ロシヤは誰に住みよいか/ネクラーソフ
農奴解放後のお話
7人の百姓が「ここロシアでは一体誰が一番幸せに暮らしていけるのか?」と 地主、官員、神父、商人、貴族、皇帝
それぞれにどんな暮らしっぷりかを聞いて回る叙事詩。
皆大変苦労な暮らしっぷりを語るけど、当時お得意の検閲に引っかかってか、
後半の方は描かれていない方もいるし内容が中途半端に終わっている感じ
それでも暗い内容のあるにもかかわらず軽快な流れの詩は読んでいて気持ち良かった
カラマーゾフの兄弟4巻/ドストエフスキー
カラマーゾフの兄弟最終巻、2巡目読了
前の3巻をうまくまとめ上げてしまう様な怒涛の展開
登場人物全員、人が変わったかの様な描写がこの巻で記されていて 今後の展開がとても気になるところ。
とはいえ望んでも続きは読めない「未完の大作」
それでもこれで終わりだよ!と言われても納得ができる最後で改めてドストエフスキーは素晴らしい、と感動
群盗/シラー
ドストエフスキーが影響を受けた作家。
カラマーゾフに出てくるのでずっと読みたくて探しに探し回った絶版本
苦節5年、諦めていたのにフラッと立ち寄った古本屋さんにあって我が目を疑った!
そんな思い入れのある一冊。
小説ではなく劇タッチだった。
勢いとテンポが良く、悲劇なんだけど爽快感良く読めた
シラー処女作で20歳前後の作品、それが後世にまで影響を与え続けるなんて天才過ぎる
コーヒーが冷めないうちに/川口俊和
「4回泣けると銘打ってあるけど泣けなかった」と人に勧められて読んだ
現実離れした設定と「コーヒーが冷めないうちに」という決め台詞
キャラクターをもうちょっと個性持たせてシリーズものとしてラノベで発行したら10代の若者にわりと人気かも
因みに私も泣かなかった。
江川蘭子
江戸川乱歩・横溝正史・甲賀三郎・大下宇陀児・夢野久作・森下村雨 によるリレー形式の合作探偵小説。
探偵小説というよりも主人公である悪女・江川蘭子の魅力的なキャラクターと作者それぞれの個性を楽しむ為の小説
この豪華な作家陣の中でもやっぱり夢野久作は良い意味で浮いていた…