memory of caprice

浮世離れしたTOKYO女子の浮世の覚書。
気まぐれ更新。

山口晃の選ぶ「タバーン」のショートケーキ

2013-11-07 06:47:02 | グルメ
2013年11月5日(火)朝日夕刊

オトコの別腹、今回は山口晃氏。
画家。「ヘンな日本美術史」で小林秀雄賞受賞。群馬県立館林美術館で「山口晃展」が開催中。

今、最も画力のある画家として旬なヒト。
選ぶのは、男性の王道、王道クラシカルスイーツの雄、ショートケーキ。

甘いのもしょっぱいのも、どちらも好きです。
洋菓子だとやっぱり生クリームが好きでね。
僕が子供の頃は食べて気持ちが悪くなるのがバタークリームだったんですが、ここのを食べた時、「あ、これが本当のバタークリームなんだな」って。
昨今の甘くなくて美味しい洋菓子とは違って、どしっとくる。
ちゃんと甘くておいしいのが好きですね。

まずクリームから食べて、スポンジで舌をいい具合に戻して、イチゴでリフレッシュ。
やっぱりいい塩梅ですねぇ、ショートケーキは。

おなかいっぱいになっちゃうと制作ができないんです。
鈍るんですよね。
たまに美味しいものをしっかり食べたいので、ふだんは我慢しています。

食事がおなかの栄養なら、甘い物は心の栄養。
絵だってそう。
なくても困らないけど、手に入れると、自分が上等になったような幸せな気持ちになるんですよね、

文京区千駄木3-35-8
03-3821-0214
ショートケーキ473円
9~21:00
隔週水曜日休み。
焼き菓子やチョコレートなど全80種。

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「トラットリア ケ パッキア」のブガティー二 アマトリチャ―ナ

2013-11-07 06:29:33 | グルメ
2013年11月5日(火)朝日夕刊
「おんなのイケ麺」より

料理研究家の行正り香さんお勧めは・・・


パスタとワインが大好きで、イタリアへ本場の料理を習いにいったこともあります。
そんな私にとって、この店は「日本のイタリア」です。

麺をゆでる時間や塩加減が丁度良い。
わたしが目指す理想の味です。
料理の美味しさは、塩の量と時間の掛け方次第。
私はお酒を飲むので、少しパンチのある味が好きですね。

南イタリアのやや太い麺・ブガティ―二のパスタには、ローマがあるラツィオ州の白ワインを。
イタリアワインはよく飲みます。
たっぷり入ったパンチェッタ(塩漬け豚バラ肉)も嬉しいところ。

お店のお客さんはみな笑顔。
料理が美味しいのは勿論、シェフとスタッフが優しくて明るいのです。
ソムリエも必ず良いワインを出してくれます。
先日ベネチアから帰国後すぐにここへ。
食べたとたん、「なんだ、こっちのがおいしいじゃない!」って思ってしまいました。

港区麻布十番2-5-1-4階
03-6438-1185

1500円。白ワイン(グラス)800円。
18:00~翌1時まで。
日・祝の月休み。
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自由が丘の名店 居酒屋「金田」

2013-11-07 06:08:19 | グルメ
2013年11月2日(土)朝日夕刊
「飲むには理由(わけ)がある」by居酒屋探訪家 太田和彦 より

「酒品」


東京・自由が丘の居酒屋「金田」は、川崎汽船外国航路の司厨をしていた金田直が、大人の居酒屋をめざして昭和11(1936)年に開店した。
生来の頑固で酒の燗具合や安い肴の味にこだわり、一方「酒は自分のペースで飲む」を信条として客の泥酔や口論を嫌い、いつしか「金田酒学校」と言われるようになった。お100以上もある肴はいずれも吟味された見事なもので、1時間もすると日替わりの人気品は次々に品切れになってゆく。

山の手の住宅地らしく客はみな上品で、知り合いに会っても目礼くらいで席は立たない。
近所にお住まいの夫婦客のまじり、父と妙齢の娘という、小津映画に出てくるような客が静かに盃を傾けている。

ここほど自らの「酒品」を意識する居酒屋はない。
壁の小さなプレート「祝三十年 金田酒学校 生徒一同」は「五十年」「七十年」とプレートが続く。
私も生徒の一人。
「九十年」に加わるのはもう無理だろうが、店は続くことだろう。


なんと、ここ、行ったことがあります。
入社間もないころ、職場の先輩が、彼女の地元の居酒屋で、これぞ真の酒呑みの店、と連れて行ってくれたのを思い出しました。
この文章で紹介されている通りの、そんな御店でした。
再訪したくなりました。
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ピーター・ブルック 能を語る。

2013-11-07 05:47:07 | LIFE
英国の演出家、ピーター・ブルック88歳。
去年から10カ国をまわった最新作「ザ・スーツ」の日本公演を前に、朝日新聞のインタビュー。

2013年11月6日(水)文化面より。

簡素なセットを想像力で補って、多面的に用いる・・・舞台上の数脚の椅子と衣装ハンガーの金属枠、
その金属枠が、場面に応じて窓となり、バス停になる。
こうしたブルック流の「簡素化」について。

意図したスタイルではないそう。

「舞台に多くを詰め込んでも、たいていは不要だとわかる。
簡素化は長い消去プロセスの結果で、出発点や方式ではありません。
何もない空間は経験の産物なのです。
役者も同じで、アイデアや野心でいっぱいだと内部に余白がなくなる。」とか。

歌舞伎や能に学ぶことは多いという。
「縁者たちは修道士に近い。
彼らの稽古を見ましたが、それは自らを静寂にすることであり、
興奮したスペースを閉じること。
それを徐々に開いていくと、
正しい所作や音が現れる。」

「人だけで作れることは多い」とも語る。

あまたを担うことになる俳優を選ぶ決め手は「ハート(情)とアート(芸)のバランス」らしい。

キャリア70年の回想じみたものを期待して、転機となった作品を問うてみた。

「私は過去に生きたことがない。
終わったことは気にかけません。」

柔らかく短い答が返ってきた。

* 「ザ・スーツ」の日本公演は6~17日。東京渋谷のパルコ劇場にて。
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