白痴 下巻/ドストエフスキー
このお話…こんな凄い展開だったのか
すっかり忘れているし、やっぱり初めて読んだ時よりも2度目の方がじんわり心の隙間に沁み込んでくる
ナスターシャ・フィリポブナ、ドスト作品に出てくるヒロインの中でも群を抜いて
魅力的な女性ですね
高慢チキに見えて実は繊細
公爵のことが誰よりも好きなのに自分の様な女と結婚すると公爵の身の破滅は目に見えている
と自ら公爵の結婚の申し出を跳ねのけ、ごろつきのロゴージンとくっつく…
しかしそのせいで精神も狂っていくという、負のスパイラル
それはナスターシャだけでなく、ナスターシャ巡る公爵とロゴージンも共に…
と、こんなにも登場人物がみんなバッドエンド
ななんとも悲しい作品ですが
これぞドストエフスキーだ
と
ドスト好きにはたまらない小説のひとつです
これを読み返してから黒澤明の「白痴」観るんだーと
ずっと楽しみにしていました
赤と黒/スタンダール
先に読んだ「パルムの僧院」より、断然こっちの方が好き
主人公の青年・ジュリアンが結構卑屈で、
一見きちんと出来た様な人間に見えるけど自分が侮辱されたと感じると
後先考えず手の方が先に出ちゃう
そんな未熟な人間臭いところがパルムの僧院のお坊ちゃんよりも良かったな
レナール婦人、マチルド
タイプの違う女性とそれぞれ恋愛関係になりますが
これは、どちらの女性の立場に立っても気の毒…
どちらの平穏だったであろう人生はジュリアンのせいで崩壊していますね。
最近、古本屋さんでゲットした本たち
ホーソーン「緋文字」
ブッコフで100円だった
前の持ち主がとても読み込んでいるのがいい
ボルヘスの「伝奇集」
エミリー・ブロンテ「嵐が丘」
小説にも縁があるのか??
「嵐が丘」は2、3年前から読みたかった作品の一つだけど
目の前でスルリと去られたり
という様な状況が続いた
図書館で借りればすぐに読める作品だろうけど、このたび見つけたのでうちに置くことにしました
エミリー・ブロンテ、この作品を発表した当時は男性のペンネームで出していたとか
当時のイギリスは女性が小説を書く時代ではなかったようで…
逆に「土佐日記」は紀貫之が女性に扮して書いている…
何故~?
諸説あるけど、当時男性は漢字、女性はひらがなを使うって決まっていたようで、
土佐日記をひらがなで書きたかった紀貫之は
女性が書いたことにしてひらがなで綴ったそうな…
本を出すにも時代背景によってそれぞれ苦労してらっしゃるのね
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