MARINKA日々の記録

2019年4月男児出産しました。
主に育児記録になったけど時々読書、毎日のごはんも。

ブック交換・リサイクル市でゲットしてきた!

2017年11月20日 | 読書・映画


日曜日、東広島の黒瀬図書館と中央図書館で
本を持って帰っても良いイベントやってたので行って来ました


因みに去年も中央図書館でゲットしてきたんだけど、記事にはしてなかった





最初は黒瀬図書館へ連れて行って貰いました


良い本見つけた
ゲットゲット~







1980年集英社から発行


これ本当にタダで持って帰っていいの??
うれし~







これ、多分誰も中身を触っていない。
あまりにも綺麗過ぎる


本に挟まってるゴミみたいな紙の帯(会計の時店員さんが抜き取るやつ)もそのまま…



黒瀬図書館、同じ市内とはいえめちゃくちゃ遠かったから(笑)車運転して貰えてよかった~






お次は中央図書館へ~

黒瀬は「リサイクル市」だったけど、中央は「交換市」ということだったので、
家に手放して良い本ないか~?と探して




これらを持っていきました~。






でも中央の方は欲しい本が無かったので手ぶらで帰りました


黒瀬は大収穫です










先月は日本文学漬けだったけど、ロシア文学に戻ったらやっぱりロシア文学が飛びぬけて楽しい。。。


いつからこんなに好きになったんだろう??
不明です。




個人的好みは

ロシア文学>>ドイツ文学>フランス文学>日本文学>イタリア文学>他



実はイギリス文学をいっこも読んだことがないのでイギリス文学がどんな感じか全然知らない…

あ、ハリーポッターとダレン・シャンは読んだけど。





右上、ハーディの「テス」か、
オースティンの「高慢と偏見」から読んでみようかなぁ??と思います








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2017年度10月の読書 その2

2017年11月02日 | 読書・映画





死者の書・口ぶえ/折口信夫

二巡目の読了

した した した。

こう こう こう。

時系列をわざとバラバラにし、登場人物もぼんやりぼやかし~…
難しいんだけど、得体の知れない魅力に惹きつけられる…


始終しっとりとした文章でいつの間にやら自分もその時代にいるような感覚
これは喧騒の中で読むのは勿体ない、絶対に家で一人で読むべき珠玉の作品

は~大好き、また時間が経ったら読み返そう。








坊ちゃん/夏目漱石

あまりにも有名過ぎて今まで読んでこなかった作品の一つ
話の内容知らずに、読む前はてっきり都会の先生と田舎の学生との奮闘記かと思ってたら(笑)
ほぼ同僚教師たちとの闘い


冒頭の「親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている。」がそのまま最後まで生かされていてハチャメチャ痛快な様は読んでいて心地よい。
チャキチャキの江戸っ子が田舎の学校へ赴任して田舎特有の閉鎖的な空気をものともせず、真っ直ぐに生きる姿には励まされます。

正直な者は損をする世界、それでもひねくれず真っ直ぐ自分を曲げない生き方は憧れ







あにいもうと/室生犀星

兄妹同士でいがみ合う姿は人間のものというよりも、若干獣寄り。
2人とも荒んだ感情を持っていますが、血のつながりがあるからこそあそこまで開けっ広げに喧嘩できちゃうのかな??







潮騒/三島由紀夫

文章がとっても読みやすく新鮮です。一昔前に書かれたものといった印象が全くない。
今月読んだ中では一番の正統派文学な気がする…とにかく綺麗な三島由紀夫

爽やか青春時代小説で、綺麗~にハッピーエンドになって本当気持ち良かったです。
老若男女誰が読んでも安心できる楽しさ。








李陵/中島敦

古代中国、漢時代の李陵率いる軍と敵、匈奴(きょうど)との闘い・敗戦を軸にした作品。
当時の漢の歴史をあまり知らなくても、力強く勢いのある文章には惹き込まれました。

戦いに敗れ匈奴の下で暮らすこととなった李陵を、漢は裏切り者と罵りますが、
「史記」を編纂中の司馬遷だけは、唯一そんな空気に圧されることなく李陵を擁護し、酷い罰を受けます。

一番印象に残ったのは李陵と蘇武の再会。
蘓武も同じく匈奴の下で暮らすこととなった漢の武将ですが、何の見返りも求めず只々祖国の為だけに忠義を尽くし生きている姿に圧巻。


男らしい…というか漢(おとこ)らしい勢いのある文章と古代中国の話。
「山月記」もそうだけど、どちらかというと中島敦は男性好みかな~?と思います。







巨匠とマルガリータ 下巻/プルガーコフ

今月唯一の海外文学
上下巻とも最後まで楽しく読めました。

猫が喋ったり、首が飛んだり、裸の女性が飛んだり、魔女になったり、悪魔が舞ったり…
とにかく混沌とした世界。


当時のスターリン政権下ではこの様な幻想小説は勿論発禁となるので、それに抗うかの様な内容です。

巨匠が書いた”キリスト処刑に対するピラトゥスの苦悩”の小説もこの混沌としたモスクワと軸になっていますが、
あちこちと混乱する様な話が最終的には全て上手くまとまってしまうのが凄い

なかなか出会えない小説、当時の時代背景のことを置いておいても、単純に面白い文学です。










今月は「有名だけど有名過ぎて読んでなかった」作品・作家さんのが結構読めて良かったー

日本文学にもまだまだたくさんの出会いがありそう…
一体どんなことが書いてあるんだろう??
いつまで本読めるんだろ??
どこまで読みたいものが読めるんだろ??


考えると怖くなるけど、1作品でも多く読む為今日もページをめくる



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2017年度10月の読書 その1

2017年11月01日 | 読書・映画


先月までひたすら海外文学だったせいか、今月は妙に日本文学読みたくって
ほぼ日本文学縛りとなりました






森鴎外

●「高瀬舟」

「安楽死」についてが主軸に思える作品です。
森鴎外も医者だったので色々思うところもあったのでしょうか。

病気で動けず、近く死ぬのは分かっているのになかなかその時が来ない。
ただ兄の足を引っ張って生きているような自分が情けなくて早く兄を解放しようと弟は自殺を図ります。

でも、自殺に失敗し大変苦しい思いをしているところに兄が帰宅。兄は助けようとしかますが弟は早く楽にしてくれと頼みます。

あの場にいるのが自分だったら…この弟が自分の身近な人だったら…と思うと心底やり切れません
でもこれは身近にある永遠のテーマですね~。


兄は結局弟を殺害したとして島流しにあいますが、罪人とは思えないほがらかな表情。
「足るを知る」ことも、この作品に教えて貰いました





●「山椒大夫」

なんともやり切れない小説です

母、姉弟、お手伝いさんが人買いに騙され攫われるのですが、
移動中船の上から真っ先にお手伝いさんが自殺したところを見ると人買いに売られる位ならさっさと死んだ方がマシなのでしょう。


母親と姉弟は引き離されて、姉弟の方は山椒大夫に買われます。

意外だと思ったのが、奴隷とはいえ恐らく山椒大夫の元はそんなに悪い環境ではなさそう。
夜寝る時、姉弟を引き離そうとしても2人は嫌がるので一緒の部屋に。

山椒大夫の息子達もアフターケア?万全。


姉は時間稼ぎの為に結局弟と共には逃げなかったけど、本当に強い芯の持ち主だと思いました。
最後はハッピーエンド…なんてこともなくただただ切ない・やり切れないばかりですが
文学としては大変楽しめました。




●「雁」

森鴎外の中では今までで一番好きかも。

妾にならざるを得なかった女性と、学生の恋の話ですが、
お互い話したこともなく毎度会釈のみのやり取りでこれだけ切り取ってみると10代のキラキラした青春の様に感じます
高利貸の妾・お玉の日々生活の中での心情の描写も切ない。


タイトルの雁については後半に急に出てきますが、あの場面からが2人の運命の別れ道なんですね~


話の展開の仕方がとても面白い小説になっています。




●「舞姫」

上記の雁や高瀬舟の後だったので、口語訳で作風が違うのにはまた別の面にも浸れて嬉しい。
おかしな話だけど口語訳だからこそ異国情緒を感じる

ああいう結果になってしまい切ないけど、当時のエリートはお国の為に尽くさないといけないので、自分の感情で好きな様にはふるまえない。

最後の「相沢は大変良い友人だが憎まずにはいられない」の一文が突き刺ささる
どうしようもないのは自分でも分かっているけど、人間は機械じゃないので割り切れない。







樋口一葉

樋口一葉、初めて読みました。
何で今まで読んでなかったのか…後悔ですなんて素敵な文章を書かれるんでしょう

旧仮名遣いの作品は数点読んできたけど、樋口一葉の文体の美しさは唯一無二の存在だと感じました。


●「たけくらべ」


吉原に住む、将来は遊女になる女の子・美登利と
将来僧になる予定の男の子・信如の大人になる前の切ない恋物語

お互い将来の道が全然別物なので叶わぬ恋ではあるのですが、思春期特有の甘酸っぱさと切なさが
綺麗な文章で綴られています。




●「にごりえ」


よく「たけくらべ」と2大主要作品として挙げられるみたいですが
私は「にごりえ」派だな

こちらも遊女の話になりますが、遊女にのめり込み破産してしまった男の奥さんと子供が不憫でならない…

最後のあの結果は、私は合意の上だと思いました。




●「十三夜」


貧しい女性が金持ちの夫に見初められ貰われますが、数年後には飽きられて酷い扱いを受けます。
実家の両親も可愛い一人娘がそんな不幸せな環境下にいて心を痛めます…

今の時代なら「あんたまだ若くて綺麗なんだからそんなモラハラDV男さっさと捨ててしまいなさいよ
なんて言えるんでしょうけど、時代が時代なので難しい


短いですが心に残る作品です。







浮雲/二葉亭四迷

登場人物全員が地に足付いていない感じ。
読んでいてとにかくモヤモヤイライラ炸裂と、自信の感情が左右されるくらいのめり込めた作品ですが、読後の疲労感もまたひとしお

なんでこのタイトルにしたんだろう??というのが何となく理解できます。


リストラされた主人公、変なプライドの高さによってなかなか再就職もできず、
惹かれ合っていたお嬢さんの心の移り変わりにも、いやいやそんなことは無いだろう。なんて…一体どこからそんな根拠のない自信が来るのか。

でも人間って綺麗ごと抜きにしたら皆この様な感じかもしれない。だから同族嫌悪を抱く(笑)







心の闇/尾崎紅葉

泉鏡花が大好きなのですが、師匠の尾崎紅葉の方は初読み
泉鏡花よりも読みやすい様に思います。


盲目の按摩師・佐の市のお久米に対する恋の心情が描写されています。
お久米が結婚してしまっても、ずっと想いを寄せ、やがてはホラー的な要素も含んでくるのですが、これが佐の市、お久米2人の心の闇でしょうか…


盲目で思い出すのは谷崎潤一郎の「春琴抄」。
盲目の少女に丁稚の男性が恋する話ですが、どちらも異なった持ち味です












今回大収穫だったのが樋口一葉

5千円札になった人だ~なんてこと以外何も知らなかったんですけど
作品がめちゃくちゃ好みだった……



結核の為24歳という若さで亡くなっていますが、
執筆活動期間はたったの2年


2年で書き上げた作品は何点かありますが天才的な文才で当時の文豪たちも絶賛していたみたい。

もし寿命まで生きていたら他にどんな作品が生まれていたのか…勿体ないです





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