春から梅雨にかけてのこの時期に琵琶湖のどんなポイントを狙うかは,少し悩む所ではありますが,30年程前から知っているポイントでもあり,一度ゆっくり狙ってみたいと思っていた今回のポイントです。湖底は岩、石、砂等投げる距離等で変化があり,これからのポイントでもあり,琵琶湖の景色も良く,好きなポイントの一つです.
ところで,鯉釣り(Carp Fishing)をしていて、ポイントの選び方や,タックルの選び方や,その時のリグの選び方や,餌の選び方に関して,意識的にその日の選択をしている場合と,いつもの慣れ親しんだものを使う等,意識のレベルに差があることを感じます.その意識の中には,自分の好み等も大きく反映されています.使い慣れたものだから、安心できるし、特に「待つ」釣りでは,そのことは大きいかもしれません。安心できないと,待てないのがこの釣りの本質かも知れません。
このことは、ポイントを選ぶ時等もそうです。大型が上がったポイントだから,安心して待てるというのは、基本的な心理ですね.ですから、そういうポイントへは人が押し寄せますね.沢山入れば,結果的に上がる可能性も高くなりますが,魚の警戒心も高まります.それでも、待てばいつかは喰って来るという安心感が何日も滞在して、そのポイントを狙うことになるのでしょう.また、時間的な制約がある中では、1日の釣り、1泊の釣り、2日の釣り、2泊の釣り等が多くのアングラーのパターンです。私も、仕事等での制約がある中で,殆どこのパターンの中に入ります.
他の釣りには無い、この「待つ」ことが、大きなウエートをもつこの釣りは、言ってみれば,「待つに始まり、待つに終わる」釣りですが,「待つ」を極めることにこの釣りの誰にも共通な課題であるのでしょう.今日は。どんな「待つ」で臨むか?
早朝に自宅を出発して,琵琶湖に着いたのは,朝の6時前ですが,この時期は、既に明るく、朝の時合である。1投勝負の今回の釣りですが、この時期としては普段以上に波が荒く,厳しい状況です.バイトアラームも感度を低くしても、風の影響を受け、時々アラームを発します。
6時半には、セットして,当たりを待ちながらも,ゆっくりと朝食をとりながら、朝刊に眼を通します.8時頃に,アラームの連続音で当たりを知り,釣り座に行くと、リールのスプールから糸が出て行っています.約100m程、鯉は走っています。竿を持つも、ゆっくりした動きしか竿には伝わって来ません。リールを巻きながら、鯉の抵抗を感じながらゆっくり寄せに入ります.ふと、後ろに目をやると、同じ鯉釣りのアングラーがこちらを見ています.暫く,鯉とのやり取りに集中していると、そのアングラーが釣り座まで降りて来てくれて,ネットを持って来てくれます.波が強く、足下も不安定な中で、お礼の言葉も言えずに竿に集中してやり取りを続けて,10分程して、何とかネットイン。85cmの産卵明けの鯉ですが,良いファイトをしてくれて、良い時間を堪能できました.
ハリを外して、優しくリリースすると、勢いよく、沖に向かって行く姿に強さを感じさせてくれた鯉でした.
ますます風が強くなって来て,午前中で納竿して、琵琶湖を後にして、次回の釣行を考える今日の釣りでした.