数学教師の書斎

自分が一番落ち着く時間、それは書斎の椅子に座って、机に向かう一時です。

独ソ戦

2020-03-31 16:28:51 | 読書
 独ソ戦という言葉は、知ってはいたが、第2次対戦中のドイツとロシアの戦いであるが、詳細には知らなかった。

 この本を読んで、その被害等についていかに甚大なものであったかと驚いてしまったのが、第1印象であった。第2次大戦の日本の戦死者が膨大な数であることは認識していたが、独ソ戦がそれを上回る数字だったということが今まで知らなかった。確かに聞く機会も少なく、ソ連での情報公開等に閉鎖性にも起因はしているとは思うが、これまで多いとは。

 結局はベルリン陥落も独ソ戦の最終局面であって、西側とドイツの戦いの最終局面ではないところ等、この本を読んで目からウロコのところが何箇所もあり、我々が耳にする情報がいかに偏っているかを再認識させられた。

 新書ということで、大学生の入門的なレベルを意識したとのことだが、今の大学生でこの本を入門的なレベルで読める学生が何人いるのだろうか。実際の受験生を教えている立場からそう思わざるをえない。

 文系理系にかかわらず、読んでおくべき本として大学新入生にも勧めたい。