
寺庭の植栽に数種の侘助椿がある。寒中の今、それらの数寄屋侘助、一子侘助、白侘助、胡蝶侘助などが次々と咲いている。椿の種類はおびただしい。その中で茶花として珍重される花は薮椿や侘助椿のようである。たしかに侘助椿は一見単なるミニ椿のように見えるが、その形状は小さくとも存在感は大きいものがある。見れば見る程印象は心の奥で深く広がるのである。
「胡蝶侘助」は侘助の代表と云ってもいい。侘助と云えば利休居士の頃には「胡蝶侘助」を指していたもののようである。胡蝶侘助は花弁は2㌢くらいで薄紅いろに白い斑が入っている。一重筒咲きで数輪咲いていると正しく蝶々が飛び戯れているように見える。
一説によれば太閤秀吉が朝鮮出兵の時、侘助と呼ばれる男が持ち帰り献上したものだと書かれているものがある。
数年前に京都大徳寺の塔頭総見院を拝観した時、この寺の庭に「胡蝶侘助」の古木があって秀吉が主君故信長に献上した侘助であると記されていた。椿には椿で深くて広くて長い歴史があるものだと思う。 住職
「胡蝶侘助」は侘助の代表と云ってもいい。侘助と云えば利休居士の頃には「胡蝶侘助」を指していたもののようである。胡蝶侘助は花弁は2㌢くらいで薄紅いろに白い斑が入っている。一重筒咲きで数輪咲いていると正しく蝶々が飛び戯れているように見える。
一説によれば太閤秀吉が朝鮮出兵の時、侘助と呼ばれる男が持ち帰り献上したものだと書かれているものがある。
数年前に京都大徳寺の塔頭総見院を拝観した時、この寺の庭に「胡蝶侘助」の古木があって秀吉が主君故信長に献上した侘助であると記されていた。椿には椿で深くて広くて長い歴史があるものだと思う。 住職