もうそんな季節に・・・

　友人が今年も大きなそして珍しい紫陽花の花を届けてくれた。

　植木鉢で苗木を数回購入し、庭に降ろしたが結局のところ枯れてしまったと言う経験があるため、その後は他所の紫陽花を眺めてその季節を味わうことにしている。　

　娘たちが幼い時分には、葉っぱの裏面にカタツムリが必ずと言ってよい程いたものだ。　でも外来種が入り込んで、ほとんど見ることがなくなった。　それでも珍しく昨年はわが家の庭で発見し、しっかり眺めたが、はて今年は・・・？

　紫陽花と言えば、カタツムリ、梅雨、そして母の死・・・。　そんな繋がりになる。　母は入院しあの綺麗な紫陽花の花を見ることなく、病院で息を引き取った。　毎年この時期になると思い出すのは、「どれほど大切な人が亡くなろうが、自然は、世間は普段とまったく変わらずに流れる」と言うこと。　病院の中は別世界。　一歩外へ出ると、先ほどまで降っていた雨がやみ、紫陽花の花が雨のしずくをたたえてきらきらしていた。　あのときに感じた眩しさが今もしっかりと脳裏に焼き付いている。　もう３０年にもなるのに・・・。

　友人が育てている紫陽花は少し変わっている。　花弁は白（淡い黄緑色がだんだん白に変化する）。　そして赤い茎をしている。　品種改良でもの凄い種類あるのだろう。

　梅雨のうっとおしい季節に、鮮やかな花を咲かせて、気持ちを明るくしてくれる。

　小さい花が沢山寄り添って、一つの美を作り上げている。　



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊　　
岩国市、周南市、下松市、光市、防府市、山口市、柳井市、その他周辺地域の不動産に関してはご相談ください。⇒山口県岩国市岡村不動産鑑定事務所