたのかもしれない。
川原さんの作品では、主人公そのものに自身をトレースするというよりは、対岸から眺めているような客観性があって、ほかのまんがではほとんど見られないように感じる。
思い入れがあるキャラクターでも、どこか外からみているような感覚がしてならない。
だから私にはとくにお気に入りのキャラクターというものが見つからず、キャラクターすべてをフラットに見ることができた。
なかなかの読み応えがある漫画だ。